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上尾市の贈収賄事件 その後

2017.12.14

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現金授受1千万円超か

 上尾市のごみ処理施設業務を巡り、市長と議長の2トップが逮捕された贈収賄事件。11日の起訴で1つの区切りを迎えたと埼玉新聞。

 以前にもお伝えしたように、前議長の温厚そうなお顔を存じ上げる私としては本当にショックもショック。その前議長を通じて被告と知り合った前市長と業者はなんと、公務を行う市長室で、度々現金の授受を行ったという。しかも現金の授受は計1千万円を超えた可能性もあるということ。

 今回の贈賄罪事件では、両被告は事業者からの環境センターの業務受注の依頼に対し、「誠心誠意、対応する」という趣旨の文章を事業者と交わしていたという。そして、2015年には議会で運転管理能力が問題視され、市から契約を解除されるなど「問題がある業者」という認識が広がったが、議会で徹底的に追及されなかったり、市長室に被告を入室させるなどしていた。その行為に対して「市も議会も認識が甘かったのではないか」と捜査関係者。

 「関係者は事の重大さを再認識し、自浄作用を働かせてほしい」とは別の捜査関係者。また「首長と議会は一定の距離が必要で、特定の人と深い付き合いをするのは良くない。職員もイエスマンをそろえるのではなく『それはやめたほうがいい』と言える雰囲気を作り、そう進言できる職員を近くに置くべき」と、県内で長く首長を務めた経験者は指摘。その上で「どこの自治体でも同様の事件が起きる可能性があると思い、チェック機能をきちんと果たせる体制をつくっていかないといけない」と警鐘を鳴らしたという。

 幸手市においても、今、いろいろな問題が噴出していることはこのブログでも、会派先進のチラシ等でもお伝えしてきました。市長の海外渡航歴詐称答弁が訂正されたり、事務執行では補助金の二重申請をノーチェックで受理…(現在調査中)。他にもいくつか議会で問題視されていることもあり。

 事件性の有無はさておいても、議会のチェック機能の強化はいずれにせよ望まれるところです。まあ、本当は「自浄作用」が働く組織であることが本来ですが。我々もなかなか密室の行動をすべてチェックすることは難しいですが、しかし、首長や執行部との距離感を保ちながら、嗅覚を研ぎ澄ませてこそ見える・感じ取れることもあるはず。

 皆さまの税金の使途を扱う私たち議員は、決してこの事件を「他山の石」としないことを肝に銘じ、日々の活動にさらにしっかり取り組むべしと気を引き締めています。