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2度目の監査請求

2013.06.26

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市政を怒る有志の会から2度目の住民監査請求が出されています

 昨日、ある方から「有志の会から2度目の住民監査請求が出たようだ」との情報をいただきました。

 香日向の皆さまにはすでに、有志の会から「緊急集会のお知らせ」というチラシがポスト・インされているものと思いますが、実は、私には地元議員の1人として「招待状」が届けられました。もちろん、参加するつもりです。そんなこともあり、昨日はこの集会に参加する準備としてできる範囲で調べてみました。

<監査請求の概要と時系列> 
■5月20日 1度目の監査請求が出される
 賃貸借契約に至る経緯に関する問題点や、貸付け先と市長の政治的・道義的距離感から見た貸借人としての適格性、賃貸料を9割減額したことの問題点、市議会における議決上の問題点などを列挙。契約の撤回を求める。

■6月13日 1度目の監査請求の申請人陳述が行われる
 監査委員会での申請人陳述会。傍聴人13人。途中、お互いの主張が噛みあわずエキサイトする場面もあった(傍聴者の感想)が、今後調査してほしい項目を伝え、今回の契約に撤回の勧告をお願い。

■6月21日 2度目の監査請求が出される
 幸手市「契約規則」から見た今回の契約の違法性により契約の撤回を求める。(有志の会の論旨は論理的です)。2回目の監査請求では、市で定めた「規則」に着眼し、監査を請求。

 この一連の事象、「香日向小学校問題」や「地域住民の問題」に矮小化してはいけないと私は考えています。大元に「市行政に市民目線の欠落はなかったか」という問題があると思うからです。市民の側に立っていれば、今回のような市民感情が起こることは想定できたのではないでしょうか。

 有志の会代表からもお話を伺いました。その中で、「余生はこの幸手で気の合う隣人と好きなことをして呑気に過ごそうと思っていたんですがねぇ。このようなことになって人生変わってしましたよ」と。
 
 有志の会代表は、「緊急集会には幸手市民ならどなたでも参加していただきたい」と話しておられました。”招待”された議員としては怖いような気持ちもありますが、しかし、先にも書きましたように、この問題は香日向の地域問題に矮小化せず、多くの市民の皆さまにいっしょに考えていただくことが大事です。有志の会が余生をなげうって?行動してくださったことを無駄にしてはならないと思います。
            
     「緊急集会」  市政を怒る有志の会
   日時:6月30日(日) 午後1:30から
   場所:幸手市コミュニティセンター集会室

※一部訂正いたしました(6/26) 

 

香日向小学校跡地問題

2013.06.23

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香日向区長会に市が説明

 昨日、香日向区長会に対して、香日向小学校跡地利用に関連した事項に関して市の幹部が説明をする機会が持たれ、私も許されて同席させていただきました。

 市からは香日向小学校の閉校から今年4月までの経緯、貸付けの経緯が説明されました。内容については区長会の皆さまによってこれから検討される部分もあるでしょうから、詳しいことはここではお話することは差し控えますが、市の説明と区長さんたちとの質疑では、後半、防災活動における学校の使い方について確認する意見も多く出ていました。ここではこの度の小学校の貸付けに絞って、いくつか市の考え方をご報告いたします。

①市民検討会議に対して「看護学校を題材にしてくれ」とは言っていない。「事実として要望が来ている」ことを伝えたら、委員さんは肯定的で、話題が集中した。
②算定基準と契約金との乖離については、元となったのは2400万円だが、正式な算定額はなかったので看護学校の「公益性」を鑑み1割とした。元の数字をどこで使うか。市の財産は行政財産と普通財産があって、普通財産である香日向小学校は課税されていないので評価額として評価できない。そこで行政財産で貸し付けるのと同じ率を適用した。それが2400万円。それに「公益性」と「行政の継続性=日本保険医療大学への貸し付け条件(土地=無償貸与、建物=無償譲渡、補助金=5億円)」との関連を考慮し、2400万円の9割減で議会に提出、決定された。民間法人の「公益性をみた」ということ。日本保険医療大学は市が誘致をしたが、準看護学校は「要望」であった。が、「看護学校も少しは金額を」、となった。
③学校側と市の行う工事は並行して行う予定。学校側には工事前に地元説明会を開催するよう伝えている。時期は未定。7月頃か。
④現在、学校側への貸し付けの残りのスペースについては市の内部で検討しており、利用方法が概ね決まりつつある。
⑤今後、看護学校以外の施設の管理は請け負ってもらえる団体に委託したい。ーなど。

 議会でも同じような内容は答弁されています。しかし、「なぜ、9割引き」なのかに「看護学校も少しは金額を、となった」というのは市民に納得のいく説明なのか。

 「工事の説明以外に跡地利用の説明会は開催するのか」「住民は知りたがっている。お金の話しなども聞きたがっている」「工事の説明が先というのは順番が逆では」などの複数の区長さんたちの意見に関して、市は「検討する」と引き取りました。

汚職のコスト

2013.06.19

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汚職のコスト

 今朝、ブラジルで起きている暴動についてテレビ報道されていました。根っこにあるのは「汚職」です。ブラジルでは生活が困窮している人は増えていて、今回の暴動も公共交通の料金が10円高くなったことが起因かと言われているが、実は年間2兆円を上回る「汚職」への怒りが爆発しているのだと。あのサッカー王国のブラジルで、「ワールドカップは要らない」とデモ(今や暴動)が行われているということが国民のいらだちを象徴していますよね。

