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マンションの空き家問題深刻化

2019.02.07

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管理不全のマンション 管理組合が機能せず

昨日の日経新聞夕刊から。
マンションの空き家問題が深刻な影響を及ぼしている、という記事です。私も未熟ながら、住宅問題、特に中古住宅の流通に関心を持ち、空き家バンクなどの運用を市に問いかけてきました。幸手市でも来年度には空き家バンクが開設されるものと思われます。3月議会の議案等に出てくるようならまた、ご報告いたします。

さて、 皆さまの中にはマンションにお住いの方もいらっしゃるでしょうし、戸建てにお住いの方もいらっしゃると思います。住むというのは「衣食住」の中でも取り分け大事な分野です。数年前から今後の日本では空き家の増加が問題となることが指摘されてきました。住まいとしてだけでなく、投資目的のマンション所有などもあり、なかなかマンションの住民が一挙に顔を合わせるという機会も少ないなかで、管理組合のないマンションで問題が顕在化してきたようです。

この記事によれば、東京都の2011年の調べによると、6.5%の物件が「管理組合がない」と回答。未回答の物件を追加で抽出したら、「ない」と答えた割合は15.9%に上ったということ。組合がないと何が問題か。危険な損壊が放置されたり、管理不全の隙を突いた侵入者による犯罪の温床になったりするリスクがあるというのですが、これから大相続時代を迎える日本では、多くの家屋が「負債」となるリスクが高まっています。他人と共有のマンションで、しかも管理組合もなく管理不全となると、結果的に空き家を放置せざるを得ない。
専門家は、所有者の死後に空き家になる可能性の高い部屋を自治体や管理組合へスムーズに寄付できるしくみづくりを提案しているというのですが、これはなかなか、中古物件を中古市場にきちんと流せる仕組みがないと負担が大きい。

空き家が増えたマンションは管理組合の理事を担う人手も、管理費や修繕積立金も減っていく。東京都や大都会で顕在化した問題はいずれ地方でも問題となる可能性も。東京都では、東京都が管理状況の届け出を義務化する条例案を3月議会に提出するなど、対策に乗り出すということ。他にも豊島区では2013年から、大阪府が2017年、横浜市が2018年から同様の条例を施行したり、必要に応じて管理不全のマンションに専門家を派遣したりする制度を導入しているようですが、なかなか小さな自治体ではそのような対策をバシバシ打っていくというのも難しいのが現状。

幸手市に同じ事例があるのかないのかは未調査ですが、しかし、この問題は待ったなしです。皆さまの中に、同様のご心配をお感じになる方がいらっしゃいましたら、幸手市でも毎月、法律相談や行政相談、心配ごと相談などが開催されていますので、まずはご相談を。市報「広報さって」の裏表紙の前のページに「各種相談」というコーナーがあり、開催日、問い合わせ先などが記載されています。

今回の件だけでなく、何かと不安や心配の尽きない昨今。心に芽生えた不安を不安のままにしないで。一人で抱える前に、是非、ご相談を。

便利にお使いですか

2019.01.23

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SNS消費とネット広告 あなたは便利に使う派? 慎重派?

今日は、イマドキ問題から一つ。 皆さんはネットの広告を見て何かを購入されるということはありますか?NHKと日経新聞が同様の内容の記事をネット配信や新聞で取り上げていたので、少し考えてみたいと思います。

まず。NHKの記事。「 SNSでいいと思ったものを購入する」という消費行動が拡大する中、NHKがSNSの怪しい広告を徹底的に調べてみたというのです。「怪しい」とは、誰かが画像を改ざんして、あたかも著名人が愛用していたり、テレビ番組で紹介されたように捏造されたフェイク広告のことで、調べてみるとこのフェイク広告が続々見つかっているそうです。

なぜそんなフェイク広告が 横行しているのか。実は"フェイク"はお金を生むと言うんです。広告が芸能人や有名人、テレビ番組などによって権威づければ確実に売れる。広告の表現一つで売れ行きが大きく変わるし、広告製作者の収入も増える。これはネットに限らないことですが、「この芸能人が勧めているだから」など消費者心理を巧みに掴まえて、フェイクが当たるまで試行錯誤する。広告が消費につながると収入になるのですから、当たれば儲けは大きいのです。
ただ、芸能人とタイアップするには契約金がかかる。そこで、「どうせバレないだろう」と一部の広告制作者がフェイク広告に手を染めるということのようです。フェイク広告等は本来、サイト運営会社が責任を持ってチェックしなければならないのですが、現在は十分チェック仕切れていないのが実態だそうです。
これは商品の良し悪しとは別の、運営上のモラルの話しであり、仮に消費者に実害がなくても、フェイク広告がチェックされずに見逃されているのはやっぱりよくないです。

