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静岡県熱海市の土石流に思う
活発な梅雨前線による土石流が発生した伊豆山。今も懸命の捜索作業が続けられています。被災された方にお見舞いを申し上げるとともに、今後の救出を心より祈念いたします。
議会の末席にいて、条例の制定や改廃などに接する立場としてこの事象を見た時、やはり気になるのは土石流の発生源とされる盛り土です。どのような経緯で盛り土がなされたのか。日本は法治国家であり、様々なことは法令や条例に定められ、私たちの生活は成り立っています。その中で、その法律に照らして行政が行う行為に"許認可“があります。盛り土の許可は適切に行われたのか。
5日の朝日新聞によると、
「県は4日、今回の土石流の最上流付近には開発行為による盛り土があり、これを含む土砂の崩落が被害は甚大化したものと推定されるとの見解を公表した。盛り土は約54,000立方メートルと推定され、この盛り土も含め計約100,000立方メートルがこの付近から崩落した可能性があるとしている。川勝知事は、この日あった全国知事会で、開発行為との因果関係は明確ではないが検証の必要があると述べた」
とのこと。
同じく同新聞は、新聞社ヘリで4日に現地を視察した専門家に土石流の発生メカニズムを聞いています。
専門家は「ほかの谷や斜面は崩れていない。特殊な要因があったのではないか」と印象を語り、「特に注目するのが谷の西上流部で、えぐれた正面から大量の水が流れてる映像。もともと水みちがあったところに土が盛られ、大量の水が突き抜けたことで土砂が崩壊し、土石流の引き金になった可能性がある」とし、
「谷を埋める場合は排水管などを通して水はけを良くするが、その排水能力を超える量の雨が降ったり詰まっていたりすると、地中に水が溜まりやすくなる。施工状況の確認が必要だ」と指摘したとしています。
過去に例を見ない降雨量が観測されています。まだ因果関係は明らかではありませんが、原因者の特定は難しいものとなることが想定されています。土砂災害の危険は相当程度少ない幸手市ですが、いろいろな許認可は日々行われており、私はこの“許認可“の観点から、今後を注視していきたいと思います。