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文教厚生常任委員会報告

2013.09.14

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委員会審議から見た幸手市の状況をご報告します

 昨日、一昨日と、「平成24年度会計決算」、「平成25年度補正予算」などについて、文教厚生常任委員会の審議が行われました。
 「民生費」「衛生費」について報告いたします。

■生活保護費が平成24年度決算で11億2800万円の支出となりました。生活保護制度は費用の多くは国の負担で運営されていますが、医療扶助費が5億2千万円を超え、対応策について委員から質問が。担当課からは、「需給環境には諸事情あり抑制は難しい。医療費については、今年(平成25年)、県から各薬局にジェネリック医薬品の利用を促進するよう通知が出された。効果の検証はこれから」との答弁がありました。

■平成25年度補正では、「在宅医療の推進」に向けた国のモデル事業の指定を受け、その委託料が交付されています。今後27年度まで3年間の委託事業で、地域のかかりつけ医と総合病院が連携して在宅医療を支える「地域ケアシステム」の構築について話し合われる予定です。これにより、医療の在宅化が加速するのでしょうか。

■保育所費ではブランコ撤去工事費が25年度補正予算に計上されました。第3保育園の遊具からブランコを撤去するという工事費です。腐食により安全ではなくなったことが撤去の主要因ですが、質疑の中で、「今はブランコやシーソーは国の基準で”危険な遊具”と指定されている」ことを知り衝撃を受けました。ブランコは撤去された後、新設はされません。
 子どもたちが遊びの中で体力やバランス感覚を身に着けていく効果は大きいですよね。国の指導を押し破ってまで設置することはできませんが、”危険な遊具”を取り除いた後の子どもたちの遊びをどうフォローしていくのか。実状調査の必要性を感じました。

■環境衛生費関係では、犬猫死体処理業務委託料が76万円で決算されました。市では市道での犬や猫の事故死体の処理を業者に委託しています。当初予算では、1体7500円×77件=577,500円を計上していましたが、その費用を上回る遺体が処理され、担当課では「予防策はない状態」だと。
 また、土砂たい積指導箇所現況調査測量業務委託料として36万円が決算されました。これは、土砂の許可以上のたい積に対し指導を行うための測量費です。法律に基づいた指導は行政の大切な仕事の1つです。

■私たちの出す「ごみ」全般に対する経費は、6億2千万円で決算。し尿処理場費が1億2千万円となっています。ごみの量は相対的に減る方向にありますが、毎年、施設の老朽化などに対応する修繕工事費が多くかかっています。平成25年度補正予算でも、粗大ごみ処理施設の修理費が4千万円計上され、電気の大元の受電盤を交換します。「施設が稼働しないと市民の皆さまに迷惑をかけるので…」と担当課。
 新規事業として、国の実証事業の指定を受け、来年4月から小型家電のリサイクル回収が始まります。伴い、来年1月からの試験回収に向け、広報費用が補正計上されました。皆さまには是非、回収にご協力くださいますよう。

■特別会計では、国民健康保険が、歳入76億3千万円、歳出70億円と保険税収が支出を大きく上回っています。今後の対応への問いに対し、担当課からは「すぐに税率軽減に反映させることはできないが、国の税と社会保障の一体改革の行方を見ながら、県が進めている徴税方式の採用などを検討していかなければならない」旨の答弁がありました。税率の見直しはやっていただきたい気持ちは山々なれど、まずは制度の持続性を考えて大事に運用してほしいと考えます。

 私たちの生活に密着した民生費・衛生費。国や県のモデル事業指定を受け、先進的な試みに着手していることを評価します。”誰もが人生のどこかで支えられる日が来る”ことと、”制度の持続可能性”のバランスをこれからも注視していきたいと思います。

 次は教育費についてご報告します。