この問題は、以前の号「新春早々 バッドニュース」でお伝えした幸手市の「市発注の業務委託個人市県民税データ入力業務等の法令違反」の話しと似ています。幸手市の場合も、法令違反が請負会社からの自己申告で判明した。逆に言えば、発注者が法令違反をチェックできなかった。
NHKは、「この瞬間にも、あなたの手元でフェイク広告が表示され、知らないうちに"闇の錬金術"に巻きこまれている」との警告でこの記事を閉じていますが、問題の本質は、サイト運営会社が対処できないままモラルハザードが横行しているという"仕組み"の不完全さにあるのではないかと私は思うのですがいかがでしょう。

そして、 もう一つ。21日の市発注の業務委託で法令違反 「個人市県民税データ入力業務等の受託者新聞夕刊が「インスタグラムやツイッターなど交流サイト(SNS)で話題となった商品が、本当に消費につながっている?」としてSNSが消費者に与える影響を特集しています。
ある調査会社の18年夏の調査では「買い物時にSNSの情報に影響を受ける」と答えた人が 15〜24歳は6割強、25〜38歳は5割。39〜53歳も4人に1人にのぼっているとか。例えば。あるドラッグストアが売り出したエネジードリンク。その愛好家が集まる私大サークルが「これはヤバイ」とツイッターで呟いたら、翌日から6日間の売り上げが、それまでの約10倍になったという。まさに"口コミ"。おしつけがましくなく、一般の人が自分自身の体験として語っているところが共感のポイントという。

今、中高年のインスタグラム利用者が増えているそうです。人口が多く経済的にも比較的ゆとりがあると考えられる中高年が本格的に使い始めると、SNS消費の裾野はさらに拡大しそうだ、と。確かに、通販など、現物を見ないで何かを購入するという機会は増えていますし、ネットでは誰でも簡単に情報の送り手になれるので、購入する側だけではなく、売り手の裾野も格段に増えています。しかもネットなら安価に発信できるので小規模でも個人でも拡販できる。これはメリットであり、商品のやり取りで信頼関係が構築されればリピートしてもらえる。これは、観光や地方創生などシティーセールス分野でも求められることです。
多くの場合、良心的な取り引きがされているものと思いますが、事情はどうあれ、フェイクはよくないですね。NHKの「怪しい広告」の追跡はかなり複雑な作業を伴っており、素人ではなかなか見破るのは難しい思われます。消費者にできることは、何でも簡単に信じるのではなく、一呼吸 。眉にツバして取り敢えず、広告の中に潜むフェイクに用心すること、でしょうか。

4世代が同時代に生きることの幸せを感じられるまちづくり

2017.08.07

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選ばれるまちづくり

 8月号市報が届き、じりじりと人口減少が進んでいる状況に危機感をお持ちの方も多いのではないかと思います。日本国では移動の自由が保障されている以上、国民は選択の自由を以って居住地を選ぶことができます。この視点からみると、「選ばれる」ということがいかにまちづくりに大事であるかということが分かります。

 さて、このブログを見てくださっている皆さんは移住の経験がおありでしょうか。私は25年ほど前に幸手市に移住しました。その前は奈良、東京と転居しましたが、人生設計において居住地を決めるというのは大きな選択ですね。

 私の人生を振り返ると、幼少時に一度転居をし、今の実家に移り住みました。そして、結婚して大和郡山市で3年、夫の転勤で東京に来て3年、そして、念願のマイホームを求めて幸手市に来て25年。この間、住む場所に関して、自分の意思が全く働かない転居は幼少期の転居のみ(両親の人生設計に組み込まれていた)。夫の転勤はもっと大きな意味で、人生設計に組み込まれていたことですし、奈良、東京は人生における”仮住まい”という気持ちもありました。いろいろ移り住んで、住んで良かったかどうかは後でしみじみ感じるものなのかなと。かく言う私は今の生活に満足していますよ。

