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映画「じんじん」試写会

2014.06.18

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映画「じんじん」の試写会に参加して

 連日、議会報告として、長々と議会報告を掲載しておりまして恐縮しております。子どもたちを育てる環境は、公共の保育サービスの充実といった観点とは別に、究極は家庭、そして、人との出会いが大きく作用することを改めて認識させてくれた映画について今回はお知らせします。

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 さて、昨日。北公民館で映画「じんじん」の試写会があり参加しました。「絵本の里づくり」を掲げ、”まちづくり”を進めてきた北海道剣淵町という人口3500人の小さな町を舞台に、家族の、親子の絆をテーマとした映画です。それぞれに品格を持った登場人物により、映画全体に日本人として大切にしたい”心”が物静かに映し出され、そして、感動のラストシーンが…。

 この映画は、各地に実行委員会を形成して上映を広げていく「実行委員会方式」で鑑賞機会が提供されます。大きな映画館の「興業」ではかかりにくいこと、地方には映画館の無い町が多数あることなどからこの方式で全国に上映を広げていきたいという製作者の意向があるようです。
 今後、幸手市でもこの試写会で映画の上映に賛同した団体により組織される実行委員会によって皆さまに見ていただく機会(有料)が作られるものと思います。
 ご案内があったときには是非、ご鑑賞ください。

企画・主演は、大地康雄さん。それぞれのキャストが素晴らしかったですが、私は主演大地さんの幼馴染役の佐藤B作さん、大地さんの実娘の継父役の板尾創路さんがよかったですよ。また、幸手市はニーズ調査で6人に1人がひとり親家庭とのデータを前回の議会報告でお知らせしました。この映画が離婚家庭を通してのストーリー立てとなっていることから、「これまでの上映会で鑑賞した子どもたちはどう受け止めていますか」と昨日随行していたディレクターに確かめてみると、「鑑賞後の感想をみると、子どもたちはしっかり受け止めています」とのことでありました。

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6月議会 一般質問4

2014.06.18

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松田まさよ一般質問 総括④

 今日は2項目目の質問として取り上げた幸手市の「保育環境の整備について」の報告です(少々長い報告が続いていますがよろしくご高読願います)。

2.保育環境の整備について
1)保育所整備について伺う。
 ・最新の保育所の待機児童数について
 ・潜在待機児童数について
 ・幸手市における認可外保育所、家庭保育室の利用の現状について
 ・その他、幸手市内で利用されている保育サービスはあるか
2)今後の保育所整備、及び第2保育所の移転計画の進捗状況について伺う。

 女性の社会進出がより進められる(進む)中、保育所の待機児童数が問題となっています。また、今年3月には富士見市でベビーシッターが逮捕される事件があり、従来の公共保育サ―ビスでは手が届かない領域があることが明白となりました。
 少子化が進む幸手市ではありますが、ここ数年、待機児童数はゼロで推移しているという実態がどうなっているのか。そこで、潜在待機児童数、認可外の保育等サービスの利用状況、今後の保育園の整備予定等を質問しました。

<主な質疑応答>
Q.最新の保育所待機児童数は。
A.ゼロ。

Q.潜在待機児童数は把握しているか。
A.潜在待機児童の規定は難しい。認可保育所を希望しながら条件等が整わないなどで申し込みをしていないなど、現状、把握する術がないが、何らかの対応は必要と考えている。

Q.認可外保育所、家庭保育室の利用状況、その他のサービスは。
A.市内には認可外保育所が、企業内保育所を含め5カ所あり、H26は一時預かり等を含め、93人が利用している。家庭保育室は現在市内にはない。その他のサービスとしては、公立全保育所の一時預かり、ファミリーサポートセンター事業の利用(H26.5現在 依頼255人・協力者61人)がある。

Q.今後の保育所整備、第2保育所の移転計画は。
A.現在、市内の公立保育所は3カ所。私立保育所が1か所。私立保育所はH25年に移転が完了。定員を10名増やした。市は施設費の補助を行った。公立の3保育所はともに設置から30年を経過し、どこも老朽化している。第2保育所は昭和40年にURから敷地を借りて運営が始まった。現在、栄中学校跡地(東埼玉病院の南側)に移転用地を確保していることから、H28年中の建設移転を計画するもの。第1、第3保育所については、今後、アセットマネジメントの観点から整備を進めて行きたい。

 ※アセットマネジメントとは、通常、施設の延命化、長寿命化(場合によってあ統廃合)を図る施策です。幸手市では現在、政策調整課において、すべての公共施設のデータ(運営経費等も含めて)を収集し、今後の管理方針を定める作業が行われています。

Q.現状の課題、今後の取り組みは。
A.「子ども・子育て支援ニーズ調査」(H25.11、就学前児童を持つ保護者1500人にアンケートを実施。回答692件)の結果から、アンケート回答者の1割が「子育ての協力者がいない」、6人に1人がひとり親家庭という点に注目している。夜間保育などをどうしていくのかなどが課題。
Q.現在、そのようなサービスが必要な家庭はどのように対処しているのか。
A.認可外保育所には24時間365日の保育サービスを提供している保育所もある。また、私立保育園が運営する一時預かりなども利用されており、必要なサービスは賄われていると考えている。認可外保育所は幸手市が年に1回の現地調査をし、運営の方法について話す機会を持っている。

Q.ニーズ調査の病後児保育への要望に応えることが重要と考えるが。
A.ニーズ調査では、病後児保育の要望者のうち、子どもの預け先がなく実際に休んだのが4割だった。要望のなかでは、小児科への併設や他の保育施設への併設を求める声が多く、今後、医師会に併設で協議していく。

Q.今後、どのような保育対象、保育施設のサービスを充実させるのか。
A.延長保育やショートステイ、トワイライト(夜間の保育)事業などの充実が考えられる。子ども・子育て新支援システムへの移行期にあり、私立幼稚園等とも協議中であり、動向をみながら対応していく。

 今、国の子ども政策は保育所や学童保育室の待機児童解消、新こども園の拡充など、大きく動いています。幸手市の保育は、公立保育所とともに、少子化の今般も在園児数を減少させることなく、むしろ増加させるなど経営努力がなされている歴史ある私立幼稚園や、夜間保育などに対応する認可外保育所のサービスに大きく支えられています。
 認可外保育所のサービス、幼稚園の認定こども園への移行意向も含め、今後の民間保育者の選択を見極めながら、今後の幸手市全体の保育環境の充実を図って行くことが必要と感じました。
 
 平成26年度の「幸手市子ども・子育て支援事業計画」策定に当たり、今、まさに今後の幸手市の保育サービスの量・質を決める協議が大詰めを迎えています。「ニーズ調査」の「保育の協力者がいない」「ひとり親家庭」が安心して子どもを預けることができる環境整備が重要課題との認識は同じです。その上で、質問の最後に、私から2つの提案をしました。

①インターネットにおけるワン・クリック情報サービスの充実
 富士見市の事件では、保育サービスの情報が行き届いていれば回避できた可能性を示唆する専門家あり。ワン・クリックで”ほしい情報”に行き着く「保育情報サイト」の充実の検討を。
②駅前保育所送迎ステーションの開設
 幸手市は公立保育所が駅から遠く、通勤手段として駅を利用している家庭には送迎の負担が大きい。幸手駅西口開発において、「駅前保育」若しくは「送迎ステーション」を設置し、駅の利便性向上・保護者の負担減(ただし、子どもの負担を最考慮)を検討すべき。

 以上については「検討する」との答弁でした。