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埼玉県教育委員会 家庭教育を支える事例集発刊から考える
核家族化やひとり親世帯の増加によって、子育てで孤立しがちな保護者の教育力向上に向け、県が独自の「家庭学習支援プログラム集」を新たに作成し、本年度から各地で行う「親の学習」講座で活用。好評を得ている、という埼玉新聞の記事より。
県は、家庭の教育力の低下などを受け、子育てに必要な知識やスキルを盛り込んだプログラム集を2007年度に初めて作成。12年度には増補版を発刊し、その後、15年度に実施した埼玉県学力・学習状況調査で「家庭での生活習慣や家族との触れ合いが、子どもの学習意欲に深くかかわっている」ことが判明。今回のプログラム集はその調査結果を踏まえ、家庭で保護者が「子どもの学習意欲を高めること」を主眼に置いて作成をし、親の学習講座でファシリテーター(進行・指導役)に活用されているという。
内容は「子どものやる気を引き出すにはどうしたらいいのか」に特化し、子どもへの声掛けや答え方を具体的に例示しているのが特徴。小松弥生教育長は「このプログラムを活用し、保護者に子どもたちの努力や学ぶ姿勢を認めることの大切さを理解してほしい」と呼びかけている、ということです。
最近は核家族化というだけでなく、世の中のデジタル高度化などもあって、子育て環境はますますが難しくなっていると感じます。私も2人の子どもを育てましたが、今よりアナログな環境であっても子どもの要望にどう向き合うか。葛藤でした。さらに、姉弟という立場の違いや個性など様々な要素を含め、同じ事がらに対して同じ声掛けが通用するかというとそうはいかない。正に苦悩の連続でした(笑)。
中でも難しかったのは勉強への取り組ませ方です。今思えば、学習意欲というのは、自分が「コレ」と思うことにまい進していけるチカラなのかなあと思えますが、当時は「勉強をやらせること」に汲々していた感があります。絶えず「勉強、勉強」と言ってバトルを生みだしていた(笑)。「子どもが言うことを聞かない」と悩んだ時期もありました。今ではあのような未熟な親の言いなりにならなかった子どもに感謝してます(苦笑)。仮に言うことを聞いていたら彼らをつぶしていたかも(失笑)。苛烈な反発を食らったことで助かった…(涙)。
改めて考えるに、子どもは関心のあることには夢中になりますね。いたずらをしている子どもがいきいきしているのがその証左です(笑)。この「夢中になる」という環境をどう整えていくか。の別くまなく勉強し続けることではないんですね。そして、「学力」に関わる学習は結構苦痛が伴うものですが、やりたくないことでもおもしろく取り組める工夫や忍耐力をいかに身につけさせるか。子どもがいやでも学習意欲を高める環境づくりこそ、大人の役割なんですね。手取り足取りの指導と違うのはそこです。
さて、若いお父さんやお母さんに私が1つ言えるとしたら、自分の時間を子どもさんにたくさんあげてほしいと思いますね。もちろん、自分がほっとする時間も大切にしないといけませんが、子育て中の数年間は。時間の長い短いではなく、親の時間をどれくらい、どのように子どもたちに割いてやれるかです。
自分たちのために楽しい機会を創出してくれている。そんな頑張っている親をみて、子どもたちはきっと感じてくれるはずです。そして、時に、自分を見直す機会として「親の学習会」なども活用してみてください。私も前述のような子育ての中で大いに悩んだ時期があり、その時にいくつも子育て学習会に参加しました。自分を見つめ直すために。そこで私は大きく成長させてもらえたと思っています。
私もばあばとなりまして、孫の育ちを見ながら今更に自分の子育てを振り返る毎日ですが、自分の母や父、義父母や近所の方などにいかに助けられてきたかを痛感します。初めから親業をパーフェクトにできる人はいません。親もいろいろな経験をして成長していく。だからこそ、私も地元の一員として、若い皆さんの子育てを心から応援しています。
子どもの声がうるさいなどということもある世の中ですが、地域の皆さまには子育て奮闘中の若い方たちをいっしょに暖かく見守ってく参りましょう。埼玉で、幸手市で育つ子どもたちに幸あれ!!