 私たち家族が幸手市に引っ越してきた決め手は、一番は私の育った環境と感じく、農の緑があることでした。山や清流はありませんが、私の原風景に近い風景がありました。サケが大洋を泳いで故郷に遡上するように、私は自然のある環境に同じニオイを感じ、子どもたちをその中で育てたかった。東京にも公園はたくさんありますが、その自然ではなく。また、人生設計においては住宅価格も大きな要素ですね。東京から50キロ圏を輪切りにしていろいろ見て回りましたが、街並みの美しさ、勢い、小学校が近い、同年代も多いことで子育てへの期待感やこれからの生活スタイルが想像しやすかったことなどが決め手となりました。
 思い起こせば、引っ越しの前に幸手駅も利用しましたが、庁舎が遠いなど、子ども連れでの移動には困りましたが、幸手駅の古さなんて眼中にも無し。家族の人生設計と照らし合わせた条件設定で、唯一、東京から1時間というロケーションは夫にとっては厳しい条件だったかもしれませんが耐えてくれました。夫にとっても幸手に住む(通勤時間1時間という制限)ことで働き方への考え方も変化したかもしれません。
 結論として、私にとっての移住のキーワードは「自然」「子育て」「街並み」でした。また、今しみじみと、幸手という地域に子どもたちを育ててもらった感も強く残っています。

 さて、本題に戻って。今、幸手市の人口が減り続けているのはなぜか。若い人たちが東京に出ていくのは、東京一極集中が続く限り止められるものではないでしょう。今回、人口動向を研究していて思うのは、実は若者の転出以上に、両親世代やおばあちゃん、おじいちゃん世代が出ていく、いなくなるというのは、実は大きなインパクトがあるのではないかということです。地縁や血縁の切れ目が若者の幸手市との無縁状態を作り、地元回帰を促すきっかけを失うことにならないか(仮設です)。実家が無くなるともうそこはよほどの”マブタチ”がいるか生業がない限り「地元」ではなくなる。さらに、これからの大相続時代を迎えるに当たって、地元への愛着の無い土地は負の財産となる可能性が高い。地元への愛着があればこその資産運用です。愛着形成のありなしはどん詰まりで出てくる大事な大事な要素です。

 そして、新規で幸手市を選択して移住してくる人たちのキーワードは何か。東京から50キロ圏にある幸手市への期待感はどこにあるのか。卵が先かニワトリが先かではなく、サイクルとして確立すべきはまず、どんな資源があって、どんなまちづくりをして、どんな人に住んでもらいたいのか。それをビジョンとしてしっかり打ちだすことです。
 人生設計のそれぞれのタイミングで選択肢となりうる条件をいかに提供するのか。この見える化こそ計画であり、自治体の役割であり、そうして集まった住民と共にさらにまちの個性を磨く。これは住みやすさや満足度を高めることに繋がります。

 私は再三申し上げてきましたが、幸手市は決して資源の無いまちではないと思っています。ただ、残念ながら、現在はその資源を磨くための”砥石”の効きがどうも甘い。ほんとうに残念なことです。なぜ甘いのか。どうすればまちづくりが、政策が砥ぎ澄まされていくのか。日夜、その答えを求めていろいろ仮説を立てながら、その検証に励んでおりますが、移動の自由が保障され、国策としてナショナル・ミニマムなサービスはどこにいても同じように受けることができる今の日本で、「住んで良かった」という実感をいつまでも持ち続けてもらえるまちづくりの追及が欠かせません。
 私は、自分の親世代、自分たち、子どもたち、孫世代と今は4世代が同じ時代を過ごすという長寿国ニッポン。中にはひ孫や玄孫(やしゃご)がいらっしゃるという方もあるでしょう。こんな幸せな社会に生きている。これを”幸せ”と感じられることは大事な要素であろうと思います。

 そして、”仮住まい”ではなく、人生設計の中にしっかりと組み込まれたまちを作って行く。こんな気概が行政や政治に求められているのではないでしょうか。
 
 時代の潮流激しき昨今、幸手市の航海図と羅針盤(政策、特に都市計画と政治)がより砥ぎ澄まされるためには、「お友だち」の意見を聞くだけではだめですね。「八つ耳の王子」として名高い聖徳太子。いくら耳が八つあっても八つとも仲間であったり同じ方しか向いていなかったら偉業は成し遂げられなかったでしょう。広聴が必要な根拠です。
 まずはビジョンを示す。賛同者が集う。さらにみんなで研磨(為政者は八つ耳をそばだてて)する。そこには戦略が必須です。戦略には広く知ることが不可欠。戦略のない戦いは不毛です。

 最後に。そして一番大事なのは照準をを決めたら物事を動かす実行力です。私たち議員は15名という合議制の意思決定機関です。15名がそれぞれの背景を以って議論をし、決定していく。市長(首長)は独任制の執行機関の長です。市長には議案の提出権がありますが、基本的には議会の議決に従って執行するのが市長です。この構図の中でそれぞれが市民に対してどんな責任を果たすべきなのか。皆さまにもそのような視点で市の動き、市議会の動きをウォッチ・評価いただければと思います。

 

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