 このニュースを見て、改めてインターネットを開いて「汚職の起こる理由」と検索してみました。すると、汚職や不正が経済に与える影響はすでに経済学的も研究されており、検索にたくさんひっかかりました。本来、道義的な問題なのでしょうが、取りあえず、経済的見地から1つご紹介をしたいと思います。

「汚職の経済学」より(抜粋)
■汚職の根源は「権限の委譲」にある。公的統治が厳しい審査を受ける諸国では汚職をうまくやり、罪を逃れることは非常に厳しいが、統治と権利が脆弱な多くの発展途上国では、所有権は悪用されやすい。

■汚職のコストを計算することは難しい。というのも、汚職には秘密がつきものであり、また、汚職によって生じる歪みを計測することは困難だからである。しかし、影響があることは疑う余地もないようである。

■汚職の1つの結果は、全体の投資が減少すること。もう1つの影響は、優先すべき計画を犠牲にして、賄賂を集めやすいプロジェクトに公共支出が振り向けられるということである。そのため「不必要で金のかかる」プロジェクトが増える結果となる。

■重要なことは、汚職が公共サービスの質を低下させ、安全を脅かす可能性があるということ。また、汚職は国の再配分の役割を歪める。インフォーマルな部門を刺激し、脱税の誘因となる。

■ただ、汚職がすべての成長を損ねる「悪」とは言えない。汚職の政治的影響と経済的影響を区別することが重要。

 この論文は国際的な観点に立ったものですが、詳しいことはインターネットで調べてみてください。

 さて、現在、OECDなど先進主要国では所有権が厳しく定められており、公的統治が厳しい審査を受けるため、汚職をうまくやり、罪を逃れることは非常に難しいと論文では書いていますが、しかし、先進国や民主主義の世の中でも、非民主主義体制につながる依存主義、世襲主義、または協調組合主義という途上国的なつながりを断つことのできない地域ではそれらが起こる要素・余地が遺ることも考えられます。

 皆さまにも行政にもこれを1つの題材として、いっしょに考えていただきたいと思います。先ほどの論文にもありました。「公的統治が厳しい審査を受ける」ことで正常な統治が可能になるということを。

住民監査請求ーその後ー

2013.06.18

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~こんなこと許せますか?~「市政を怒る有志の会」のチラシがポスト・インされていました


 本日、私宅に上記チラシがポスト・インされていました。地域の知人に聞くと「入っていた」というので全戸に配布されたものと推測いたします。これは、前回、このブログでお知らせいたしました「住民監査請求」に関して、提起人の「市政を怒る市民の会」がそのあらましを、住民の皆さまにお知らせする内容となっており、香日向地域以外の皆さまには内容が不明かと思いますので、まず、内容を抜粋いたします。

~「こんなこと許せますか?」~
■香日向小学校跡地は、9割引き(月額20万円)という途方もない安さで賃貸契約されようとしています。
■私はこの契約の撤回を求めて、去る5月20日に市の監査委員に対して住民監査請求を提起しました。
■「9割引きで貸してもいいじゃないか」と考える人もいるでしょう。でも、幸手市にとって30年間で6億6千万円の収入減でもあり、財政力指数が県内でワースト4の幸手市にとってはとんでもない話です。
■しかし、香日向地区ですら、この契約自体についてご存じない方が多く、ここに皆さんにお知らせします。
というものです。

 1つめの■では、契約相手方選定に公募という考え方が皆無であったこと、契約相手と市長の関係性、9割引きの明確な基準が明らかでないことなどと共に、私たち議会の拙速な議決への不自然さも含め、6項目に及び訴えられています。

 私は、3月議会でこの議案の議決に対して、中村たか子議員と共に退席いたしました(その考え方については3月議会の活動報告に記載)。

 市民が住民監査請求を行わざるを得なかった「香日向小学校問題」。今後の幸手市政の発展のためにも、香日向地区の住民問題に矮小化せず、多くの市民の皆さまとともに考えていかなければならないものと考えます。
 改めて、今後の推移を見守って参りたいと思います。

住民監査請求→意見陳述会開催される

2013.06.16

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看護学校移転問題を巡り提起された住民監査請求の意見陳述会が開催される

 
 ー幸手市の学校法人「橘心学園」が、閉校した市立香日向小学校の校舎で看護専門学校を開校する計画を巡り、市民らが「賃貸借契約に問題がある」などとして、契約の撤回を求める住民監査請求を行ったことが分かった。請求は5月20日付けー  読売新聞(5/23)の記事より

 3月議会の私の議会活動報告書でも、追加議案となった賃貸借契約に関する議会採決の様子をお知らせしておりますが、上記はその契約に関して複数の住民から監査請求が出されたことを報ずる記事です。私もこの記事を読んで、その後の推移を見守っておりましたが、ことが進展し、市の監査委員会が先週6月13日、住民による意見陳述会を開催したと聞き及びました。

 意見陳述会を受け、今後、監査委員会によって何らかの判断が示されるのでしょうが、市政(市長と行政)は市民に住民監査請求を決意させてしまったこと自体を重く受け止め、この”民意”にどう向き合うのか、監査請求されている問題の本質とは何なのかをっしっかりと検証していただきたいと思います。そして一方の議会。住民監査請求では市政のチェック機関としての機能に疑問が投げかけられています。今回、議員がこの民意を軽視して対応を取らず、一方で「市民のために」「開かれた議会」と叫んでも通用しないことを自戒しなければなりません。

 なお、私が採決にあたってどのように考えたかはこのHPの”活動報告”の3月議会報告書のなかに書きました。今回の住民監査請求は「賃貸借契約」を問題の1つとして市民から「市長・行政、議会の体質改善」を突きつけられたも同義です。一過性の問題ではないことを真剣に考えなければと感じています。

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