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蓮田市長選 一考

2018.05.20

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候補者の経歴に思う

 先日16日の埼玉新聞に「蓮田市長選立候補者の横顔」が載っていました。よそのまちの市長選は「関係ない」という方。当然ごもっともなことですが、でも、その経歴に注目しながらちょっと考えてみたいと思います。お付き合いの程を。

 まず、新聞で報道された3人の候補者の経歴をまとめてみます。
 ①現職 中野和信氏(72)
 春日部高校、法大を卒業し蓮田町役場に就職。
 都市整備部長や教育部長を務める。

 ②新人候補 北角嘉幸氏(54)
 春日部高校、早大法学部卒。
 司法試験と併せて受験した政策担当秘書試験に合格。
 2014年に名古屋市長の特別秘書に抜擢。
 名古屋駅再開発事業や名古屋城木造天守閣復元事業に奔走。

 ③新人候補 福田聖次氏(66)
 春日部高校を卒業し、建設の仕事を経て建設コンサルタントに。
 その後東大大学院で都市環境政策の知見を深め、
 神奈川県横須賀市都市政策顧問などを歴任。
 大手建設コンサルタントに勤務、
 東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市で震災復興事業に関わった。
 25年前に蓮田市のポテンシャルに期待して移住したが、
 「都市経営としては受け身と言わざるをえない」と辛口。

 さて、3人の共通点はまず、「春日部高校卒」でしょうか。県立春日部高校がいかに土地の名士を輩出しているかを物語る共通項ですね。そして、2つめに退職前後の年頃であること。そして、3つめに全員がまちづくりのプロであるということ。ただの市民派ではありません。いかに実社会で知見を積まれているかということ。この共通点は大きい。

 政治には時代の「風」は付き物ですが、今、地方自治に必要なのは全国に通用する「プロの目」を持った人材であり、そのような方が自分の住んでいる地域に目を向け出した。深読みすれば、蓮田市長選にはそんな時代性が反映されているのかなと。共通項を持つ3人が満を持して選挙に臨む構図。選挙は当落がはっきりすることから、プロのプライドが傷つくこともあるわけですが、勇気をもっての参画には敬意を感じます。私も、退職前後の男性には是非、地域の政治や課題に関心を持っていただき、社会で培ってこられた知見を地域の発展のために活かしてたいと思い、いろいろな機会に地域に関心をお持ちいただくようお声をかけているところですが、その先を行く蓮田市長選ということか。

 蓮田市のことにこれ以上の深入りはできませんが、少なくとも外野としては羨ましいくらいの顔ぶれです。市内で生まれたとか土地勘があるということも大事なことではありますが、鮭の一生と同じく、退職者の多くが地域に戻るこれからは、外洋回遊経験と全国レベルで通用する知見を兼ね備えた人材にご活躍いただくことが地域を活かすことにつながる。そんな「風」が吹くのではないか、吹きかけているのか。そんなことを感じる蓮田市長選候補者の横顔であります。

 さて、本日は投開票日です。市長として蓮田市民が選ぶのは…。