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常任委員会合同視察研修会

2012.10.19

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10/16・17に行われた常任委員会合同視察研修会のご報告です

 先日の視察は、一泊二日をかけて長野県伊那市と東御(とうみ)市に行って参りました。幸手市では3つの常任委員会が合同で視察を行うため、各委員会からの研修要望をまとめて視察できるところを「研修先」として選んでいます。
 本年の視察場所&視察内容は、
1.伊那市
 1)結婚推進事業「いなし出会いサポートセンター」設置及び取り組み
 2)伊那インター工業団地並びに企業誘致の取り組み
2.東御市
 コミュニティFM放送局の開局と取り組み  でした。

 さて、視察先の伊那市と東御市の市の概要ですが、平成24年8月現在、
伊那市/人口 71,071人(26,848世帯) 
    面積 667.81㎢ 職員数 688人
東御市/人口 31,281人(11,622世帯) 
    面積 112.30㎢ 職員数 351人
ちなみに、幸手市は
   /人口 54,099人(21,737世帯) 
    面積  33.95㎢ 職員数 436人 となっています。

 ご覧のとおり、両市とも幸手市の約20倍、4倍の面積を有し、人口密度的には幸手市の数分の1。そして、伊那市は平成18年に3つの市町村が、東御市は平成16年に2つの町村が合併して作られた新しい市となっています。

 研修内容を以下に要約します。
ファイル 104-1.jpg(伊那市本庁舎内の様子。真ん中が吹き抜けになっています)

 伊那市の結婚推進事業は人口減少に歯止めをかけ、若い人の定住を促すいわゆる市の「死活問題」を有する事業です。しかしながら、男女の出会いの場を公的機関である市がバックアップするこの事業、発足当初は数カップルがゴールインしたがその後はなかなか成就しないとのこと。関わる職員数も削減されたということのようです。
 結婚に至らない原因として何があるのか・・・。ちなみに、伊那市の資料によると今年4月の人口が71,133人、世帯数26,676世帯ということですから、現象としては人口減が目に見える状況であるのは確かなようです。担当職員からは「”男子力”が足りないのか・・・」との嘆きの言葉も。女子が躍進する現在の教育や都会が若者を吸引する今の就学や就業の在り方を考えると「さもありなん」との感想を得ました。

 工業団地誘致に関しては、事業の成果もさることながら、担当職員の熱意と向学心、向上心溢れる説明に議員全員が聞き惚れました。伊那市は中央アルプスと南アルプスに囲まれ、天竜川が市役所の横を流れる自然豊かな、そして広大な面積を有する市です。本庁舎の他に8つの支所があることからも人口分布が想像できると思います。
 工業立地としては東京へは200㌔、浜松に130㌔、上越に170㌔、そして名古屋に150㌔と、まさしく日本の「へそ」に位置する市で、中央自動車道伊那インターを武器に、また、中央リニアの整備や三遠南信自動車道の開通を見越し、今後も誘致を進めていく意気込みのようです。
 また、産業の変遷では戦前に発達した養蚕・製糸産業が1929年の生糸の大暴落と化学繊維の台頭で衰退。戦時中の工場疎開受け入れ、戦後は県の強力なリーダーシップで軍需から民需への方向転換、その後、バブル期までに新しい工業団地造成に取り組み、精密機械産業、そして、現在は電子精密産業の集積をブランドにつなげるため誘致活動を推進しているということのようです。街の中心から放射線状に工業団地が点在する構造に、担当職員から「インフラ整備が課題」と。また、「圏央道の開通する幸手市がうらやましい」との言葉もありました。
 東京や名古屋に企業誘致のためのサテライトを設置し、市が自前で行う企業訪問から得られたものは「スピード感を持った施策への対応と要望への即対応で市に対する評価があがった」「製造現場を間近にみて、現実の経済活動を見聞き、生きた経済が勉強できた」。また、「知らないうちに企業が市外へ流出している現実も見えた」とも話されていました。
 産業振興の目指す方向性もがっちり分析。「今の状況は製糸産業衰退時期と酷似している。”もうちょっとすれば何とかなるんじゃないか”という企業が衰退、そこで業種転換した企業が生き残っている」と。歴史に学ぶ「地元学」が生かされ、「日本でも有数の長寿県の長野県にあって、健康長寿型産業をアピールしていく」と将来を見据えて力強く話されていました。
 まだまだ、「カレ」の情熱的な説明をお伝えしきれないのが残念です。

ファイル 104-2.jpg ファイル 104-3.jpg
   (バスの車窓より)       (サービスエリアにて)

ファイル 104-4.jpg さて、2日目は東御市で「新情報伝達システム整備事業」(FMとうみ)開設と取り組みについて研修いたしました。東御市は合併により幸手市の4倍の面積を持ち、合併前から引き継いだ「オフトーク通信」と「有線放送(ケーブルテレビ)」の後継として、合併特例交付金を全額かけて、コミュニティFMの整備に努めてきたということのようです。
ファイル 104-5.jpg 現在、朝7時から夜9時まで、すべて自主制作番組、ナマ放送で「株式会社エフエムとうみ」が事業を運営しています。収益は時間枠のスポンサー料とコマーシャル料。補助金ではなく、市が放送時間を買って行う広報は貴重な収入源のようです。スタッフは役員従業員合わせて20名、ディスクジョッキーは5人、取材や営業活動もこのメンバーで行っています。
 全国で展開するコミュニティFMの多くが赤字に苦しむ中、今年、開局2年目を迎えた「FMとうみ」はスタッフの努力もあり何とか黒字経営が行われているということでした。

 長々と研修の報告をいたしましたが、それぞれの自治体がわが町の特性や特色を武器に頑張っていることをお伝えできましたでしょうか?議員の視察への風当たりの強い昨今ですが、私には実のある研修でした。そして、わが「幸手市」にも優秀な職員はいます。職員が楽しく柔軟な発想で仕事をしてくれる環境づくりは一重に市長の役割ではありますが、私たち議員も頑張らんといかんなとの思いを新たにした次第です。
 ご清聴ならず、最後までお読みいただきありがとうございました。

チョットツカレマシタネ。