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建設経済常任委員会所管事務調査
現在、幸手市議会は、市長提出議案の審議が中心の定例会(年4回=3月・6月・9月・12月)のほかに、委員会や議員の発案で進める所管事務調査や特別委員会などを開催して、議会閉会中にも市政のチェックや理解を深めています。
ここ数回のブログでは、その一環として行った議長研修会(県の出前講座受講と県・国の管理施設見学)についてご報告いたしましたが、1月19日には、建設経済常任委員会が駅舎関連事業と市内の治水現況について所管事務調査を開催。日程の都合もあり2つの調査を午前・午後と同日に開催するタイトな調査でしたが、それぞれ所管課から説明を受けた後、駅舎関連事業については旧3番線の現況を、治水対策については、倉松川の現況や市内各所に設置されている常設排水ポンプ場を視察しました。
【調査:駅舎関連事業について】
まず、幸手市の最大かつ重点プロジェクトである幸手駅西口土地区画整理事業。大きな事業では、計画が実際に動き出してから止むを得ず細部に見直しが発生することは織り込んで考えていかなければならないことですが、委員会の所管事務調査では駅舎関連事業で来年度に持ち越される事業があることが判明。自由通路の設計に変更が生じたためとの説明でしたが、昨年9月議会では予算(国費の配分率が悪かった)の関係で区画整理事業で来年度への繰り延べ事業が発生し、区画整理事業特別会計の減額補正が提出されています。そしてまた、今回発生が見込まれる駅舎関連事業は自由通路の縮小(乙側の事情)設計変更等で、実際に工事に着手できるのは来年夏から秋ごろになりそうだとの説明でありました。
3月議会で補正予算が上程されるということですが、工事完了(供用開始)をあくまで予定通りとする市は繰り延べ事業は今後の工程の中で吸収できるとしているのですが…。
【調査:総合治水対策について】
倉松川・大島新田調節池の保水・遊水機能の向上について、市議会、市がともに県に要望を提出したことは皆さまにお伝えしている通りです。1月13日に杉戸県土事務所に持参しております。
現在、国・県の倉松川の改修計画は、川の最上流に位置する幸手市における未改修部分を残し、下流地域はすべて改修済みとされています。幸手市内の現況は、大島新田から国道4号線までは整備完了(不具合の整備は別として)、国道4号線から牛村橋(起点)までが今後の改修を待つ区域となっています。この地域は、市街地で橋が多いのと、倉松川が東武鉄道をくぐっているなど様々な課題を孕んでいる”整備難所”でもあるのです。
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大堰橋より上流を望む(改修済) 国道4号線より上流を望む(未改修)
現在、県と市は協議会を立ち上げ、新たな総合治水対策として、国の補助を得られる『100ミリ/h安心プラン』の策定・登録に向けて協議を始めています。しかし、倉松川(一級河川)の起点は大中落し悪水路(準用河川)との結節点でもあり、準用河川は市の管理となっていますから、幸手市独自の水害最小化対策の推進も重要な検討材料です。歴代市長も常設ポンプの設置や県への要望などで市内の水害被害改善を図ってきましたが、近年の新たなゲリラ豪雨対策も含め、複雑・難題化する治水対策の解をどう解いていくのかは今後も大きな課題です。
平成28年度の予算審議と合わせ、3月議会は一般質問を始め、建設経済常任委員会も審議課題山積となりそうです。議員は何でも反対ではありません。まずは健全な財政運営の執行を、そして、市民生活の安全対策の推進を、加えてまちの活性化に資する事業の進捗の状況を確認し、課題を抽出し提言するのは議会の役目と心得ます。
今年の私の目標「みんなの知恵と元気がつながる暖かな地域づくり」を目指して取り組んで参ります。まだまだ知らないことが多く、皆さまには更なるご指導、ご意見、ご鞭撻を賜りますようお願いいたします。