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重くなる教科書 「置き勉」容認の時代に? 千葉・流山市配慮事項まとめる
日本教育新聞一面から
今日、送付されてきた日本教育新聞1面、3面に上記記事が載っていました。「置き勉」なんて、なつかしい響きですね~。もしかして、読者の皆さまの中には中学生になると、薄い薄い学生かばんで通学していたなんて方もおられるのでは(笑)。この記事は流山市の校長会が昨年10月に「小中学生の荷物の重量化に伴う対策」をまとめたというものです。まとめのなかでは、教科書を学校に置いたまま下校することの是非には触れず、「荷物の重量化は健康面ばかりではなく安全面でも配慮が必要」として、各学校の判断として
①計画的に荷物を持ってこさせる
②計画的に荷物を持ち帰らせる
などの指導を掲げているというのですが。
なんか当たり前のような…。しかし、近年は学習内容の増加に伴い教科書のページ数が増えているほか、道徳・小学校英語などの新教科の創設により、教科書・教材そのものが増えているので、最近のランドセルは以前に比べて軽くなっているが、それでも教科書やノート、ドリル、文房具を詰め込むとかなりの重さになるらしいです。さらに、学校帰りに民間のスポーツクラブに行く子はその道具を持って登校することになる。そのような環境から、児童・生徒の通学に過度な負担をかけないよう「置き勉」の在り方を再考する動きが出ているというのです。
いやはや、学校も子どもたちも大変なんですねえ。教科書のページが増えるということはこんな問題も。
この記事の中で取り上げている小学4年生の女児の例では、以前はランドセルの肩当て部分の痕跡が皮膚に残るほどの重さだったが、少しは軽くなったということです。この女児の場合、国語や算数の宿題やドリルは教科書無しでもこなすらしく、「宿題があまり出ない教科の教科書くらいは自分の机の中に置いて帰らせてほしい」と願っているというのですが。
実は、この女児の母親が流山市議会議員で、議会でこの問題を取り上げようと考えていたら、さらにもう一人、中学生の荷物の多さに同じく問題意識を持つ市議会議員と2人が組んで市民の声を集めたということ。市民の声には、荷物の重さを問題だと捉えている市民は少なくなかったが、同時に「子どもを甘やかすべきではない」との声も根強かったということ。小学生では学年が下になるほど、何を持ちかえればいいか、判断の難しさもありますね。
流山市では教科書を学校に置いたまま下校することをほぼ認めていないという現実もあるようで、確かに、親として、荷物を持って帰らせたり持ってこさせたりを学校に決めてほしいというのも分からないでもなし。ただ、校長会のまとめはなんか玉虫色というか、日常的指導の範疇というか。こんなことも決めなければいけない現状ってどんだけ、という気もします。
以下に日本教育新聞に載っていた配慮事項を記載します。何かご感想がありましたらお知らせください。
【千葉・流山市の校長会がまとめた「配慮項目」(H29.10.4)】
荷物の重量化は児童・生徒の健康面ばかりでなく、安全面においても配慮が必要であると考える。児童・生徒の発達段階を考慮し、次の内容を流山市立各小中学校での共通配慮事項とした。
1.荷物の重量化を防ぐため計画的な指導をする
ア 計画的にみ野津を見ってこさせる指導
イ 計画的に荷物を持ち帰らせる指導
ウ 児童・生徒の下校時の観察、声かけ
2.学校に置いておけるものが他にないか、学校の状況に応じ検討する
エ 家庭学習に支障がない資料や道具箱