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建設経済常任委員会の審議概要

2019.03.17

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建設経済常任委員会の審議について

3月11日、12日の建設経済常任委員会の審議についてまだ、ご報告ができていませんでした。主な内容について概要をお知らせします。建設経済常任委員会は商工業や農業、建設などの分野が担当です。

まず、農林水産業費については、特に農業振興費に質問が集中しました。今、全国的な傾向として農業は担い手不足と後継者問題、輸入食材の流入など困難な状況を余儀なくされています。明日の農業の担い手が不足しない方策は万全か。そんな危機感の証かと思います。農業は生業であり、自然が相手の繊細な仕事です。私も地産地消などの拡大について質疑をいたしました。

商工費では産業団地企業誘致奨励金として、2億9787万円が計上されています。これは操業から3年間は納めて下さった固定資産税分を奨励金として補助するものです。

その他、土木費では橋りょう費、河川費、公園管理費、区画整理事業費などは軒並み減額計上に。公園管理では新年度から公園の指定管理者と管理場所が変わり、小さな公園や緑道などは指定管理から外れました。その分、市の職員が草刈りに駆り出されることも想定して、刈払機安全衛生教育講習受講料が計上されています。区画整理事業費では、西口土地区画整理事業特別会計への繰り出し金が約3000万円、駅舎整備事業費が9億3362万円の減額となっています。駅舎・自由通路は3月17日供用となり、残す工事は仮駅舎・仮跨線橋の撤去のみです。道路維持費は1-2号線の舗装工事、自由通路の維持管理費が増額になっています。

さて、投資的経費と市債、基金の関係について。以前にも少し取り上げましたが、市の財政当局の見込みでは、今後、建設にかかる投資的経費は年間約11?12億しかないのではないかとしているようです。資金不足にならないために強めの抑制がかかっているかも知れませんが、しかし、都市計画道路などの大型事業や先送りできない公共インフラの整備などのハード事業に制約がかかる可能性はないとは言えない。毎年増える民生費や交通不便対策、教育機材の充実など、ソフト事業の推進も待ったなしです。お金がない時こそ締めるべきバルブをキチンと見定めることが大切ですね。

これからも皆さまにご意見をいただきながら取り組んで参ります。よろしくお願いいたします。

ご卒業おめでとうございます

2019.03.16

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?? 昨日は市内公立中学校の卒業式でした

私は校区の西中学校の式典に出席。4クラス152名の卒業を祝いました。卒業生の皆さん、ご卒業誠におめでとうございます。

とてもいい式典でした。特に印象的だったのは卒業生のお辞儀がキレイだったことです。壇上で卒業証書を授与され、自席に戻る前に来賓席の前でお辞儀をするのですが、それがみんな深々として美しい。
お辞儀とは人へのリスペクトの表現です。慇懃な、やらされ感のあるお辞儀もありますが、普通は相手に対する礼を尽くすものですよね。ありがとうとかごめんなさいとか。気持ちを伝えるお辞儀がてらいなく使えるというのは必ず生涯の宝となるものだと思います。
校長先生が祝辞の中で、日常の立ち振る舞いにもご指導されてきたことを語られていましたが、なるほど、と感じた次第です。

卒業式に臨んでいつも思うこと。それは、日本では親、祖父母、曽祖父母の時代から、ところは違えども入学式や卒業式はほぼ変わらず。皆、同じ体験をしているという連続性が日本の縦糸であり横糸であるということです。どの世代も体験している経験。これこそ日本の根幹であり、日本社会の世代間の、同世代の関係性の安定に繋がっているのではないかと。

そしてさらに思うのは、自分は15歳の時に何を感じていたのかということ。自分の卒業式の記憶も薄れてしまった現在、目の前の幸手の義務教育を卒業する若者に対して、我が子育てを振り返って、そして、孫の行く末などなど、いろいろな想いが込み上げ、少し涙が滲む卒業式となりました。

卒業生の皆さんの前途に幸あれ??

