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済生会栗橋病院の現行存続を求める決議案可決、各機関に提出予定
去る6月24日、議会最終日に上記決議案が可決され、今後、関係機関に提出されることが決まりました。
市議会では、6月議会において、済生会栗橋病院の一部加須市への移転(急性期)問題への今後の対応について、市の動向、市議会内における調整を図っておりました。そして、議会最終日に、有志6人が、現行存続を求める決議案を提出。本議会で議員全員により可決されました。
本来なら市と協調して移転阻止の陳情や要望を出すべきなのでしょうが、先日もお伝えいたしましたが、現市政は以前、済生会栗橋病院の支援要請を断った経緯もあってか、なぜか、今回も動きが鈍く、積極的な活動はないもよう。現時点では、議員有志が提出して可決された市議会の決議だけをもって、幸手市の陳情となりそうです。市が低体温ななかで、議会はこの決議を議決するのが精いっぱいでした。
以下、決議文を掲載いたします。
決議案第1号
済生会栗橋病院の現行存続を求める決議
社会の高齢化は年々進み、今や本市における高齢化率も30%を超え、今後も更に少子高齢化が進行することは明らかであります。このような中で長寿健康社会の構築が、市民にとってもまた地方自治体にとっても、喫緊の大きな課題であります。その中核をなすものが地域医療の医療機関であります。
済生会栗橋病院は、現在地に平成元年会員以来、埼玉県東北部の中核医療機関として、更には、埼玉県災害拠点病院の指定を受け、また、地域救急センターを開設するなどされ、大きな役割を果たされてきました。ことに、本市においても、直近1年間に、一般診療3943人、入院397人、計4340人に及ぶまど、多くの市民の医療を通して、命と健康と安心が確保されてまいりました。
こうした中で済生会栗橋病院の急性期疾患に対応する医療機能についての移転計画があきらかにされました。本市にとりましても、多数の市民が現在利用されている極めて重要な医療機関であり、一部の移転計画とは言え、市民に大きな不安と動揺を与えております。
我々地方自治体の最大の役割である、市民の命と健康と安心を守る立場からも、済生会栗橋病院が、是非とも健康通りの診療機能を維持され、公的病院として、また、地域の中核病院として現行通り存続され、更なる充実発展されますよう心よりお願い申し上げます。
以上決議する。
平成28年6月24日
幸手市議会
なお、この決議案の提出者は武藤壽男議員。賛成者は中村孝子、大平泰二、巻島幸男、大山重隆各議員と、私、松田雅代でした。
決議文の一般診療や入院数だけでなく、年間約2800件ほどの救急受け入れ実績を持つ同病院の存在の大きさは計り知れず。病院経営上も一部移転で2カ所に施設を開設し続けるのは現実的とは考えにくいのでは。近隣では署名活動などを展開する自治体や、また、関係各位がそれぞれに活動を展開されているとの情報もある中で、幸手市の出遅れ感、場外感が否めません。いずれにしろ、市長にはこれ以上出遅れないよう、市民の命と安心を守ることを最優先に対応策の検討をお願いしたい。