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西口土地区画整理事業は平成32年度からはペースダウン
先日の議員全員協議会では市の「重点プロジェクト資金計画」「財政収支の予測」が配られ質疑応答がありました。
幸手市では現市政が進める重点的なプロジェクト事業について、事業期間内の事業1つ1つの資金計画と、その他事業を含む市全体の財政収支の予測が市長によって作成され、議員に配布されます。この資料は、計画期間内にどのような事業をどのように進めようとしているのかという、現市政の姿勢がうかがえるものです。事業の完了等で新しい事業と入れ替え、また、同じ事業でも変更があったりすると作り直されます。新しい課題を計画書に反映するためです。昨日は今年書き直された資料にそって、将来の幸手市の展望について議論いたしました。
現市政の作成する「重点プロジェクト」はこれまでの何度が見直しがされてきましたが、今回の見直しの特徴は、まず、財政面で、「55%の補助金」を見込んで進めた事業に大きな補助割れが発生し対応を迫られている点、市長選挙時の公約などが加えられている点です。
私が注目しているのは、財政運営全般はもとより、西口関連3事業(駅舎・自由通路、区画整理)の行方です。幸手駅西口土地区画整理事業は、平成23年3月に認可を受けた後、市長選で、認可の取り下げも辞さないとする現市政が誕生し、その後、「勉強したら、駅舎をやるためには区画整理が必要」との市長の翻意で、事業推進の優先順位を”駅舎整備”に切り替え、「55%の国庫補助金」を財源に頼んで事業が進められてきた経緯があります。
私を含む一部議員は、「このご時世、55%はでない」と警鐘を慣らしてきました。しかし、半ば強引に、しかし、議会でも賛成者多数で事業が承認され、昨年度は東武鉄道株式会社との協定が結ばれ、いざ、進めんという矢先に頼みの国庫補助金が大きく補助割れ。今年も同様の結果でした。これによって、駅舎整備事業5年間でショートする財源は14億円です。
今回の資金計画について、”それでも駅舎はやる。その代り、区画整理事業は平成32年度から事業推進のスピードを遅らせる。西口区画整理はこれまでの半分の経費を計上します”との執行部の説明でありました。
財政収支の予測では、駅舎整備の5年間は赤字決算が続き、駅舎完成後の平成32年度以降は黒字化しています。しかし、これは正しく、区画整理事業費を反mン分にし、事業の推進スピードを遅らせた故に可能となった黒字です。
私は駅舎整備を否定しているのではありません。前にも書きましたが、本当に重要な事業なら、きちっと市民の納得を得て進めてほしいと思っているのです。少なくとも、今回のように、必ず財源ショートすることは予見されたにもかかわらず強引に事業を進めた”現市政の財政的失政・失策”を市民生活に直結する区画整理事業のかぶせて事足れりとする行政手法は納得できないのです。市がまず、進めるべきはまちづくりの本命、多くの地権者の方のご協力を得て行う区画整理事業です。本末転倒と言わざるを得ない状況です。
質疑では、私はそのことを問いました。執行部に、土地区画整理事業の予算がこれまでの予定の半分程度となり、事業推進がペースダウンすることを地元に十分説明をして納得を得るように食い下がって忠告しました。
区画整理事業は息の長い事業で、元々の計画でも事業は平成42年まで続くのです。予算を半分にして、今後、事業をどう進めようとしているのか。工期が遅れれば遅れるだけ、住民生活への影響は大きくなることも目に見えているのです。市長からは「区画整理は責任を持ってやる」との言葉もありましたが、市長が責任を持ているのは後の任期3年が限度です。地権者の立場に立てば、これから42年度まで、このような予算運営方針が知らぬ間に決められていて、安心な生活が送れるかどうか、執行部にはよく考えていただきたい。ご自分の「財政的、優先順位の見誤り」という失政で地権者をないがしろする行為は、あまりにも無責任。市長の責任を果たしていないと思いますが皆さまはいかがお考えでしょうか。
ぐずぐずしていると東備鉄道株式会社さまにも迷惑が掛かりかねません。まずは市長が西口の住民の方に説明すべきであると考えますが。