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チラシ探索願います

2019.09.27

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市長選挙公示を明後日に控え

新聞の折り込みやポスティングなどで連日、過去に例を見ない頻度でいろいろな政治的チラシを目にすることが多くなっています。市民の皆さまにいかに広くお知らせが出来るか。公職選挙法では様々な規制を定めて、選挙の公平性とお金のかからない選挙が目指されていますが、これからますますチラシ合戦はヒートアップすることになるでしょう。

選挙の度に、多額の資金が必要となれば立候補できる人は限られます。私たち市議会レベルでもまちの大小によりますが、チラシ作成・配布は多大な労力と少なからぬ費用が発生します。これが市長選挙、県会議員選挙、国会議員選挙となればさらに大変です。

自分の主張を有権者の皆さまにいかにご理解いただけるか。候補者の最大の悩みであり生命線です。今は「ワンフレーズ」の時代ですから、いかに短い言葉で語れるか。そんな能力も問われます。私のような長文派はアウトですよね(笑笑笑)。出来るだけコンパクトにと、これでも努力しているのですが、いつも訪れて下さる皆さまには本当に感謝しています。上質な情報がご提供できるようこれからも頑張って参りますので今後ともよろしくお願いいたします。

っと、横道に外れてしまいました。

さて、これだけ多くのチラシやビラは誰がどんな思いで作成するのか。一番大事な本人の思いは公示後に出される選挙広報です。これをやります、あるをやりますという公約ですね。それ以外に確認団体や後援会が出すビラがあります。これは応援ビラです。さらに、議員が出す活動報告があります。政治活動のビラですね。

会派「幸手市政クラブ」は今日の新聞折り込みにチラシを入れました。前市長の広島逮捕事件の総括を、選挙戦前に市民の皆さまにきちんとお伝えするのが私たちの使命と考え、昨日の議会閉会を待ってお知らせをお届けしました。広告に埋もれているかも知れません。どうか探索ねがいます。

さて、発行にあたり、私と武藤議員が大事にしたのは、まずは幸手市の現状を多くの皆さまに知っていただくことです。それに徹したつもりです。しかし、チラシでは私たち会派のスタンスの打ち出しが鮮明ではないと思われる方もおられるかも知れません。

改めて。私は元市議会会派先進の同僚である中村たか子氏が代表を務める「幸手の未来を考える会」の主張に賛同するものです。武藤議員も同じです。

相手云々ではありません。一緒に活動して来た同志として今の幸手市の現状を憂う気持ちは同じです。私は「幸手の未来を考える会」の主張に賛同しています。幸手市は埼玉県下では財政規模が一番小さな市です。人口も減り続けています。さて、今、幸手市の400億円の財政運営を誰に託すのか。これからの4年の舵取りに失敗は許されません。

私たちのまちを誰に託すのか

2019.09.23

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市長選公示が間近に迫ってきました

前市長の広島逮捕事件で早まった選挙戦。公示を前に開催されるという「公開討論会」の内容が明らかにされたようです。

公開討論会と言えば、国政選挙では党首討論会がネット中継されたり、夏の埼玉県知事選では候補者を集めてのテレビ討論会など、近年、私たちが目にする機会が多くなりましたね。

公開討論会はまず、主催者の中立が大原則。一方に濃い関係を持つ立場の人では主催者として適格性を欠くと考えるのが常套です。幸手市のように小さなまちでは人脈、血縁なども色濃く、何にも誰にも属さない中立的立場という人はそう多くはありません。"今回の"選挙で誰の応援者でもないからと言って、発言の機会、時間を同じ設定にしたからというだけで中立とは言えない。然りとて、そのようなことを言っていたら誰も主催者の適格者はいなくなる。今回の討論会の仕掛け人が一方の候補者に近しい活動家であることに疑問は感じますが、百歩譲って、この企画の出発時点でその仕掛け人に幾つか注文をつけました。

その一つが、必ず討論が行われることです。討論会は単なる政策発表の場ではありません。作文棒読みで済むような会は討論会ではなく、発表会です。一つ一つのテーマ毎に論戦を促すのが今の討論会の主流です。これには主催者の力量が問われます。必ず、討論を促すよう求めました。

