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人口問題を考える
今議会で人口問題を取り上げました。人口問題は今、私が一番関心を持っている問題であり、全ての課題は人口問題に続くと言っても過言でないくらい、人口が自治体や国の運営に与える影響、インパクトは大きいと私は思っています。人口問題は未来からの宿題です。このところ、毎日この宿題と格闘しています。その中で、戦後から高度経済成長期の幸手市の沿革が簡潔明瞭に分かりやすくまとめられた資料を入手しました。今日は、皆さまにこの資料の一端をご紹介したいと思います。
「幸手の昭和50年から昭和61年?市施行までの12年間の軌跡? 」。平成28年当時の民具資料館(現郷土資料館)が企画展示のためにまとめたものです。その一部を転機いたします。
「1.都市化する幸手市 」
~都市化への期待と苦悩、そして市政施行へ~
?日本社会の変化と町の行財政
日本にとって昭和50年は太平洋戦争終結後30年の節目を迎える年でした。昭和49年には戦後はじめてのマイナス成長となり、日本の経済不況が深刻化して成長にも陰りが見え始めます。昭和40年代に見られた右肩上がりの高度成長路線はここで安定成長と福祉向上路線への転換を迫られるようになります。
第一次石油ショック後の狂乱物価による異常なインフレなどの影響を受け、金融面では公定歩合の引き上げによる引き締め対策が行われていきます。こうした経済状況の変化は幸手町の財政面にも打撃を与えていきますが、急激な人口増加による都市化にも対応しなければならず、町政運営は日増しに厳しくなっていきました。
町が抱える課題や問題点など実情を率直に町民に知らせ理解を深めようという動きが「広報さって」で見られるようになります。昭和51年8月から昭和52年9月までの広報さってに特集記事「町がいま抱えている問題点」を12回にわたって連載し、多角化する自治問題を町民と共有しようとしたのです。
財政面では人口の急増に伴う義務教育施設の建設が当面の課題で、建設費や用地取得費を確保するために借入金は増大していきます。ー
こうした都市化の課題を近隣自治体も同様に抱え、自治体の財政危機がマスコミを賑わすようになったのもこの時代の特徴です」
以下、
?急増する人口問題の光と影
①様々な社会問題
②賑わう公民館と盛んになる社会教育
2.市制施行への道を歩む幸手市
?想定外の挫折
?困難を乗り越えて
と続きます。
興味深い題目と構成です。「そうだ、そうだった」と当時を偲ばれる方も多いかも知れませんね。私はこの資料に書かれた今とは真逆な人口増加期にも苦労があったことが偲ばれ勇気づけられました。そして、あの頃に苦労して作られた施設がこれから終活を迎える中、環境変化に寂しさを覚えたり、痛みを感じることもあるかも知れませんが、しかし、いつの時代も波は来る。実は変化は同時に新しい時代の到来を意味します。前号でお伝えした横山光造や渋沢栄一も大波どころどはない大変化の中で挫折や環境を超えて前を向いてあゆんだ。
私もこの宿題に取り組む中で、当初は悲観的に捉えていた人口問題を、時代性を取り込みながら前向きに考える課題だと感じるようになりました。激変は ですが、まちの縮小は嘆くのではなく、どうしたらより心地よい地域や生活となるか、皆んなで知恵を集めてソフトランディングさせる。そして、将来の幸手市民に持続可能なまちを残すと考える方が前向きに歩めます。
幸手市の次のステージは断捨離力、取捨選択力、知恵、協働の力が問われる局面です。私は議員になる前も人と人とのネットワークづくりを私の地域活動の原点としてきました。私はこの問題は行政任せではなく、生きがいとライフワークをかけて取り組みたいと思っています。しかし、机上の空論では意味は無し。皆さまのいろいろなご意見をいただきながら取り組み続けたいと思っています。皆さまには今後ともよろしくお願いいたします。
♥ところがです。威勢のよい意気込みとは裏腹に、毎日数時間パソコンに向かうことで目を酷使するせいか、目がクシュクシュし霞んで堪りません。これが最大の課題です
♥♥さて、歴史好きな皆さん。資料館ではこの他にもいろいろな情報紙、市史も発行されています。また、秘書課でもいろいろな発行物が紹介してもらえると思います。ご関心のある方はお問い合わせを。