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和光市における超高齢社会に対応した地域包括ケアシステムの実践 ~マクロの計画策定とミクロのケアマネジメント支援~
先日13日、幸手市役所に和光市保健福祉部長 東内京一(とうないきょういち)氏をお招きしての上記研修会がありました。
「地域包括ケア」とは、医療・介護サービスの連携で、高齢者の地域生活を支える仕組みのことです。病床機能に応じた医療資源の投入による入院医療の強化や、在宅医療の充実など地域包括ケアシステムを構築することで、「どこに住んでいても、その人にとって適切な医療・介護サービスが受けられる社会にしていく」ことがこの仕組みの最大の目的です。
今回は先進自治体の和光市の保健福祉部長の職にある東内氏にお越しいただき、マクロの観点から、ミクロの観点から様々な示唆に富んだお話を聞かせていただきました。
2025年の高齢社会を踏まえると、
①高齢者の生活課題の増大
②単独世帯の増大
③認知症を有する者の増大 が想定されます。
介護保険サービス、医療保険サービスのみならず、見守りなどの様々な生活支援や青年貢献等の権利擁護、住居の保証、低所得者への支援など、様々な支援が切れ目なく提供されることが必要となります。
現状ではそれぞれの提供システムは分断され、有機的連携が見られない。そこで、地域において包括的、継続的につないでいく仕組み「地域包括ケアシステム」が必要となるのです。
元気な高齢者を増やすこと、そして、介護4でも5でも在宅で暮らすことができることを目指します。介護度を下げることが目的ではなく、高齢者の生活機能の向上をめざし、さらに、それによって介護保険料の月額基準額の上昇を食い止めます。
お話を聞いて、まず驚いたのは東内氏の仕事に掛けるパッションです。困難はあって当たり前。それをいかにクリアしていくか。また、過去には和光市長のリーダーシップにも負うところが大きかったような感じですね。
私の母も義母も、幸手市ではありませんが介護保険サービスによって支えられて生活しています。人生の最後までその人らしく生活をしていける、そんな温かな地域は、地域の仕組みを厳しく管理する人たちによって支えられていることを再認識した研修会でした。
和光市は財政力指数1を達成する自治体です。面積こそ小さくても人口密度も高く、東京と隣接する中で、非常に厳しい競争にもさらされているものと思われます。 ”隣の芝生は青く見える”の類ではありません。本当に管理の行き届いた庭の美しさと職人技に脱帽。選ばれる自治体となるには何が必要か。考えさせられる研修会でした。