記事一覧

赤字覚悟の財政運営

2014.12.18

アイコン

平成27年度から平成31年度は赤字収支を覚悟?

 今議会、たくさんの資料が出されたことをお伝えしていましたが、そのなかの1つとして幸手市の平成26年度から平成35年度の「財政収支予測」が配布されましたので、概要をお知らせします。

■幸手市の10年後の歳入規模予測は、28億5000万円のマイナス。
(H25決算167億3100万円⇒H35予測138億8100万円)
■10年後の市税収入は3億5200万円減。
■平成27年度~31年度、35年度は収支が赤字に。マイナス分は基金積立金の取崩でカバー。基金取り崩し額は合計29億600万円。
■投資的経費は10年間で半減。平成25年度決算18億3200万円に対して、平成35年度は9億3400万円に。

 歳入は辛めにということで、産業団地の税収などは加味していないとしています。しかし、地方交付税の交付団体としては、自主財源が増えれば当然交付額は減額されますから、手元に残るのは自主財源の増収分の25%程度と見込むのが妥当です。仮に7億円の税収が上がったとしても実質1億7500万円程度の歳入増しか見込めません。今回の「収支予測」では、市税収入を3億5200万円の減と見込む以外にも、交付税は約2億円、その他歳入も18億3700万円の減収を見込んでいます。
 しかし、あまり”辛め”の予測はもろ刃の刃。財政の効率化や重点化などが促進されるなら「功」と言えますが、財政不足を楯に、新規事業の立案を消極化させることもあり得るからです。

 私が注目するのは10年間で投資的経費が半減するとする見込みです。確かに人口が減少する中で、投資的経費を潤沢に投入するのは難しいかも知れません。しかし、公共施設の老朽化や、必要最小限のインフラ整備は人口が減ってもやらなければならないものであり、市債発行や投資的経費の投入は避けられません。然るに、その市債は減額、投資的経費も半減で、一体幸手市はどのようなまちになっていくのか。想像できますか。本当に市民にとって住みやすいまちは維持されるのでしょうか。

 そのような財政にありながら、平成27年度から平成31年度は赤字覚悟で橋上駅舎を整備します。また、この赤字覚悟の期間に「庁舎建替事業」に総額18億2700万円を投入することも計画されています。庁舎は耐震度を考えるとなんらかの対応が必要なことは確かです。しかし、駅舎同様、赤字覚悟で多額の財政をつぎ込む事業を、市民に何も問いかけないままに進めるという手法は絶対に避けていただきたい。「赤字」を覚悟するのは誰か。それは市民です。だから、市長は市民に説明をし、理解を得なくてはならんのです。この理屈が通じないのが歯がゆい。

 しかし、どんな財政運営でも市が破たんすることはないと思います。なぜなら、破たんしたくないなら、事業をやらなければ支出も発生しないからです。幸手市では過去3年間の決算で、なぜか数字的には交付税の半分にあたる多額の繰越金が毎年発生し、基金に積み増してきました。いいかどうかは別として。 

 私たち議員は今後も市政運営をチェックし、市民のための財政運営ができているかを判断していかなければなりません。もっと詳細に幸手市の行政課題の解決と長期財政を検証しなければと強く思う次第です。