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ムッシュかまやつ氏訃報に思う

2017.03.05

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進む日本の世代交代

 3月2日の日経新聞夕刊に、「ザ・スパイダーズ」の元メンバーで、ミュージシャンのかまやつひろし氏の訃報が報じられていました。享年78歳。

 かまやつ氏は1958年にカントリー&ウェスタン歌手としてデビューされ、60年代前半に「ザ・スパイダース」で活躍。日本のグループサウンズの先駆けとなった方です。

 私はまさしく1958年生まれで、グループサウンズ全盛時代は小学生でありました。私にとって、かまやつ氏は「ムッシュ・かまやつ」として、その後、フォーク歌手として活動をされていた頃の方が印象的で、あの髪型や風貌と、ヒット曲、「下駄を鳴らして奴が来る~ 腰に手ぬぐいぶら下げてぇ~」で始まる「わが良き友よ」が強烈な印象となって残っています。

 「バンカラ」とか、当時の大学生の生態、ニオイまで歌いあげていましたよね。最近、戦後を一世風靡した世代の訃報が続いています。戦後世代がのびのび活動したのは、戦後日本がある種、「若者天国」であったというのも大きかったと思います。高齢に差し掛かってもパワーが衰えないこの世代が70歳後半から80歳を迎え、大きなうねりのなかで世代交代を迎える日本。これからの日本がどのように変化していくのか。

 この世代の重みもあってか、時代のリーダー的役割を、どちらかというとスポイルされてきた(いつまでも「小僧的」立ち位置)後続の私たち50代ももっと頑張っていかなければならないなあとの感想をいつも以上に感じさせられたかまやつ氏の訃報でした。
 ご冥福をお祈り申し上げます。