♥我が子がお世話になった恩師の方々、相談員時代にお世話になった先生方と会えるのも楽しみの一つです。先生方にはこれからも子どもたちのために末永くご活躍を下さいますよう。

3ヶ月で、というわけではない

2019.03.14

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前号の調査の決着として

幸手駅の階段アート3ヶ月で撤去問題について。9月補正予算計上時点で"耐用3ヶ月"ということがどのように説明されたかについて確認ができました。結果、公式な議事録には記録されていないことが分かりました。説明されたのに私が記憶していなかったとしたらNGなので徹底確認しましたが、「言った、言わない論争」としては、公式の場で説明はされていないということで決着です。
担当課には不本意かもしれませんが、やはり説明は十分ではなかった。

担当課には申し訳ありませんが、今回の件を振り返ると、幸手市にとって東西自由通路が開通するというのは「世紀のイベント」であることは確かなことでありながら、どこまでお金をかけるのか、それをどう祝うかという点で考え方が割れていた。その延長線上の問題として、記念式典や階段アートなど短命な事業への公費の使い方でも考え方が割れた。

私が移住者として申し上げられるのは、駅は移住の決定条件ではないということです。幸手市の行政そのものに魅力があるかないかです。近隣の駅が綺麗になっていく中、見劣りする我がまちの駅に焦燥される気持ちもわかりますが、少なくとも、約30年前に引っ越してきた私にとって駅の新旧は引っ越しの条件ではありませんでした。繰り返しますが、移住とは、要するに住みやすいか、子育て環境として適しているか。ローンは返済できるかななどなど、人生設計との相談であり、サービスを提供する行政そのものなのです。
住んでる人にとって駅が綺麗になるのは嬉しいことです。でも、駅が新しかったら移住者が増えると、定住者が増えるというのは短絡的です。特に、人口減少が止まらない幸手市にとってもっと抜本的に対策しなければならない事業は山積みなのですから。

夢や希望は必要です。しかし、幸手市は過去の宴の後の清算をする時がきています。選択と集中。あの頃の移住者の多くの方が高齢化を迎え、支えられる年齢に。そして、地元を支える商業、農業という基幹産業にも高齢化と後継者の問題が。この変化をしっかり受け止めて、時代に合ったサービスを提供していかなければまちの生き残りはない。そんな変化を行政としてどう施策に反映させるのかが問われています。

以前にも書きましたが、「東京のベッドタウン」の次のモデルを早く構築しなければ、駅が綺麗になっても住めないまちになってしまう。しかし、なかなかモデルチェンジは簡単なことではありません。時間がかかります。だからこそ、小さな事業であっても、古いモデルや考え方を変える可能性のある事業についてはこだわって行きたいのです。

さて、皆さまの中には「階段アート、遊び心があっていいじゃないか」とおっしゃる方もおられると思います。私だって、車のハンドル同様に、どんなことにも少しは"あそび"の部分が必要なことは十分分かっているつもりです。そして、チャレンジフルな事業にはエールを送っているつもりです。でも、やっぱり。駅は機能であることを考えると、短期で撤去となるこの事業への170万円投入は幸手市の現状からみて贅沢感は否めない。

♥今回の確認作業の中で。この階段アート。剥がれや汚れなどの状態如何によって設置期間は3ヶ月以上もあり得るとのことが改めて分かりましたのでご報告しておきます。駅舎整備の数少ない市民参加の企画です。始めのボタンの掛け違いという原点問題は残りますが、然りとてこの事業を選択した以上、できるだけの延命に努めていただきたい。


たったの3ヶ月の贅沢

2019.03.13

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建設経済常任委員会の審議より

昨日、一昨日は建設経済常任委員会の審議でした。積極的に質問をする議員ばかりでもないという中ですが、予算審議を中心に活発に審議されたのが農業振興、西口整備等でした。その中で?な一件をご報告したいと思います。

