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大宮駅再開発ビルに市民会館移転 建て替えの5倍270億円
読み切れない新聞にざざーっと目を通しています。その中の12月15日の日経新聞の記事を使って、少し考察を試みたいと思います。
さいたま市の「市民会館おおみや」の移転費用が、約270億円に上ることが明らかになった(現在地での建て替えの場合は50億円)。移転先となる大宮駅東口の再開発ビルの床取得費が高額で、現在地での建て替えと比べ5倍に膨らむ。市は市民会館の移転を同駅東口の公共施設再整備の重要施策と位置付けているが、高額な費用は市議会などで追及される可能性がある。
このような内容の記事です。市は市議会特別委員会で説明する見通しということですが、このような特別委員会が設置されること自体、今の幸手市議会から見れば、悲しいかな、画期的と映ります(幸手市では常任委員会の所管事務調査すら「異議」を唱える委員によって開催できないという例があったものですから)。やはり、ダイナミックな変化や化学反応を起こすまちは違いますね。
さて、幸手市の事情(とは言いながら、体質改善には鋭意取り組みます)、さいたま市の政治的判断はさておき、財政面について考察したいと思います。まず、さいたま市の場合、現在、大宮駅東口で公共施設の再整備を進めており、老朽化した既存施設の維持管理費を削減したり、既存施設の移転後の跡地をまちづくりに生かしたりする狙いがあるということ。
このような駅前の再開発や再整備は規模の大小にかかわらず、これから幸手市でもやっていかなければならないことであり、「幸手地区都市計画(幸手・宮代・杉戸)」においても中心市街地や駅周辺に公共施設等の集積によるコンパクトシティ的整備が求められています。「今、駅舎整備しているよ」と市はいうかも知れません。「市民アンケートでは駅周辺開発を望む声が大きい」と市は説明して来ていますが、駅舎整備を活性化のエンジンというなら、幸手市の財政力ではさいたま市のような再整備は無理としても、本当は駅舎を作ってからが勝負なのです。 財政規模を考えた時に、例えば、約4650億円のさいたま市の市民会館整備270億円と約180億円の幸手市の駅舎整備30億円では事業費の占める割合が違うのは計算をすると明らかです。もっと小さな事業の積み重ねでしかまちづくりはできない。人口5万人のまちでは気持ちはあっても現実的には非常に厳しいのが現実です。
「規模の経済性」では厳しい幸手市があれもこれもと夢をみるわけにはいかないからこそ、本当に実現すべき「夢」を「現実=形」にしていく。中途半端な投資を繰り返すのではなく、”本来自治体がやらねばならない事業”に集中し優先して投資する行政運営に徹しなければ何もかもが中途半端になる可能性は非常に高い。”財政力以上のことはできない”ということを肝に銘じてまちづくりをしていかなければなりません。
これから増々、財政力や財政規模、人口などがキーワードとして大きな指標となって行くでしょう。東京から50キロ圏内にあるという宿命を背負い、農業が基幹産業の幸手市がやることは何か。私は、まず、地域の産物の地産地消と、地元での消費者拡大を先鋭的に進めていくこと、そのための企画力ある計画をしっかりと設計して国の予算を取りに行く。このような事業に黙々と地道に取り組んでいくことこそ、幸手市の道であり、そういう事業を組み立てていかなければならない。地元経済を動かすような施策が充実すれば、それは当然住民の生活の質的向上(例えば買い物難民解消など)を意味します。
今回の新聞記事の考察から、『地産地消・地元消費者の拡大に向けた営み』こそ、これからの幸手市の歩むべき道との結果に至りましたが、皆さまはいかがお考えでしょうか。
♥さて、私は、現市政に反対のための反対をする気はありません。良いものは良い。良くないものはなぜ、良くないのか。反対なのかを明らかにし、皆さまに間違いのない情報を発信できるようにと、日々、いろいろ勉強をしているつもりです。しかし、今、自分に一番足りないのは地域の、現場の、最前線の、当事者としての市民の皆さま、住民の皆さまの声を聞く機会です。
もし、私はこう思うというご意見等がありましたら、ぜひ、お寄せください。このブログにもメール機能があります。また、どこかでお会いした時には是非、声をかけてください。本当に、心より、皆さまのお声をお待ちしております。『一粒で2度ウマイ』そんな施策についていろいろ議論いたしましょう(笑)。よろしくお願いいたします。