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総務常任委員会の審議より

2019.03.09

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いくつか主な審議をご報告します

先日7日は総務常任委員会でした。総務常任委員会は財政や政策、財産管理、納税などの分野を担当します。平成30年度補正予算、平成31年度予算が主な内容でした。その中からいくつかの審議をご報告いたします。

❶幸手市庁舎建替え関連
現在の庁舎は耐震性に欠け、建て直しが余儀なくされています。幸手市ではこれから市民の皆さまの意向を調査したりワークショップを開いたりしながら基本構想、基本計画を定め、8年後の建替え実施を当面の目途として基金を設置して積立をしていくとし、今議会には「幸手市庁舎建設基金条例」とすでに平成31年度の補正予算として基金積立金17,622千円がダブル上程されました。
総務常任委員会は賛成全員です。私も今の庁舎が耐震性の面とともにバリアフリーの面でも対応は必要と考え、条例案と補正予算案に賛成しました。が、これから幸手市にどのような財政需要があるのか、現市政は何を優先課題として取り組んでいくのかをまずは明確にすることを注文しました。なぜなら、この基金には約15億円程度積みたいとしていますが、財政厳しき折り、他の事業との兼ね合い無くして基金への積み立ての妥当性は判断できないからです。
基金に積まれたお金はその目的以外の支出はできません。基金とは、単年度収支が基本の自治体会計における特例で、世代間の公平を図る手段です。積金はその事業が完了するまで将来に亘り拘束されます。いくらまだ青写真がないからと言って、「余ったら積む」は計画性が疑われる。この積立の陰で他の事業が先送りになったり必要な事業に予算がつかないのでは、困るのは今を生きる市民ですから。

❷ふるさと納税ポータルサイトの利用
地方創生は私のこの4年間の活動のキーワードです。少しでも地域が活性化する。そのために何が必要か。一生懸命考えてきました。地方創生と一口に言ってもそう簡単なことではありません。小さなことをコツコツ積み上げて行くにはエネルギーも体力も戦略も必要です。幸手市の基幹産業とされる商業、農業にいかに活性化の息吹を吹き込むことができるか。その一つがふるさと納税です。幸手市は同税制が創設された当時、近隣でも有数の納税受け入れ自治体でした。が、このところその実績は影を潜め、低調が続いています。平成30年度はふるさと納税記念品の総額が1,556千円となる見込み。
市では来年度からその挽回策としてポータルサイトへの業務委託を決定。新年度予算にもその経費が計上されました。そこでまず、幸手市のふるさと納税の現状を確認。市民税のうち、寄附金の税額控除は、平成30年11月末現在で29,739,000円で、今年度末では3000万円を超えるのではないかとの予想が示されました。
一方、新年度、幸手市がふるさと納税の寄付金として見込むのは1,000万円です。新年度から委託する「ふるさと納税事業業務委託料」が4,760千円。寄付金の税額控除がすべてふるさと納税ではないかもしれませんが、単純に差し引きで見ると、幸手市のふるさと納税に関する市税収支は受け入れが少なく赤字のうえに、サイト使用で経費がかかるという構図が見えます。これから納税額アップのため、幸手市の魅力をPRできる返礼品の提供事業者を募るということですが、名物の発掘や開発に市がどのように関与していくのか。気を引き締めて事業に当たっていただきたい。特に地域のブラッシュアップは市として手放してはいけない領域です。今年度新設したシティープロモーション課はそれが仕事です。他部課と連携して、その点は市がしっかりとハンドリングして進めるよう要望しました。

❸少子化、定住促進に関する予算
人口減少が続く幸手市では、国の補助等も活用し、定住促進を図るべく予算を計上しています。その一つが「結婚新生活支援補助金」です。今年度は約50組の新婚さんの利用を見込んでいましたが、蓋を開けてみると、これが利用が進まず。国の基準の厳しさもあったということですが、埼玉県内で交付を申請したのが4自治体。軒並み同じ結果との説明でしたが、見積り時の方程式が単純過ぎたのではないか。補正予算では金額にして10,080千円の減額は予算に比して余りに乖離があり過ぎる。これに対して質疑すると「新年度は3世代ファミリー定住促進事業補助金で対応する」との答弁。
ところが、新年度予算ではこの事業補助金も今年度比半分の1,500千円での計上に。いやいや、さっき部長が、新年度は3世代ファミリー定住促進事業補助金にシフトして定住促進を強化するとおっしゃったばかり。この補助金は政策課の人口減少対策の切り札なのではないのか。申し訳ないが本気度が全く測れない。

目標が達成できない事業の進め方には2つの方法があって、一つは目標を下げること。もう一つは目標に向かって頑張ることです。この事業の場合は目標を下げています。これについては、目標に向かって頑張る道を取るべきではないかと苦言を呈しました。

❹基金について
庁舎建設基金については先に述べましたが、現在の基金残高と、今度の市再発行と公債費の関係について少し。現在の総基金残高は約10億円。新年度に取り崩しがあるので新年度予算が発効すれば、基金残高は約5億円に。9月決算でいくらか積増しはあるでしょうから、平成31年度にこの金額を下るということはないと思いますが、それにしても総額5億円は低額です。一般的に基金のうち財政調整基金だけでも予算の1割が妥当とされているのですから。
そして、市債について。市債とは市の借金です。委員会審議では、今後の市債運用について質疑があり、「ここ数年は10億円程度の発行なら返済とのバランスを崩すことはない」との答弁でした。市債発行が10億円でどんな事業ができるのか。今後検証してみる必要あり。

だからこそ、私は、現市政がどのような事業を重点プロジェクトとし、ここ数年の収支をどのように見込んでいるのかを明らかにしていただきたいと要望しています。全体像が見えない中では、締めなければならないバルブを見誤る可能性が高いのです。ダダ漏れも困りますが、間違ったバルブを締めるのも問題。これこそ、議会のチェック機能が試されると言えます。

来週は建設経済常任委員会です。また、ご報告いたします。

この他にもいろいろありますが、等身大の幸手市を、市政の状況を少しでもご理解いただき、来年度に向けて、何をどう頑張ればいいのか、皆さまにも是非、いっしょに考えていただきたいと思います。