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有意義な視察研修でした
毎年、テーマを選りすぐって視察先を決めていますが、今回は、市政の進捗状況と相まって、毎年以上にタイムリーな議員研修となりました。各テーマ毎に分けて報告いたします。
【茨城県大子町 庁舎建設の取り組みについて】
大子町は福島県との県境に位置し、面積326㎢、茨城県の20分の1を占め、その8割が森林からなる林業が盛んな町です。人口約1万5000人。幸手市と同様に人口減少が課題です。
今回の視察は庁舎建設ということで街歩きなどはできませんでしたが、町の中心部には久慈川が流れ、少し山あいには袋田の滝などの観光名所が点在。年間100万人の観光客を受け入れているとのお話しでした。
さて、大子町は、令和元年の台風19号で甚大な被害を受け、令和3年度からは国や県との連携によるまちづくりを進めています。こうしたなか、「防災力のあるまちづくり」の政策の一つとして、高台移転による新庁舎の整備が昨年9月に完成。その庁舎を視察しました。
以下はまちのガイドブックからの引用です。
「新庁舎は町民の利用が多い行政棟と議場のある議会ホール棟、倉庫棟の3棟で構成され、延べ床面積は5075㎡となっています。当初は旧庁舎に隣接する町有地で鉄骨作りとして計画していましたが、令和元年東日本台風により建設予定地を含む市街地エリアは甚大な浸水被害にあったことから、旧敷地より40m高台にある県立高校跡地へ移転を決定。合わせて県産材の利用拡大を進める茨城県の後押しと指導を踏まえ、木造化への大きな設計変更を行いました。木造化の変更により整備費の増加も懸念されましたが、多くの地域産材と先導的な技術(一般製材を束ねて接着するBP材)を活用した整備事例として、茨城県や国の補助金(サステナブル建築物等先導事業)の採択を受け、財源の確保につながりました。また5000㎡を超える純木造庁舎は全国的にも珍しく、多くの方から注目を集め多くの視察をいただくほか、建築雑誌等にも多数掲載いただき大子町のプロモーションや経済効果えのきを感じているところです。」
「新庁舎の特徴は、林業が盛んなまちをアピールできるよう、構造となる木材はすべて茨城県産材。そのうち6割は大子産材を使用。これらの木材は全て合わせると約900㎥で、一般的な木造住宅(24㎥使用)にすると37棟分に相当します」
などとなっています。
私もたくさんの写真を撮りましたがガイドブックの写真が分かりやすいかと思いますのでそれを以下に転載いたします。
外見や庁内の趣向、デザインなど、なかなか他のまちが真似できるような容姿ではありませんが、庁舎整備は幸手市の大きな課題です。基本構想を決めるための審議会の設置条例がこの9月議会で可決しました。今年度中に基本構想のための諮問・答申が予定されています。
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♥♥大子町さんの事情やデザイン選定などの条件は幸手市とは違うと思いますが、例えば、国の補助金や補助事業や木材など建築素材、財政的課題など、様々勉強のテーマが頂けた視察でした。