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県教委 障害者雇用再調査 その後

2018.09.08

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本当の意味での一億総活躍社会に向けて

 国のガイドライン(指針)に反して障害者手帳や医師の診断書を確認せず、障害者雇用数を実際より多く算出していた問題。9月上旬にとしていた調査結果が出たようです。。

 9月7日付け埼玉新聞より
 県教委が公表した再調査結果では、今年6月現在で雇用している障害者数を492人(2.21%)としていたが、うち139人は手帳等が確認できなかった。自己申告していた323人中118人、人事資料による計上をしていた47人中21人について手帳が確認できなかったということ。

 厚労省の指針に対して、該当すると思われる場合は手帳を持っていなくても自己申告できる書類を使用していた。これに対し、担当部長は「幅広く把握しようと、指針を拡大解釈してしまった」と釈明し、県教育長は「障害のある生徒の就労を支援する教育委員会において、障害者の雇用状況に誤りがあったことは、県民の教育行政に対する信頼を損ねるものであり、誠に申し訳ありません」とのコメントを発表。
 今後は指針に沿って障害者手帳などを必ず確認するとともに、障害者雇用の推進にも努めていく考え。

 さて、県教委の件は結論が出されましたが、実際問題として、障害者手帳の確認については個人のプライバシーに踏み込めないという事情も大きいとされています。手帳を持っていることを知られたくない。障害があっても手帳をとりたくないとの現場の声もあり、手帳の確認を要件とした厚労省の指針には見直す必要があるとの指摘もあるようです。

 現場にはさまざまな事情があるでしょうから、十把一絡げに論ずることは慎まなければなりません。しかし、1つだけ辛口な発言としてお許しいただけるなら、少なくとも「○○枠」として何かの立場となるためには、やはり、身分を証明することは避けては通れないことと考えますがいかがでしょう。しかし、どうしてもそれを避けるなら、枠無し一般競争に参加するしかない。「○○枠」というのはより狭い権利の取得であり、エントリーに一定の条件がつくのは仕方ないことです。

 今、さまざまな場面で個人プライバシーの壁が公共サービスの提供を難しくしています。「災害時要援護者名簿」なども同様です。幸手市でも同名簿の作成がなかなか進んでいないことが確認されたばかりです。本人の申し出がないとサービスが提供できない。公共においても自己申告の機会は今後ますます増えていくことが想定されます。

 心身に配慮すべき状況・状態を持っていることをきちんと申請することで、本人の過剰な負荷を回避したり、周囲からの理解や支援を得やすくする。自己を開示することは権利や環境を得る手段との捉え直しも必要かもしれませんね。

 オリンピック・パラリンピックでは障害者競技のアスリートが全身全霊でスポーツをする姿が感動を与えています。TOKYO2020までに、障害に対してももっとオープンな社会が醸成されればいいなと思います。
 雇用=働くという「生きがい」を得る権利は万人に共通です。本当の意味での「一億総活躍社会」の実現に向けて、難しい問題ですが、いっしょに考えていきましょう。

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