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住民監査請求 一考

2013.07.24

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住民監査請求を通して考える

 香日向小学校跡地問題を考える会の代表から「1回目の監査請求について、7月19日付けで監査結果が出ました」との報告をいただきました。

 結果は、監査を請求した市民の訴えは、「法的な観点であきらかな問題は見出すことはできない」(棄却)とされたということ。日々、法的根拠を裏付けに事業執行をしている行政のプロを相手に、主権者である市民は、異を唱えることはできても法的に追及するというのはほぼ不可能ということなのかもしれません。しかし、監査の課程で示された本件の政策遂行プロセスを見る限り、違法とは不当とは別に「市の意思決定がどのようになされたのかは十分明らかになった」と言えないようにも感じています。
 
 さて、今後、市長はどうしていくのか。市長からは昨年7月のタウンミーティング以来、この香日向小学校跡地の件について何ら説明もなく、ただ物事だけが進行しています。市の最高責任者として責任を持って政策決定したことを「法的に問題ない」と済ませるのではなく、住民との対話でより多くの理解者が得られるよう努力するのは首長の務めでしょう。

 校舎の改修工事が始まるという回覧も回っています。できるだけ早い時期に是非、香日向住民に、市民に説明をお願いしたいと思います。市長が自信を持って政策判断したのなら、あれこれ理屈をつけるのではなく、幸手市の政治の最高責任者としての説明責任を果たされることを期待いたします。そして、私も地元の議員として、説明の機会の実現に向け、市長・執行部に強く求めていきたいと思っています。
 これは市民、市、市長が共々「理解し合意形成する」ために絶対に必要なステップだと私は考えます。 
 

合意形成の難しさ

2013.07.05

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志木市立市民病院の場合

 昨日の埼玉新聞「志木市立市民病院の委譲先が選定」という記事より。

 経営難から医療体制が混乱していた志木市民病院。今年2月に民営化の方針を決め、「委譲先選定委員会」(医療系大学大学院教授が委員長)が業務の委譲先選定作業を続けていた。6月4日、この委員会による公開プレゼンテーションが開催され、2医療機関から医療体制や経営方針等のプレゼンテーションを受けた。その後、委員会で審議を行い委譲先が選定された、というの記事です。

 外部から見れば手順を踏んで手続きがされたように見えます。しかし、現市民病院委員長らが「今回委譲先となった医療機関に関係する医師が委員会に加わるなどプロセスに問題がある」として公開質問状を提出しているという現状もあるようです。志木市の内部事情は分かりませんが、この記事を見る限り、”合意形成”の不満要素として「プロセス」の不当性が問われているものと思われます。
 
 これからの社会は今まで以上に、みんなで富も負担も幸せも分かち合わなければならない社会だからこそ、”合意形成”に至るための「納得できるプロセス」が大事なのだと思います。先日NHKの番組でも福島県のある市の復興に向けた住民合意の難しさが特集報道されていました。いろいろな考え方を調整するというのは相当難しいことであることは確かです。

 この度の香日向小学校の住民監査請求も然り。合意形成に向け、まず何をなすべきか。今となっては遅きに失した感もありますが、しかし私は、市長、市からの市民に対する十分な説明であると考えます。

このブログでお伝えしていることが、住民、市民の皆さまのご判断にご活用いただけるようこれからもいろいろな情報を書き込んでいきたいと思っています。

「ひとり歩きする数字」より 

2013.07.01

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昨日の緊急集会で宿題となった「数字」について

 昨日の集会では、本田氏が欠席となったため、本田氏が発行されたチラシの「数字」の内容について、私が宿題をいただくことになってしまいました。本日、その件について調べがつきましたのでお知らせいたします。

Q.学校以外に貸す場合の補助金、地方債返還について、説明を。

 「本田氏のチラシでは、”校舎だけを考えると、補助金や地方債は学校以外に使うと返還の義務が生じます。香日向小学校の場合、補助金は約3億233万円が、地方債は繰り上げ償還で7800万円、合わせておよそ3億8000万円の資金が必要になる場合があります”とされている。これについて説明がほしい」ということでした。

