2016.12.08

まずは現状を知ることから
30日から始まった12月議会は、一般質問が終了。
私の一般質問では「平成29年度予算編成の基本方針と財政の見通しについて」「幸手市の保育料について」「内水改善対策の推進について」を質しましたが、予算や財政問題についてまとめてみたいと思います。
さて、今年度は市の予算の信頼性を大きく揺るがす出来事が発生しました。期初初日の4月1日、3月議会で議決されたばかりの当初予算に国費補助金ショートが明らかになり、市民負担が大きく増大することとなりました。国費ショートは2年連続。これにはさすがに市も資金計画を見直しましたが、財政力を無視した駅舎建設推進と市民感覚とズレたその事後処理を巡って、1万人の署名が市長に届けられたことはすでにご案内の通りです。
さらに、待ったなしの地方創生では、国の『地方創生加速化交付金』の申請に失敗し、4つの事業のうち3つが不採択となりました。それにより、総額約1億円分の事業費が獲得できず、幸手市の地方創生に大打撃を与えています。
『幸手版地方創生総合戦略』は、私も策定時から事業選択、成果指標設定の問題点を指摘をしておりましたが、そもそも、国の交付の基本的な考え方に合致しないプランではいくら申請しても獲得できないのは道理なのです。
「申請までに時間がなかった」とは市の弁明ですが、横一線でしのぎを削る自治体の中には採択されている自治体もあるのです。幸手市の厳しい財政でこれらの不採択事業にそっくり市費で1億円を投入できるのか。それは不可能です。何に問題があったのか。幸手市の企画力や危機感に問題はないのか。それらはきちんと検証されているのか。これらをきちんと精査する責任は誰にあるのかは分かりませんが、新年度予算を編成する前にこそ反省と検証が必要です。
さらに、昨年度は決算において、一般会計の執行率が前年度比1%減の93%であったことに対して、監査委員から「執行率の低下は市民サービスの低下につながる」との指摘がなされるなど、反省点多き幸手市の行財政運営の現状が明らかになっています。
さらに、人口減少、特に生産年齢人口、年少人口の減少に歯止めはかからず。現市政の目指す「子育て応援日本一」「元気で100歳」に通じる事業も多くが未着手あるいは政策的成果を上げないまま、数年を経過していることも明らかになりました。このような姿を浮き彫りにしたのが、12月議会における一般質問でありました。これら「課題のオンパレード」に耐えきれず?いたたまれず?副市長から「市の制作部門の企画力が低い」との認識が示される始末です。しかし、こんなに様々な課題を背負わせられて、一番不幸なのは市民です。本当にこのような在り様で、有効な予算は組めるのか。
市長のビジョン、リーダーシップはもとより幸手市の”総合力、組織力”が問われています。市議会のチェック機能も重要さを増していますが…、なかなか認識が共有されにくいのが現状です。幸手市は資源のないまちではありません。活かし方が良くないのです。活かし方次第でまだまだ伸びる要素はあると私は思ってますし、歯を食いしばってアイディアを形にしていかなければ人口減少にも歯止めはかかりません。財政力指数、人口の下降基調に歯止めをかけられるのか。幸手市は鳴かず飛ばずに終わるのか。
さて、市の現状を憂えるのは私だけではありません。幸手市の現状を憂え、行政運営が適切に行われることを切望する市民グループ(幸手創生会)が、まずは市民が幸手市の現状を正しく理解しようと、来る12月17日、緊急集会を開催されるようであります。
そのなかで、市議会議員にも是非、幸手市の現状を話してほしいとのご依頼があり、お引き受けいたしました。当日は複数の議員の参加を呼び掛けているとのこと。12月議会で浮き彫りになった様々な課題も含め、幸手市の現状がどうなっているのか。これからどうすればいいのかを考えていただけるよう、私も準備したいと思っています。
皆さまには万障お繰り合わせの上、ご知人お誘いあわせの上、ぜひ、ご来場ください。考えよう、幸手市の未来!
『緊急集会のご案内』
日時:12月17日(土)午後2時30分~
場所:北公民館
内容:市政の現状報告会
主催:幸手創生会