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議会の様子 H24/6月-4

2012.06.08

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一般質問より 3.緑の保全について

 「広大な農地を埋め立てて誕生した香日向に住まいながら、緑の保全を訴えるのは自己矛盾を感じる面もあるが、残したい緑は意識をしないと残せない。圏央道IC周辺開発で失う緑の価値をどこかで担保してほしい」

  質問の冒頭、私はこう前置きをしました。

1)さて、圏央道周辺の産業団地開発における緑の保全については、平成21年、県企業局によって「環境影響評価」のため現地調査が行われ、幸手市の動物や生態系の保全方法についても調査がなされています。

 産業団地開発では47.3haの開発用地の中で公園は1.72haが整備されます。開発で失う自然は大きく、1.72haの小さな公園用地という「はこ」の中に残せる自然の量は多くはありません。どんな自然を残すのか、できれば、幸手市に残したい本物の「宝石」を残してほしい、そんな市民の方の声を受けての質問でした。

 幸手の自然は「市史・自然環境編」などに詳細なデータが蓄積され、専門家、環境活動団体や自然観察会などいろいろな方が自然と触れ合う活動をされています。ここでいう自然は権現堂の桜とはまた違った自然です。
 公園は時代や公園の設置目的によって整備方法が違います。とかく人工的な整備がされる都市公園や地区公園整備の中で失った自然という意味合いが強いかも知れません。具体的には、公園に植えられる樹の樹種や植生に幸手市の「自然に関するデータ」を活用、採用されたし、という質問内容でした。

 今回の答弁では、充分活用する旨の回答があり、開発の中で、まちのデータと歴史と思いは十分配慮いただけるものと思っています。公園計画は9月頃までに作られるということでした。

2)次に、幸手の全市における「緑」の構成のなかで、今回喪失する緑はどのように位置づけられているのかという点について。
 平成14年に市域の66%であった「緑地」は現在減少に進んでいます。産業団地で無くなる緑は、総合振興計画というまちの最上位の計画の中ではすでに開発地として位置づけられていますが、農地は平成14年から10ha減少しており、今後は緑として貴重な農地を、農業振興策を行う中で配慮しながら保全していくとの答弁でした。

 「残したい緑は意識しないと残せない」ことを意識し、幸手市の「宝」を少しでも保全していくこと。今回の公園で整備されるビオトープは、子どもたちが幸手の自然に触れられる自然観察の場として水辺整備がなされるようお願いしました。