記事一覧

幸手市の農業を元気にする農業政策とは

2018.03.11

アイコン

一般質問最後の項目です

 今回、質問項目を少なくしたのですが、またまた駆け足での最終項目となってしまいました。

【幸手市の農業を元気にする農業振興策について】
 新年度から日本の農業政策は大きな転換期を迎えます。生産調整がなくなり、農家の方が自分の見立てでコメを作付することになるのです。埼玉県始め、全国では、目標値を定める都道府県もありますが、多くの米農家さんは自分で生産量を決めていかれるものと推測します。
 幸手市も水稲農業の地であり、意欲のある生産者の方は自ら目標を立て、生産拡大を図って行かれるのでしょう。今年度は農業委員会制度が変わることもあり、いろいろ制度改革もあるでしょうから、今後の農地の活用推進がどの程度進むのか。これも新年度の注目点です。

 しかし、一方で、後継者がいない。相続で遠方の親族が土地の所有者になるなどの問題も加速する可能性があります。優良農地はできるだけ集約していくべきですが、どうしても不耕作地とならざるを得ない農地もでてくるでしょう。さて、そのような中で、市ができる農業振興策とは何か。そんな思いで質問をいたしました。

 新年度の市の農業振興策、今年度とあまり変わり映えはありませんが、唯一、主食用内米の過剰生産を抑えるため、「戦略作物(加工用米・米粉用米・飼料用米・大豆・麦)」の生産農家さんに交付する補助金の額を倍増するとしています。
 私は、まず、現在「幸手ブランド」として認定されているのが特別栽培米だけというのを見直し、認定品目の拡大を目指すのもよいのではないかと問いました。「幸手ブランド」の多品目化は、ふるさと納税の返礼品にもつながる可能性あり。新たな生産物の取り組みへのインセンティブとできないか。

 農家の皆さんは一人一人が経営者ですから、あまり細かなことを決めるのではなく、利用価値の高そうな情報を提供できる環境整備もよいかも。はっぱビジネスを展開する高知県でしたか、では、高齢者が自分でインターネットで注文を確認して、より高値で取引される葉っぱを収穫して売り上げていますよね。同じことでなくとも、生産者の方が「面白い。よし、やってみるか」とのチャレンジ精神をくすぐる。

 そして、優良農地は当然、担い手さんを探して活用してもらうが、どうしても不耕作地となるような場合は、景観作物やカバープランツの種子配布で密源としたりなどの取り組みを促したりする。遊休地に果樹を植える。これらは現在、さいたま市始め埼玉県下で行われている事例の一部です。また、例えば、東京ではまちのど真ん中(生産緑地)で畑いっぱいにキャベツを栽培しているのを見かけたりもします。農家の方だけでなく、面白い企画なら非農家も方も協働できるかも知れない。

 幸手市の大半は農地ですから、活用してこそ活性化です。いろいろ合わせても農業振興費は約800万円です。本当に土地を隈なく使っていくには、もう少し多様な補助金があってもよいし、農業振興費が上乗せされてもいいのかなと私は思います。
 水稲中心の水田地帯なので畑作地帯とは別な苦労はあると思いますが、いろいろな方を巻き込んで円卓を囲み、知恵を出し合う。できるだけ多用な作物が栽培される環境を作る。
  
 では、その大目標は何か。私は、まずは「農地を荒らさない」「農地は全部活用する」。そんな目標を持つだけでやれること、やらねばならないことが広がってくるのではと思います。やるべきこともやらねばならないことも大小さまざまだからこそ、多様な主体を取り込んでみんなで楽しむ。ここはアイディア勝負。いかに面白い企画を提案できるか。もちろん、皆さんに納得してもらえるためにはそれ相当の勉強は必要でしょう。
 幸手の農業にとってここ数年は、本当に今は頑張りどころだと思います。頑張ってほしい。さて、プロの皆さま、家庭菜園で頑張っている皆さまはいかがお考えでしょう。

熱が入ってしまいました。一般質問では時間が足りずここまでのことは話せませんでしたが、宿る考え方は上記のとおりです。素人考えですが、とにかく農業振興はこれからも勉強して現場の生産者のみなさんの声を聞きながら考えていきたいと思っています。皆さまには是非、いろいろなご意見をお聞かせくださいませ。