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幸手市の場合は 

2016.05.12

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証明書発行の経費

 先のブログで証明書のコンビニ交付の経費について取り上げました。続編として、わが町の場合を検証してみたいと思います。

 まず、一番最近の幸手市の各種証明書の交付状況について調べてみます。決算の数字が一番よくわかると思いますので平成26年度決算で交付件数を、平成26年度決算と平成28年度予算の数字で経費比較をしてみたいと思います。

平成26年度幸手市一般会計決算より
 住民票の写し 22,835件(うち交付機での発行 2,375件)
 印鑑証明書  16,366件(うち交付機での発行 2,734件)

 ●収入
 住民票関係手数両          5,359,970円
 印鑑証明関係手数料         3,476,300円
 ■支出
 戸籍情報システム保守業務委託料   2,319,840円
 戸籍情報システム使用料       5,373,360円

平成28年度一般会計予算より
 ●収入 
 住民票係手数料           5,276,000円
 印鑑証明関係手数料         3,046,000円
 ■支出
 住民情報システム機器補修業務委託料 3,435,000円
 住民情報システムプログラム保守業務委託料
                  25,350,000円
 住民情報システムカスタママイス業務委託料
                  11,681,000円
 住民情報システム使用料      58,035,000円
 コンビニ交付参加市町村負担金    3,000,000円

 仮に、交付機発行件数約5000件がそのままスライドした場合
          123円×5000件=615,000円
 
 ざっくりとした数字ですが、やはり支出の跳ね上がりはすごいですね。戸籍情報システムではトントンの収支が、住民情報システム導入で、システム使用料が格段に上昇しています。さらに、改めて予算書をみると、平成22年度から27年度までにこの住民情報システム導入事業に3億1437万円の債務負担行為(支出の期間・上限を決める)が設定されていました。さて、この数字にどんな計算式をあてはめれば1件あたりの交付経費になるのか。どんな数字なら効率、利便性が向上したと言えるのか。もし、計算が得意な方やこの業界の方がみていらっしゃったら、試算してみてください。足りない数字や計算の仕方を教えてください。

 先のブログで、専門家が驚いているというコメントを転載(要約)しましたが、しかし、このシステム導入は、ただ、市民の利便性の向上だけではなく、マイナンバーカードの普及やその他、モロモロの国策やダレかの思惑なども水面下に広がっているかもしれない。一概に高いとか安いという話ではないかもしれません。

 世の中は冷徹でシビアな計算で動いています。そして、どんなことにも、どんなシステムにも光と影はあります。功罪、メリット・デメリット、有効・無効の瀬戸際で、物事は決まっているのです。まさにバランス。”ぎりぎりライン”を見極める直感や目、バランス感覚を磨きたいものです。この件についてはもう少し確かな数字を調査してみたいと思います。