 本日、市の関係課に確認したところ、「地方債は香日向小学校が閉校となり、行政財産から普通財産になった時点(平成24年度当初予算)で繰り上げ償還は済んでいる」とのことで、学校以外への貸与の問題とは別次元で償還は済んでいました。
 他方、「補助金効力の計算は県若しくは国が行うもので、3億233万円はあくまで建物の耐用年数(60年)と香日向小学校の経年数(20年)との関係で、残り耐用年数が3分の2としての概算」とのことでした。補助金については、市は学校として継続使用することで計画が進む中で詳細な数字は検証していないようです。

私としては、本当は8月の「利用方針」が策定される段階で、いろいろな「数字」の検討・試算が必要だったのではとの思いがあります。が、市が「看護学校への貸与」でまっしぐらに突き進んだことで、いろいろな面で行政的手順に不足が生じる結果となってしまったのかなとも感じています。
 

市政を怒る有志の会緊急集会

2013.07.01

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昨日の緊急集会のあらまし

 昨日の「市政を怒る有志の会」の緊急集会は、120~130人くらいの方が参加されたのではないかと見えました。

 代表者からは、住民監査請求に至った心情、1回目、2回目の監査請求を出した経緯などの説明がなされました。「4月中旬、香日向小学校の貸付金が9割引きだと聞き、幸手市の財政、将来の予測などを考えると”甘いことはできない”状況なのに、という気持ちになった。貸付金額の問題とともに、事業の進め方・プロセス、市議会に問題ありと感じた。また、その後新たに契約に関する違法性に気づき、2回目の監査請求を出した」と(経緯については、6月26日の私のブログで、私が調べることのできた範囲で内容をお知らせしておりますのでご参照ください)。

 一連の経緯が語られた後、私にも司会者から「この問題、議案採決にどのよう対応したのか」と質問が。

 当然、質問されると思っていました。しかし、4月以降も市民や住民への説明が市から一度も行われていない状況の中で、会場の皆さまには「跡地検討」の全容をお伝えすることがまず必要(市議会議員しか話せない)と考え、私は昨年4月から始まった「香日向小学校跡地利用検討」の全容をご説明(できるだけ事実のみを中立的に)し、議会最終日の議案上程・即日採決では審議不十分、判断材料の不足などにより責任ある判断はできないと判断、同じ会派の中村氏、公明党市議団2名とともに退席したことを伝えました。

 さて、会場の皆さまからも質問が受け付けられました。「住民監査請求の今後の見通しは」「貸付金額は需給バランスの中ではあり得るが、プロセスは問題」「補助金や市債の返還との関係は」「学生の駐車場は」などの発言が。そして、「住民が横につながって、隣り同士が協力していかなければ住民の意見は取り入れられない。協力していきましょう」という呼びかけも。
 
 今回の集会、招待された3人の地元議員の中の本田氏は欠席。主催者に所用のため出られない旨、連絡があったということでした。枝久保氏は「県議として市政についてここで語ることはしないが、住民としての思いはある」と。私は、市と市議会の動きの「事実のみ」を脚色なく伝えたつもりです。始まるまではどのような会となるか、不安な気持ちもありましたが、地元の皆さまに実状を説明させていただく貴重な機会をいただいたという思いです。

 さて、跡地がどうなるのか、心配する声はこの会場以外でも耳にします。先日やっと香日向区長会への説明会が実現しましたが、市から住民への説明はまだ行われていません。住民に対する説明が後手になっていることを憂慮しておりますが、取りあえず、幸手市監査委員の監査結果を待ちたいと思います。 
 
退席というのは私たち会派にとっても苦渋の選択でした。このような状態で判断してはいけないとすら思えた状況を、「有志の会」やご参加の皆さまにもご理解いただきたいと思います。
 また、私たち「会派先進」は、今後、議会のチェック機関としての役割を考え直していく第一弾として、市長に対して「審議時間に余裕のある議案上程」を文書で申し入れています。今後は議会の中でもしっかりと発言していかなければと考えています。

 

「ひとり歩きする数字」とは?

2013.06.29

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本田ようこ氏の広報臨時号

 今朝、ある方から「こんなチラシが入っていたから」と1枚のチラシが届けられました。私のうちには配られていなかったもので、市議、本田氏の後援組織発行のチラシでした。内容は香日向小学校に関するもの。彼女は明日の「市政を怒る有志の会」の緊急集会の招待状をもらっている地元議員3人の中の1人です。

 彼女のチラシの内容に今ここでコメントはいたしませんが、市民の皆さまの憤りとは少し観点がずれているように感じます。

 明日は午後1時半から幸手市コミュニティセンターで集会が行われます。

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