2024.11.02

視察研修 @東京都災害対策本部室 @横浜市消防局港南消防署 @株式会社タツノ横浜工場 @さいたま市中央消防署
10月30日、11月1日の2日間をかけて、東部消防組合議会の研修にて、東京都、神奈川県、さいたま市の各施設を視察して来ました。

【東京都災害対策本部】
目的:「東京マイ・タイムライン」とその普及啓発事業の取組について
今回の視察テーマである「マイ・タイムライン」の普及啓発事業。どこの自治体でも水害や地震ハザードマップとセットでマイ・タイムライン普及啓発の取組は行われており、食料や水などの備蓄とともに究極の自助メニューですが、なかなかタイムライン作成を達成している方は少ないのではないかと推測します。恐らくそれは東京も同様で、住まい方の多様な全ての都民を行政がまもることは不可能だからこそ、より"自助"が強調されているように感じました。都庁展望台から眼下に広がる街は建物がぎっしりと詰め建ち並び、高層ビルが林立。もしもの大地震発生を想像して改めて自助の大切さを再認識した次第です。
【横浜市消防局港南消防署】
目的:区役所と消防署との合築について
埼玉東部消防組合でも各市町の本署は老朽化によりこれから建替えの時期を迎えます。幸手消防署は組合の中では建替えトップバッターです。
港南消防署の区役所との合築は、令和5年に竣工。横浜市の場合、消防力の整備方針として5分以内にどこでも消防車が到着することを基本とし、建物の耐用年数や接続道路状況、敷地の広さなどを総合的に検討し、複合化が可能か判断し、建設に至ったとのことでした。
合築のメリットは、平時・災害時の区役所とのリアルタイムの情報共有やタイアップなど、区役所との調整業務が効果的に行えることで、日頃から「お互いに顔の見える関係」が築けることが最大メリットとのことでした。また、事業費面では、床面積ベースでの按分で、総事業費約75億円のうち、消防局負担は約11億円。同規模の単独施設整備よりコストメリットがあったとされていました。また、国庫補助金(H30〜R2年度当時)は、社会資本整備総合交付金や住宅・建築物安全ストック形成事業耐震性が不足する建物の耐震改修等(建替え含む)に対する補助を充当したとのことでした。
【株式会社タツノ横浜工場】
目的:ガソリン・EV充電機製造トップメーカーを知る
1911年創業の100年企業です。創業当初よりガソリンサービスステーションをはじめとする給油施設の設計、施工に携わり、ガソリン計量機を主軸に人々の生活に欠かせないエネルギーインフラの提供で社会を支えてきた。モットーは、「正しく量る」。
これまでもガソリン計量機では国内シェア65%というトップメーカーであり、計量機販売シェア世界第3位、世界80以上の国や地域と取引きされているそうです。さらにこれからは次の100年を見据え、水素など次世代エネルギーなどをより快適に計量できる計量機開発で世界ブランドの高品質製品提供を目指しているとのことでした。
ガソリンスタンドで誰もがお世話になっている計量機。ご説明くださった営業所長さまの、地元愛、会社愛、歴史認識、未来に向けた期待に溢れたご説明には感動すら覚えました。
【さいたま市中央消防署】
目的:屋内訓練棟見学
さいたま市中央消防署は、NBC(核・生物・化学)災害発生時に活動する特殊災害対応部隊として、防護服や高度な分析資機材を特殊災害対応車と共に配備。また、さいたま市中央消防署は住宅地に隣接することから、地域から騒音対応への要望があり、開署に合わせて屋内訓塔が整備されたとのことでした。その特殊災害対応車、屋内訓練塔を視察しました。