西武 生鮮食品を「駅配」 所沢駅など実証実験
本日の埼玉新聞一面より
鉄道駅が変わる。発想の転換。新しい生活様式が私たちの生活を変えるのか。鉄道を取り巻く環境変化に対応するため、西武HDが編み出した新たな実証実験。「鉄道を物流に活用し、人手不足や二酸化炭素の排出削減といった課題解決にも貢献していく」と西武HD担当者がコメントするこの記事の中身を、皆さまと一緒に少し覗き見してみたいと思います。
新聞によると、
私鉄大手の西武ホールディングスが、客から注文を受けた生鮮食品や日用品を駅に設置した専用ロッカーに即日配達する実証実験に取り組んでいる。注文から最短3時間で届ける。年内の本格稼働を目指しており、将来は西武線沿線だけでなく全国の駅でサービスを展開する方針。
西武HDの狙いとは。新型コロナウィルス禍の影響で鉄道利用客は減少し、業界では今後もコロナ前の水準には戻らないとの見方が多い中、沿線住民の利便性を高めて鉄道利用を後押しするほか、配送サービスを新たな収入源としても期待する。
新サービスの名称は「BOPISTA(ボピスタ)」。客が通信アプリLINEを通じて会員登録し、希望するロッカーや受け取り時間を指定して商品を注文する。ロッカーは西武鉄道の西武新宿駅や池袋駅、所沢駅のほか、東京丸の内にあるビル内など計10カ所にあり、配送には電車などを活用する。
注文できるのは野菜やイチゴ、花束、米会員制量販店コストコホールセールが扱うマフィンやベーグルなど計約100点。商品代に加えほとんどの場合店ごとに400から800円の利用料金がかかる。
将来は預けたクリーニング品等の受け取りも視野に入れる。各地にある一時預かりロッカーをスマートロッカーに置き換えることで全国的な普及拡大も目指す。
また、物流業界の課題として、トラック運転手の残業規制で一段の人手不足が予想される2024年問題への対応が急務になっていて、このサービスでW効果を狙う…。
とのこと。いかがですか。
私鉄大手の戦略ですから現状や狙いなどは恐らく研ぎ澄まされた中で実験が行われているのかとは思います。また、今のところ、私たちの日常生活からはかけ離れた感のあるニュースです。ただ、私たちの生活にヒタヒタと押し寄せている時代の変化を感じるニュースでもあり。興味深いです。
このような社会実験が通用する駅の規模とは。新宿駅、池袋駅、所沢駅、丸の内など人の行き交う都心の駅ならではなのか、地方の小さな駅にも需要は発生するのか…。東武鉄道でも導入可能なのか…。
そんな疑問から改めてネットを検索。キーワードは「東武鉄道と西武鉄道」。やはり、両社は永遠の宿敵なんですね。いろいろな🆚情報が出てきましたが、思索に直結しそうな「1日の乗降客数上位ランキング」から、西武の実証実験駅と東武伊勢崎線についてピックアップしてみましたので関心のある方はご覧ください。
【東武🆚西武乗降客数ランキングトップ50】人/日
※西武は新宿駅、所沢駅、池袋駅駅のみ。東武は伊勢崎線をピックアップ。順位のない数字は西武駅と東武の他の路線駅がランクイン。
42位 久喜駅 51,748人
41位 北越谷 53,940人
35位 獨協大学前 57,480人
33位 せんげん台駅 59,754人
30位 西新井駅 65,602人
25位 竹ノ塚駅 72,287人
24位 春日部駅 72,879人
20位 草加駅 85,738人
18位 所沢駅 99,994人 西武新宿線・池袋線
15位 とうきょうスカイツリー駅 116,313人
10位 大宮駅 135,437人
9位 柏駅 144,666人
8位 新越谷駅 150,581人
7位 朝霞台駅 161,320人
5位 西武新宿駅 177,111人 新宿線
3位 北千住駅 450,046人
1位 池袋駅 484,951人 池袋線
♥第一印象として、幸手駅がこのサービスの対象となる巨漢駅と同じ土俵で戦うことの難しさは乗降客数から明らかそうですね。しかし、ここで忘れてはいけないのはこのランキングはまちや駅の優劣を意味するのではないということです。このサービスは全ての現代人の"マスト"ではなく、都会の事情が色濃い点です。駅ではありませんしロッカーでもありませんが、幸手市内ではJAみずほさんにより香日向とみずほ農協本店前に野菜の自動販売機が設置されているのはご案内の通りです。スマートロッカーの需要まではいかなくとも、駅などにも野菜の自動販売機が展開できれば、幸手駅ご利用者には良いサービスだと支持される可能性もあるのかも知れない。我がまちの規模ならそんなことも改めて検討対象ですね。
♥♥便利さは便利さで追求していかなければなりませんが、都会がどんどん機械化、無機質になるなら、私たちは手の温もりや人の温かさで勝負。そんな仕分けができれば私たちにもまだまだやれることはあるはず。私たちには私たちの土俵、戦い方がある。それを極めるにはどうするかなんです。
幸手駅は日光線の中では頑張っている駅です。確か、数年前に調べた時は14,000人/日だったと記憶します。その外側で、伊勢崎線沿線ではたくさんの人が動いている。このことを改めて意識できたのは今日の収穫です。
無人ロッカー設置を期待するには規模が足りないながら、地域ぐるみで新しいサービスを育てていく。近隣の久喜駅や春日部駅のランキングは気になるところですが、今日のブログから、新たな戦略の思索を深めていただければ幸いです。
♥♥♥今日は駅の乗降客数から考えてみました。身の丈を知ることは大事です。それにしても、東武鉄道に日光線の新たな戦略は有りやなしや。インフラ資本の最たる鉄道駅は地元も大事にしなければいけないし、東武鉄道さんには民間の知恵で沿線住民の利便性向上、鉄道利用を後押しする策の展開に期待したいですね。また、トラック運転手不足2024年問題は私たちにも大きな影響がありそうですよ。新聞を読む度にこのような数字を追っては思索に耽ってしまいます。1日が短いです😀
♥♥♥♥そうそう最後に。実は昨日、香日向コミセンの野菜の自動販売機に野菜を補充する農協職員をはじめて見ました。彼に断って写真を一枚カシャ!以前、この販売機で新鮮で比較的安価な野菜が手に入り重宝しているとのご利用者からの声を聞いていましたのでそれを伝えました。因みに、この自販機は手間賃や手数料はなし。さくらファームと同じ金額で同じ商品が販売されています。しかし皆さま、便利なサービスも使わなければなくなります。コミセンにご用の方は是非ご利用くださいませ。よろしくお願いいたします。