そして今回企画される「幸手市長選挙候補者公開討論会」。その企画書を見る限り、残念ながら私が注文していた討論会にあらず。各テーマ毎に持ち時間の範囲で交互に発表するスタイル。これでは事前の作文は可能。主催者の努力には敬意を表しますが、討論会とは似て非なるもの。落胆です。

それでも市民には政策を聞く機会、候補者には政策を市民に発信出来る機会。と考えれば意味もあるのかも知れません。

皆さまが思う以上に市長の権限は絶大です。予算の編成、執行、人事、外部交渉。全て市長次第です。幸手市の運命は市長で決まります。幸手市は財政では埼玉県下のほかの市に比べて規模は小さいとは言え、年間400億円の予算を動かす一国のオーナーです。400億円はすべて皆さまの税金です。

前市長の8年間は無理な財政運営で借金は増え、基金は枯渇。お金は使ったが次世代にお金を生み出すタネ蒔きも不十分なまま辞職となりました。前市長と同じ流れにある候補者が言う「ピンチ」や「チャンス」って何でしょう。あのような事件で市長が不在になったのはピンチ?幸手市の名前が貶められたのはチャンス?揚げ足取りではなく、これまで市民本位の市政に提言を繰り返してきた立場として認識に?。まずは当たり前の常識が通用するまちに変わらなければ何も変わらない。厳しい言い方ですが、幸手市の発展はそれが土台です。

基礎のないところに家は建たない。私たちのまちを、生活を誰に託すのか。幸手市の未来を決めることが出来るのは市民の皆さまです。今回、市長選が早まった原因となった市長を選んだのも私たちです。今回の広島市長逮捕事件は私たち幸手市民の教訓です。公開討論会に行かれる時はそのような目で両者のお話をお聴き下さい。

♥なお、入場には100円が必要です。会場費等に充当するとのことですが、明朗会計の公開をお願いしたい。

財政のお話し

2019.09.15

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平成30年度一般会計決算状況 数字が示す幸手市の姿

昨日、ある会合で近隣他県のまちの首長さんとお話しする機会がありました。過去にも何度かお会いしたことのある首長さんでしたが、開口一番、「幸手市の実質公債費比率はどうなっているか」とお聞きになりました。私は「幸手市はそう高くはありません。埼玉県の方針もあるのか、埼玉県の市町村は総体的に低い状況にあります。しかし、仕事をしなければ借金も増えず返すお金も少ないということもあり、低ければ良いというものでもないと思っています」と答えました。
その首長さんは然もありなんというお顔で、わが町事情をお話になり、自分が首長になってからこの実質公債費比率を下げるのに苦労したことをお話し下さいました。ほんの数分のお話しでしたが、市の財政に責任を持つ首長さんが財政運営で大事にされていることを垣間見ることができる貴重な機会でした。

さて、公債費比率は財政健全化法の指標の一つとして平成17年度から導入されました。公債費は人件費や扶助費等と同じく義務的な経費(必ず返さなければならない経費)ですので財政構造の硬直化の要因となります。一般的には10%を超えないことが望ましいとされています。

幸手市の平成30年度実質公債費比率は3.7で前年度比0.1ポイント上昇しました。因みに、私がお会いした首長さんのまちの実質公債費比率は8.8(H29)です。3.7はかなり低い数値ですが楽観はできません。例えば、下水道普及率です。まだ下水道整備の途上にある幸手市はこれから下水道事業にお金がかかります。当然起債が増え、それは将来の人が返済することになります。首長さんのまちではすでに100%整備が完了し、今はその公債費を返済している途上とか。クロス検証することで数字の意味が炙り出されますね。

上記のように財政は複雑ですが、皆さまにわが町の財政をよりご理解いただけるよう、平成30年度決算数字の中から「公債費」をテーマに解説してみたいと思います。想定以上に長くなってしまいました。数字にご関心のない方は結論に飛んでいただいても大丈夫ですのでよろしくお願いいたします。

◇まず、幸手市の平成30年度一般会計決算規模は過去最高を更新。自主財源が増えたのではなく、国庫支出金の増大や支出に合わせて市債を発行したり基金を取り崩して予算を調製した結果です。幸手市では民生費などに関する国や県の負担や駅舎整備にかかる経費が財政規模を押し上げています。
歳入決算 19,434,785千円(H29 17,999,799千円)前年度比8.0%増
歳出決算 18,581,017千円(H29 16,761,125千円)前年度比10.9%増

