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加速する東京一極集中、そして・・・
7月3日に東京都議会選挙について雑想を書かせていただきましたが、新たな議員を大量に抱えた首都東京が今後どうなっていくのか。総務省の人口移動報告によると、2014年に109,408人だった東京圏への転入超過数は16年に117,868人に増えているという。東京一極集中は改善するどころか”飛ぶ鳥落とす勢い”です。懸念していたことが現実に進行しています。
地方の小都市は太刀打ちできるのか。東京都の増殖に一定の歯止めなしに、地方創生は紙に描いた餅、地方の努力は徒労に、地方に投入した税金は海の藻屑と消えかねない。今のままで地方の成果は得られるとは思い難い。
幸手市は東京圏にありながら、人口流出に歯止めがかからず、今月は52,159人と前年度同月52,626人と比べ▲467人となりました。今年2月、地方創生推進交付金で「うまいもんまつり」を実施し、多くの人で賑わったと言ってもこのイベントを継続してやっていくのはとても厳しい。そして、未だ、地域創生の決定打もない。財力も人材も優れる東京は、豊洲移転延期にしろ、教育無償化にしろ、財政はびくともしない。同じ土俵で戦うことに焦燥感を感じます。
そういえば、「白熱電球をLED電球に無料交換」するという施策が都知事選後、ありましたね。知事がにこやかに「白熱電球2個を持っていくとLED電球1個と交換します。これによって都庁で使う電気量の2年半分にあたる省エネ効果が期待できる。18歳以上1人1個」と事業キャラクターのピコ太郎氏といっしょに喧伝していました。一人1個たって、幸手市なら約44,000個ですが、東京だったら何個いるの?
最近、いろいろ勉強していると、確かにデフレ基調の経済には緊縮ではなく、多くの事業で地域にお金を流すことは有効な施策と言えるのかもしれませんし、これによって潤ったまちの電気店も少なくなかったことでしょう。それにしても地方からみれば夢のような施策です。もちろん、大きな予算を動かす東京都知事のご苦労はあるとは思いますが、あまりに地方とのギャップが大き過ぎる。
小池知事が年度予算の規模が180億円の幸手市長であったとしたら、私たちもLED電球を無料交換の恩恵にあやかれたのか。羨ましさとやっかみと興味が錯綜し、とても複雑な気分です。
しかし、意気消沈してばかりはいられない。私たちも「幸手に住んで良かった」というまちづくりに知恵と汗を出していきましょう。東京に負けていられませんよー。