? 土木費 都市整備費 駅舎整備事業費委託料 のうち
東西自由通路階段アート撤去業務委託料 147千円

予算書が配布された時から会派の中村議員と「何だろうね」と言っていた項目です。階段アートとは、幸手駅東西自由通路の階段の蹴上がりに設置されるもので、一枚の絵をバラバラに分割して階段に貼り、下から見れば一枚の絵に見えるという仕組みです。3月16日の開通式に合わせて今、まさに設置途中のアートが、すでに撤去費用を見込んでいるというのはどういうことか。

階段アートの寿命がそんなに短いものであるという説明は聞いた記憶もなし。このアートの設置費用が計上されたのが昨年9月の補正予算です。階段アート設置業務委託料として1,264千円。私たち会派先進は「公費支出は必要最小限に。質素でも心に残る式典は可能」としてこのアートを含め予算の減額修正案を議会に提出し、議会では賛同者が少なく、この修正案は否決されたという曰くつきの事案です。
これについては、10月に新聞折込にて会派の報告書を配布させていただきましたので、ご記憶の方もおられるかと思います。

その階段アートをなんと、3ヶ月で撤去するのだという。

公費を投入して進める事業としてはずいぶん贅沢だと感じます。思わず「贅沢品ですね」と言ってしまいました。しかし、階段アートの寿命についての説明がされた記憶がないのです。担当者は「申し上げた。絵の募集時にも3ヶ月の掲示を謳っている」としていますが、議員の耳に残っていない説明とはどんな説明だったのか。少なくとも、今日の答弁を、私たち会派以外にも「意外」と感じた議員はいるのですから。

今、その説明がどのようなものであったのかを調査しています。議員が必要な説明を受けていないのか。私たちが聞き及ばなかったのか。ここはきちんと精査しておく必要がありと感じます。

総務常任委員会の審議より

2019.03.09

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いくつか主な審議をご報告します

先日7日は総務常任委員会でした。総務常任委員会は財政や政策、財産管理、納税などの分野を担当します。平成30年度補正予算、平成31年度予算が主な内容でした。その中からいくつかの審議をご報告いたします。

?幸手市庁舎建替え関連
現在の庁舎は耐震性に欠け、建て直しが余儀なくされています。幸手市ではこれから市民の皆さまの意向を調査したりワークショップを開いたりしながら基本構想、基本計画を定め、8年後の建替え実施を当面の目途として基金を設置して積立をしていくとし、今議会には「幸手市庁舎建設基金条例」とすでに平成31年度の補正予算として基金積立金17,622千円がダブル上程されました。
総務常任委員会は賛成全員です。私も今の庁舎が耐震性の面とともにバリアフリーの面でも対応は必要と考え、条例案と補正予算案に賛成しました。が、これから幸手市にどのような財政需要があるのか、現市政は何を優先課題として取り組んでいくのかをまずは明確にすることを注文しました。なぜなら、この基金には約15億円程度積みたいとしていますが、財政厳しき折り、他の事業との兼ね合い無くして基金への積み立ての妥当性は判断できないからです。
基金に積まれたお金はその目的以外の支出はできません。基金とは、単年度収支が基本の自治体会計における特例で、世代間の公平を図る手段です。積金はその事業が完了するまで将来に亘り拘束されます。いくらまだ青写真がないからと言って、「余ったら積む」は計画性が疑われる。この積立の陰で他の事業が先送りになったり必要な事業に予算がつかないのでは、困るのは今を生きる市民ですから。

