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埼玉県議会事情

2016.06.24

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埼玉県議会 吉良氏『無所属県民会議』脱会

 昨年の統一地方選挙、埼玉県議会議員選挙で、上田知事の支持する「プロジェクトせんたく」公認候補で当選し、「県民会議」という会派で活動している私たち幸手・杉戸地区選出の県議会議員吉良英敏氏が、今月27日(今議会閉会前)に「自民党」に移籍、転向することがほぼ決定したようです。吉良氏が同派を抜けて自民党に入りたいとの意向を持っていることについては事前情報をキャッチ。「まさか」と思っていましたが、まさに「まさか」です。

 昨年の選挙では知事と吉良氏と渡辺市長の3連ポスターが市内のいたるところに立てられ、上田知事が鳴り物入りの応援演説に来市されたことを思い出します。そして、今年5月の県政報告会にも上田知事が出席されていたと聞いていましたので、てっきり、知事との”蜜月”は続いているものとばかり思っていました。

 この件は、各種新聞に取り上げられ、更に、吉良氏が在籍している「県民会議」の議員がブログ2連発で内実・批判記事を書いています。同ブログによると、本人からは「脱会願い」ではなく「脱会届」が提出され、県民会議では「倫理委員会」を設置して、これから脱会の経緯などを聞きながら会派としての態度を明確にしようとしていた矢先の離脱決定のようです。「自分のことしか考えない勝手な言動であり、通常の手続きを踏まず、所属していた会派を無理矢理脱会し、選挙で応援していただいた地元の市長や町長の理解を得ることなく自民党に入りたい気持ちが理解できない」と同派県議は批判しています。

 良いか悪いかは別として、市政は地元の県議を窓口として県政と繋がる仕組みがあります。受け入れ側の自民党県議団サイドからは、「知事派攻略成功!」と言えるのかもしれませんが、、地元もふいを突かれ、上田知事にも寝耳に水、かつ、同派議員から手続き無視の自分勝手な言動とのレッテルを張られる行為は幸手市のために芳しいとは言い難いのでは。

 私は、昨年の県議選挙では現職自民党公認候補を推して戦った身ですので、このような”政治劇”があり得ることは頭では理解できても、心が着いていかない…。 
 政治は数が勝負です。皆が皆、無会派、無党派、一匹狼では政治は動かないという側面はあります。変更や転身がすべて「悪」とは言いません。しかし、「何でもアリが政治」と”達観”ばかりもしていられません。政治にも礼節は必要であり、市政、県政、国政を問わず、議員代表制民主主義では有権者に選んでいただいた初志を貫徹することが大事ではないでしょうか。そして、どうしても転向せざるを得ない事態が生じた場合は、まずは十分な説明がなされることが重要と考えますが、皆さまはいかがお感じでしょう。

 幸手市の場合、国政、県政、市政が異常にねじれていて、政治信条を貫くのが”至難”という地元事情もあるのですが、このような政治劇によって、有権者の皆さまの政治不信や政治離れが加速することを大いに危惧する次第です 

 どんな議員を選ぶかはまさに有権者の皆さま次第です。数合わせの論理ではなく、メディアが吹かせる風に頼まず、難しいことではありますが、様々な情報に触れて自分で判断をして、皆さまの尊き一票を決して無駄にしないよう、投票にお出かけください。
 さて、参議院選挙投票日は7月10日です。

           6月21日の埼玉新聞(参照)
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