◇収入と支出の差である決算収支では実質単年度収支は過去最高の赤字を示しました。家計で言うと収入より出費が多く貯金取り崩し、ローンで支払っている状況ですね。平成26年度以降、平成27年度除き毎年4?6億円前後の赤字が発生しています。

◇次に地方債発行と積立金の取り崩しについて。収入で足りない支出は借金と基金の取り崩しで賄います。地方債は借りた後、3年後から返済が発生。積立金は目的を持って積んだ基金から目的に応じて支出しますが、ともに市民の世代間の公平な負担と負担の平準化が目的です。決算では基金は底つき状態で市債は140億円を超えています。

◇改めて、公債費(借金返済)の指標は3つです。
?公債費比率…4.4%(前年度比0.6ポイント増)
?公債費負担率…9.9%(前年度比0.4ポイント減)
?実質公債費比率…3.7%(前年度比0.1ポイント増)

?公債費比率とは地方債の元利償還金(繰り上げ償還を除く)に充当された一般財源の標準財政規模に対する割合です。?公債費負担率とは、公債費に充当された一般財源の一般財源等総額に対する割合です。?実質公債費比率とは、一般会計の地方債元利償還金(繰り上げ償還を除く)ほか、公営企業会計の地方債元利償還金に当てられた一般会計からの繰出金など公債費に準じる支出に充当された一般財源の標準財政規模に対する割合です。
幸手市では経年を見ると全体的に公債費の割合は低くなっていますがここ数年、?公債費負担率は上がっています。前述の首長さんが気にしていた?実質公債費比率については一般会計予算に占めるまちのオール負債の状況です。この数字が高くなると自治体には赤信号が灯るのです。夕張市はこの数字が高くなって「財政再建団体」に転落しました。当時、幸手市もその一歩手前の黄色信号が点滅。「財政健全化計画」を作り様々な事業が見直されました。皆さまのご記憶にも残っているのではないでしょうか。

事業をすれば負債は増えますが、しかし、数字ばかりを気にして、事業を立ち上げない、やらないというのでは市民の不利益でしかありません。要するにバランスです。幸手市では、ここ数年、一気に積み上げた基金を一気に取り崩しするなどバランスを欠く財政運営で財政の厳しさに拍車がかかっています。特に駅舎整備については、東西をつなぐことは必要だが「財政力に見合った駅舎を」との市民の訴えも虚しく、私も議会では少数派として、活性化のエンジンだとする議員や市長の考えを変えるに至らず。駅舎で活性化はネットなどを見ると、若者と思しき人たちが無理だ、無駄だとつぶやいているのに、です。

二元代表制の一方にある首長としてどんな指標を重視するかはいろいろだと思いますが、お預かりした税金をいかにバランスよく市民にサービスとして還元できるか。いろいろ考えればキリのない事。市長に使命感と責任感があれば、その苦悩は24時間、365日です。首長が24時間公人、一国の主人に惰眠を貪る時間なしと言われる所以ですね。

さて、長々と書いてきましたが結論です。
誰が首長であってもやらねばならないことはやらねばならない。それを大業に「やった、やった」と評価しない。反対に、難問を突破して本当に市民のため、まちの将来のために厳しい財政を責任を持って運営する。そのような事業は大いに評価をするべきです。
幸手市はこれから選挙が始まりますが、公約が出る前に、市民の皆さまには、幸手市の現状を観察し、幸手市に何が必要かを是非見定めていただきたいと思います。

選挙に吹く風、イメージなどに乗って大事なことを見落とすことの、市民、いや、私たちの不利益がいかに大きいかは今回の広島事件で経験したばかり。そのことを是非、多くの皆さまに共有いただければ有り難いです。

用語解説
形式収支…歳入総額から歳出総額引いた額
実質収支…形式収支から翌年度に繰り越すべき財源を差し引いた額
単年度収支…当該年度の実質収支から前年度の実質収支引いた額
実質単年度収支…単年度収支に黒字要素である積立金及び地方債の繰り上げ償還金を加え、これから赤字要素である積立金取り崩し額を差し引いた額

令和元年度幸手市戦没者追悼式

2019.08.24

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先の戦争の戦没者を追悼する

戦後生まれの私たちにとって、先の戦争は繰り返してはならないことであることは確かなことですが、歴史的評価はとても難しいものです。もちろん、繰り返さないためには事実の希求は必要ですが、これもとても難しいこと。

