ふるさと納税自販機で紹介の”ナニコレ”
連発でスミマセン。これも12月15日の日経新聞より。この記事の考察はあえて”新しい時代”というカテゴリーに分類してお届けいたします。
いやー、驚きの内容です。ここまで来ているんだなと。”ふるさと納税自販機”の話題です。東京メトロは、ふるさと納税をPRする自動販売機を、有楽町線の銀座1丁目駅に設置。ふるさと納税の情報サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクと組み、青森県鰺ヶ沢町の「白神山地の水」や埼玉県深谷市の「ふっか水」、大分県日田市の「日田天領水」など全国14市町の水をそろえた。
ふるさと納税PRの自販機の開設は全国3例目で、都内では初めてということ。自販機や商品についているQRコードを読み取ると同サイトにつながり、手軽に納税ができる。自治体からの要望などに応じて販売する商品をジュースやお茶などへ入れ替える。東京メトロでは今回の自販機で月間20万円の売り上げを目指し、実績を踏まえ、自販機設置の設置拡大を検討するというのですが。
いやー、今は水やジュースといった飲料水ですが、この先、ふるさと納税はどこへ行くのか。幸手市は米を記念品としていますが、米なんかもこのようなお手軽納税の品目にラインナップされる時が来るのか。幸手市では年度当初予算で2000万円を見込んでいたふるさと納税寄附金について、12月議会で収入を11200千円、記念品代を4714千円減額する補正予算が上程されたばかりです。最盛期には4700万円あったふるさと納税額と比べれば、当初予算でも二分の1になっている実態を考えれば注目に値します。
かく言う私は、実はあまりこのふるさと納税という仕組みは好きではありませんが、議員が好むと好まざるにかかわらず、世の中はこのような動きをしているということです。幸手市も今のところ、米以外の特産品を記念品とすることは考えておらず、また、登録にかかる費用と効果の関係性から、このような情報サイトの利用も今は考えていないということでありますが、このような仕組みがさらに加速していけば、この分野で今後、一体どのようなことが考案され、実施されるか。
とにかく、幸手は農業用地が80%以上という市ですから、地域の経済活性化には、農作物の販売増進に釈迦力に進むしかないというのが私の見立てです。そして、市が幸手のお米を本気でブランド化して地域経済を活性化させていくというなら、このようなPR合戦に負けない売り方の工夫なくして難しいのは明らかです。このような話になると「幸手のコメは美味しいのでそこそこ売れる」という話になって、じゃあ、何もすることはないんですかという議論に落ち着いてしまうことがままあるのですが、お米大使然り、一過性の話題性だけでPRできるような簡単な世の中でもなく、様々な戦略を駆使して地域力、ブランド力を挙げていくことも今、地方に求められている大きな使命です。
ふるさと納税という制度は記念品の品質とPR合戦でリピーターをキープしていくところが勝負どころです。過熱する先進的な事例のすべてに飛び付くことが正しいとは思いませんが、しかし、新しい社会の変化を、少なくとも敏感に調査研究していく責任あるポジションと、その実働隊の組織化が不可欠的に必要となっていることを実感する記事ではないかと思う次第です。
♥この分野については是非、幸手市で農業や農産物に関わっていらっしゃる方のご意見がいただけたら本当に有難いです。