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ブームの火付け役とは
観光客が増え続け、今、空前の日本ブームに沸く日本。前回、石破茂氏の講演で地方創生のお話しが取り上げられたと書きました。今の地方創生はこの日本ブームの上に成り立っている。何事にも始まりはあり。今の日本ブームはなぜ起きているのか。火付け役となったと思われる、私にとって印象深い2つのことについて書いてみたいと思います。
戦後に目を投じれば、「エコノミックアニマル」「日はまた昇る」など日本の評価は上がったり下がったり。その中で、「東洋の神秘」という観点から禅や仏教などの精神性が、特に欧米から注目を浴びた時期がありました。今ほどのブームではなく、比較的静かなブームでした。
その後日本は、「失われた20年」など長引くデフレに突入。停滞感が蔓延する時代に光明の一矢を放ったのが、「サブカルチャーブーム」です。正しく「アニメ・漫画」に大きく陽が当たった瞬間。当時、”ぶら下がり”でアニメを語る担当大臣の麻生現財務大臣のニコニコ?ニヤニヤ?ドヤ?顔の映像が今でも目の奥に。覚えていらっしゃる方もおられるのでは。
日本は鳥獣戯画の昔から春画など、漫画を愛してきた歴史がある「漫画大国」です。しかし、アニメブームの走りの頃は漫画やアニメは子どもの読み物で、大人になったら”卒業する”ものとの捉え方が一般的だったと思います。麻生大臣も勇気が行ったと思いますよ。低俗感との瀬戸際ですから。しかし、ものの見事にその感覚は覆ったわけです。日本の新たなカルチャーとして定着した「アニメブーム」。アニメは「卒業」するものではないという概念を画期的なインパクトで世に広げました。
今、日本の漫画を通して日本を知ったという外国の方が日本に押し寄せていることを鑑みるとこの功績は本当に大きい。しかも、日本の漫画・アニメの持つ精神性は欧米のみならず世界中に受け入れられている。これはすごいことです。
さらに、もう1つ。今の日本ブームに火をつけたのは「和食」だと思います。私が議員になる前ですから、今を去ること10年以上前です。国際機関により食文化の世界遺産登録制度が確立され、日本でも「和食」の登録に向け、官民挙げて活動が推進されました。私はたまたまその団体が主催する会合に参加する機会を得たのですが、当時はまだ、この活動の真価を知る由もなく、国の担当者が語る複雑な登録までの手続きや会場の熱気を傍観していた記憶が。まさか、今のようなブームになるとは、思いもよらないことでした。
この2つの事例。これぞ先見の明あり。10年先、20年先を見て活動するとはこういうことなんだなあと。今さらながらに、このような活動を推進された先駆者「着火マン」の功績を心から讃えたい。
改めて、10年先、20年先の幸手市にとって何が必要か。一過性ではない、人々がつい「頑張りたくなる」。そんな仕組みができるかどうか。
概念まで覆す劇的な変化は余程のエネルギーが無ければ難しいが、まずは小さなステップアップを喚起する仕組みを構築すること。普段の仕事(ラインやルーティンの仕事の中でも)PDCA的見直しとしてできることはあるはず。それには育てるべきタネを見つけることから。皆さまが考える幸手市のステップアップのタネはなんでしょう。
来る22日、幸手市コミュニティセンターで議会報告会を開催いたします。是非ご来場くださり皆さまのお考えをお聞かせください。
♥尚、今、22日は香日向管理組合の総会が14時から開催されるという情報を得ました。私の報告会が13時30分からを予定していることから、時間がかぶってしまいます。地域の総会は大事です。私の報告会は30分という短時間で切り上げることになるかもしれませんのでご承知おきくださいませ。