今日はウェルスで、幸手市において戦争で亡くなられた方々を慰霊する追悼式が開催されます。これまで遺族会の皆さまが続けて来られた慰霊式を市が宗教性を排して引き継ぎはじめての会となります。戦争の犠牲になられた尊い御霊に想いを馳せる。その行為の中に大切なことがある。国際情勢が揺れる昨今ですが、自分の中の平和への想いと向き合う大事な時間として、参列して来たいと思います。開会は9時です。

県内市町村から見る幸手市の姿

2019.05.09

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埼玉県内市町村19年度予算の県内比較

昨日の埼玉新聞一面。埼玉県調べ、県内市町村の2019年度一般会計当初予算の概要まとめより。

63市町村の合計予算額は前年度比3.2%(792億5600万円)増の2兆5250億4900万円。13年度から7年連続で過去最大を更新したとのこと。調査をした県市町村課は、「教育給付(幼児教育無償化に係る地方負担額の臨時交付金)や障がい者自立支援給付費など、扶助費が全体的に伸びていることが増加の主な要因」と総括しています。
その他の数字含めて、幸手市の等身大の姿を確認してみたいと思います。

?予算額
県内で前年度より予算額が増えたのは50市町村、減ったのは12市町で、同額は1市。
??増は、吉川市・11.1%、鳩山町・10.5%、戸田市・10.2%
??減は、神川町・17.0%、幸手市・9.8%、ふじみ野市・越生町・ときがわ町・5.7%

それぞれ様々な増減理由はあると思いますが、幸手市の予算規模は158億3800万円。これは白岡市に次いで県内市で下から2番目に小規模です。最大規模は当然政令市のさいたま市で、5568億3千万円。同じ土俵では太刀打ちできない規模の差です。
幸手市が大きな減少率となったのは幸手駅橋上化・自由通路・西口駅前広場の整備事業が完了し、投資的経費が約17億円、率にして68.9%減少したことが大きな要因です。

?歳入
県内市町村の歳入では、個人住民税が2.7%、法人住民税が3.0%、固定資産税は2.1%増。
幸手市では個人市民税は若干の増加なるも法人市民税が2千万円のマイナス、固定資産税は幸手中央産業団地の進出企業による税収入の増などで約3億円の増を見込みも、市税(自主財源)の増加で地方交付税が減額に。地方債は、投資的経費の減額に伴い起債需要が減りました。
地方交付税・・・県内0.6%減→幸手市7%(1億5千万円)減
地方債・・・県内4.0%減→幸手市45.4%(8億円)減

?歳出では、
扶助費・・・県内3.0%増→幸手市1.6%(6千万円)減
人件費・・・県内1.2%増→幸手市0.1%(400万円)増
物件費・・・県内6.5%増→幸手市7.8%(2億1千万円)増

扶助費は県内では増加しているのに幸手市は減少しています。県の総括のように教育保育給付や障がい者給付が増加している一方、生活保護費において年金制度の変更(納付10年で受給資格)により受給世帯が若干減ったこと、児童手当の減額などが要因と考えられます。中でも、子供手当の約5千万円減額は少子化という見逃せない幸手市の根元問題を孕んでいます。
人件費は人事院勧告による給与改定分です。
物件費は県と同様、施設管理や運営委託料などです。東西自由通路管理業務委託料(900万円)、ふるさと納税事業業務委託料その他、各種設計業務委託料、各種計画策定委託料などが含まれます。

?総括として
幸手市では2014年頃から駅舎整備のための支出などで予算額は膨張していましたが、事業が終わりほぼ等身大の予算額に戻ったというのが私の理解です。特に今年度の期初における基金残高が総額約5億円、財政調整基金においては約2億円でのスタートは財政運営として大変厳しい状況です。故に、今後も余程の事情がない限り予算規模がそう大きく増減することはないのではないかと思われます。

♥これまでも主張してきたことですが、市民サービスを向上させるためには取捨選択、優先順位をしっかり市民に説明し、無駄のない効果的かつ効率的な財政運営が不可欠です。「最小の経費で最大の効果」をあげる。これからはこの思考と覚悟が益々重要となりそうです。

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