記事一覧

こんなところにも人材不足の波が

2017.08.09

アイコン

気象庁の大量定年退職 30代技術職求む

 8月5日の失敬新聞より。

 台風5号がやっと温帯低気圧に変わったということで、ずいぶん速度の遅い台風が、またまた東北地方に大きな爪痕を残しました。もし、この台風が幸手市を直撃していたら市内はどうなっていたか。被害に遭われた皆さまには心よりお見舞い申し上げます。

 さて、台風を始め、最近は気象の変化が激しい上に、予報の精度が求められ、たいへんな重圧の中でのお仕事とお察します。この気象庁ですが、気象庁人事課によると、同庁や各地の気象台で観測・予報業務にあたる技術系職員は約4600人。このうち、50代が約1800人で全体の約4割を占めるとか。
 かつての大量採用の影響もあり、経験を積んだ30代は職場の中心的存在ながら、職員の割合が10%まで落ち、30代がいない地方気象台もあるという。警報・注意報は人命を守る上で重要な役割を果たし、観測機器の高度化で、情報処理などで専門性が求められる技術系職員の方が、今後10年ほどで一斉に退職を迎えることになるそうです。

 普段、あって当たり前的に感じている気象予報の陰にこんな裏事情があったとは。人材不足の波はこんなところにも押し寄せているということですね。すでに、指を舐めてかざした指で風向きを知るという能力を失っている私たちにとって、天気予報の重要性は増しています。
 他にも私たちの安全を守る組織はたくさんあります。その中で人材不足という同じことが起きている可能性あり。天気予報ならず、未来予想が本当に難しくなってきました。