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新興国のデモ

2013.06.25

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毎日新聞の記事より

 ~中間層が抗議を始めた~

 今朝の毎日新聞が社説で、トルコ、ブラジルで政権への抗議デモが広がっていることへの論説を載せています。それによりますと、両国はいずれも急速な経済成長を達成した新興国で、その恩恵で生まれた中間所得層が抗議運動の中心になっているのが特徴だ、としています。
 抗議運動の参加者はこれまで政治に関心を示してこなかった若者らが中心で、トルコでは宗教的価値観の強要などへの反発、ブラジルでは中間層が物価上昇や閣僚の汚職への反発などを訴えているということ。
 社説は「より民主的な体制に脱皮するために、国民の不満を吸い上げ、政治の透明性を高める努力が求められている」「政権が収拾を急ぐあまり、強権的な弾圧に踏み切るようでは問題の解決にはならず、賢明とは言えない」と結んでいます。

 昨晩のニュースで、デモに参加している人たちの代表から意見を聞く会を設ける意向をブラジルの女性大統領が提案しているという報道がされていましたね。お国事情はいろいろあるでしょうから、それがどういう意味を持つのか、私たちには判断はできませんが、日本も「いつか来た道」。戦後の経済成長の中で、若者や国民にもパワーがあった時代には同じようなことが行われて来ました。

 しかし、今の日本は「成熟社会」。新興国のような炸裂するパワーはありません。いや、パワーのあった時代でさえ、「いちご白書をもう一度」(昔、流行りましたね)のフレーズのごとく、社会への適応力が将来を決定する日本だった。その延長線上にある「今」なのです。でも、本当にこれでいいのか。混乱させることが目的ではなく、みんなでより良くなっていくための議論は放棄してはいけません。

 人口問題研究所による将来の人口統計で、近隣市町と比べて極端な人口減少率が示され、また、ある週刊誌において「将来の貧乏度ランキング第2位」とされた幸手市は、将来へのビジョンもなく無為に過ごしているわけに行かないところまで来ています。
 本当にまちの将来を考え、みんな(まち全体)で負担し、みんな(まち全体)で分け合うことができるか。リーダーの存在も大きいです。幸手市はこれから、中間層が細り、サービスを必要とする人が増えていきます。若者の負担も限界が来るでしょう。そんな中、今、住民が力を振り絞って訴えている住民監査請求を、市はどのように受け止めるのか。行方を注目をしていきたいと思っています。答えはこれからです。