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幸手駅と鷲宮駅
昨日、地域の方から「東武鷲宮駅の西口の景観が幸手駅の西口のロケーションとよく似ているので一見すべし」と教えていただき、早速、行って来ました。
確かに、川を挟んで橋上駅舎が建つという鷲宮駅西口の景観は、幸手市がこれから整備を予定している幸手駅の西口とてもよく似ています。ウキペディアによりますと、鷲宮駅は1902年(明治35年)鷲ノ宮駅として開業。1973年(昭和48年)に現行の橋上駅舎が完成、2020年(平成22年)に開札階とホーム及び東口・西口をそれぞれ連絡するエレベーター並びに多機能トイレが新設されたそうです。
鷲宮駅が昭和48年にはすでに橋上化されていたというのが、不勉強ながらちょっと驚きです。高度経済成長期の東京近郊の住宅開発を見越しての「投資」だったことがうかがえます。
さて、幸手市と似た鷲宮駅の景観を見ると、整備後の幸手駅西口周辺のイメージが見えてきますね。大きな違いは、鷲宮駅は自由通路が駅のすぐ近くに下りているのに対して、幸手市は自由通路が倉松川をまたぐ設計となっているため全長が長いということです。景観への影響とともに、維持管理やランニングコストなど将来負担は鷲宮駅より大きくなると想定されます。
財政力指数や人口減少、市税の動向など、市の現状・将来像を考えると楽観できない視点です。
多額の税金を投入するこの事業が将来への「投資」となるのか「負担」となるのか。国の補助率の低下が一過性と考えにくい情勢において、来年度以降は更に今年以上の多額の国費補助を予定して駅舎事業が行われることになっています。今後、あらゆる面で縮小傾向の幸手市において、その影響、財政負担と効果などについて、現市政は市民の皆さまにしっかりとご説明するべきであろうと私は考えます。
さて、今般、鷲宮駅の写真を改めて見て思うのは、幸手駅舎の建設イメージが鷲宮駅と非常に似通っており、駅舎とは意外と没個性的なものでしかないのかなということです。駅舎にまちの個性を求めること自体が無理なのか。駅は機能や安全面などを考えるとある程度電鉄会社によって設計が似通ってくるのは致し方なしなのかも知れませんね。
去る5月、市が自由通路の壁の色彩を市民の皆さまに公募したということがありました。せめて壁の色だけでも市民に選択の余地があったと喜ぶべきなのでありましょうか。
♥ご関心のある方は是非、一度、東武伊勢崎線鷲宮駅の西口を見に行かれてみてください。