記事一覧

これで最後にしましょう

2013.01.11

アイコン

子どもを「育てる」集団として

 9月の中学生男子のいじめ自死が問題になってから4か月、今後は高校で「指導死」が問題に。何かが起こると必ず何かの対策は取られているのですが、もっと根本的に考えていかないといけない問題があるのでしょうね。

 この学校のホームページ、ご覧になりましたか? 「インターハイ出場!!」の文字が一面に躍るスポーツ校のようです。この学校にどんな歴史的背景があるかは分かりませんが、大阪市からもスポーツ強豪校として期待されてきた歩みがあったのでしょうね。
 私学への対抗や優勝常連校=伝統校って重いですよ。多くの大阪市民の、そしてが入学してくる子どもたちの期待を担って、「優勝」が至上命題となり、使命となって行き、体勢を変えることができない硬直化した体質になって行ったとしても不思議ではありませんよね。
 顧問が18年変わらなかったのも今となっては功罪の検証が必要かも知れませんが、しかし、1つの体制・体勢ができあがるとそれを変えることは本当に難しいことです。

 組織って、そういう一面が大きいのではありませんか?その辺もしっかり議論して解決策を講じなければ、今回の事件は「大阪の件」でしかなくなると思うのです。

 先生方にとって、学校は「職場」です。職場には人間関係がある。そして「評価」がある。現場の努力を後押しするためにこそ「”評価”や対策」があって、その基準を決めるのが文科省や自治体の長、教育委員会の役割なのだろうと思います。現大阪市長は記者会見で弁護士的「断罪」をしているようですが、歴史的背景も含め、自治体の長としてしっかりと解明して対策を立ててほしいですね。「先生個人の資質や現場の体質」に問題を矮小化しても問題はなくならないし、自治体の長が教育長の任命権を持ったとしても解決できないと私は思います。

 副顧問が「三猿」(見ざる、言わざる、聞かざる)となってしまったことも問題です。今回の事件で最後にしてください。このような痛ましい事件が起こらないよう、1つずつ、”本気で”検証してほしいと思います。

 皆さんはどうお考えですか?