?ふるさと納税ポータルサイトの利用
地方創生は私のこの4年間の活動のキーワードです。少しでも地域が活性化する。そのために何が必要か。一生懸命考えてきました。地方創生と一口に言ってもそう簡単なことではありません。小さなことをコツコツ積み上げて行くにはエネルギーも体力も戦略も必要です。幸手市の基幹産業とされる商業、農業にいかに活性化の息吹を吹き込むことができるか。その一つがふるさと納税です。幸手市は同税制が創設された当時、近隣でも有数の納税受け入れ自治体でした。が、このところその実績は影を潜め、低調が続いています。平成30年度はふるさと納税記念品の総額が1,556千円となる見込み。
市では来年度からその挽回策としてポータルサイトへの業務委託を決定。新年度予算にもその経費が計上されました。そこでまず、幸手市のふるさと納税の現状を確認。市民税のうち、寄附金の税額控除は、平成30年11月末現在で29,739,000円で、今年度末では3000万円を超えるのではないかとの予想が示されました。
一方、新年度、幸手市がふるさと納税の寄付金として見込むのは1,000万円です。新年度から委託する「ふるさと納税事業業務委託料」が4,760千円。寄付金の税額控除がすべてふるさと納税ではないかもしれませんが、単純に差し引きで見ると、幸手市のふるさと納税に関する市税収支は受け入れが少なく赤字のうえに、サイト使用で経費がかかるという構図が見えます。これから納税額アップのため、幸手市の魅力をPRできる返礼品の提供事業者を募るということですが、名物の発掘や開発に市がどのように関与していくのか。気を引き締めて事業に当たっていただきたい。特に地域のブラッシュアップは市として手放してはいけない領域です。今年度新設したシティープロモーション課はそれが仕事です。他部課と連携して、その点は市がしっかりとハンドリングして進めるよう要望しました。

?少子化、定住促進に関する予算
人口減少が続く幸手市では、国の補助等も活用し、定住促進を図るべく予算を計上しています。その一つが「結婚新生活支援補助金」です。今年度は約50組の新婚さんの利用を見込んでいましたが、蓋を開けてみると、これが利用が進まず。国の基準の厳しさもあったということですが、埼玉県内で交付を申請したのが4自治体。軒並み同じ結果との説明でしたが、見積り時の方程式が単純過ぎたのではないか。補正予算では金額にして10,080千円の減額は予算に比して余りに乖離があり過ぎる。これに対して質疑すると「新年度は3世代ファミリー定住促進事業補助金で対応する」との答弁。
ところが、新年度予算ではこの事業補助金も今年度比半分の1,500千円での計上に。いやいや、さっき部長が、新年度は3世代ファミリー定住促進事業補助金にシフトして定住促進を強化するとおっしゃったばかり。この補助金は政策課の人口減少対策の切り札なのではないのか。申し訳ないが本気度が全く測れない。

目標が達成できない事業の進め方には2つの方法があって、一つは目標を下げること。もう一つは目標に向かって頑張ることです。この事業の場合は目標を下げています。これについては、目標に向かって頑張る道を取るべきではないかと苦言を呈しました。

?基金について
庁舎建設基金については先に述べましたが、現在の基金残高と、今度の市再発行と公債費の関係について少し。現在の総基金残高は約10億円。新年度に取り崩しがあるので新年度予算が発効すれば、基金残高は約5億円に。9月決算でいくらか積増しはあるでしょうから、平成31年度にこの金額を下るということはないと思いますが、それにしても総額5億円は低額です。一般的に基金のうち財政調整基金だけでも予算の1割が妥当とされているのですから。
そして、市債について。市債とは市の借金です。委員会審議では、今後の市債運用について質疑があり、「ここ数年は10億円程度の発行なら返済とのバランスを崩すことはない」との答弁でした。市債発行が10億円でどんな事業ができるのか。今後検証してみる必要あり。

だからこそ、私は、現市政がどのような事業を重点プロジェクトとし、ここ数年の収支をどのように見込んでいるのかを明らかにしていただきたいと要望しています。全体像が見えない中では、締めなければならないバルブを見誤る可能性が高いのです。ダダ漏れも困りますが、間違ったバルブを締めるのも問題。これこそ、議会のチェック機能が試されると言えます。

来週は建設経済常任委員会です。また、ご報告いたします。

この他にもいろいろありますが、等身大の幸手市を、市政の状況を少しでもご理解いただき、来年度に向けて、何をどう頑張ればいいのか、皆さまにも是非、いっしょに考えていただきたいと思います。

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