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またも政界の”裏”が暴かれて
前回に続いて、今度は元愛知県知事への電力会社からの裏金事件について一考。
昨日の朝日新聞。中部電力の元役員が政界工作として約20年間に少なくとも2億5000万円を簿外で管理し、政界対策に充てたと証言していることが取り上げられています。元役員は中部電力で政界工作を長年担当していたということ。私はこの記事中でも特にそのことを”痛い”と感じています。
世の中にはきれいごとでは済まない事象があるのは理解します。そして、そのような「仕事」を担当する部署って、企業の中には大なり小なり存在するのでしょうね。企業は安定的に繁栄していかなくては従業員に給与を払うことも公器としての役割も果たすことはできません。これが「献金」「裏金」が生まれる仕組みか。しかし、この資金源が私たちが支払う電気料金ですからね。
しかし、その仕事をしているのは個人。個人が仕事の夢を語る場合「仕事に魂を込める」は仕事に向かう態度としての理想ですが、魂を込めると自分がつぶれてしまう仕事もある。仕事人としての自分と自分の生き方や信条との間に乖離があるとしたら、魂を抜かなくてはこのような仕事を長年続けることはできないと思います。
この元役員がどのような心持で仕事をされていたかは分かりませんが、私は、人間性を失うような仕事を個人に負わせて「社会悪だ」と容認したくないなと思います。
それにしても、ゆゆしきは、政治家の方です。政治家を巡るお金の仕組みは江戸時代の「お前もワルよの~」という時代劇さながら。今回のような事例を通して問題だと感じるのは、政治家のそろばん勘定の在り方です。鈍感なのか、貪欲なのか。どちらにせよ、生き方としては”お金感覚”の弱みに付け込まれる、いわば「狙われやすい体質を持っているなあ」と感じます。しかも、それを「記憶にない」とかと忘れてしまう厚顔さ。
利害調整は政治の大切な役割ですが、しかし、政治家が一枚絡まなくては事が為さないという仕組みは問題です。私のような者では献金が舞い込むということは、あり得ない話ですが、それでも今回のような話しが出る度に、脇を絞めて今後の活動に努めなければと心するわけです。
皆さまはどうお感じですか。