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五輪開幕まであと6日

2021.07.17
19日(月)正午 幸手市役所出発 東京2020パラリンピック聖火リレー

梅雨明けを前に、暑さが増す東京。五輪のメイン会場となる国立競技場も無観客での開会式を23日に控え、付近は交通規制がしかれ、警察関係者が目立つようになってきたと日経新聞が報じています。

コロナによって、開催の賛否、また、無観客開催などに対して、いろいろな意見や感想が日本中に混在しています。開催是非の判断は皆さまにお任せするとして、期間中の選手の皆さまや関係者の皆さまには万全の対策で安全に活動されるよう願うばかりです。

幸手市 東京2020パラリンピック聖火リレー】
埼玉県では幸手市をスタート地点に、県内6市町をめぐります。
*聖火リレーは3人1組のランナーがチームとなって、リレーを行います。
*8月19日正午に幸手市役所をスタートし、荒宿交差点を経由して幸手駅入口交差点手前付近までの約1.3キロを走行します。開催時間やルート等は変更になる場合があります。市のホームページでルート等はご確認ください。また、聖火リレールート上及び周辺道路の交通規制を行います。混雑回避などにご協力をお願いいたします。
*また、観覧時はマスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、拍手による応援へのご協力をお願いしています。聖火リレーはライブ配信も予定されており、ライブ配信での視聴もご利用ください。
*ドローンの飛行は禁止されますご協力よろしくお願いいたします。

♥詳しくは市社会教育課のホームページご確認ください。

以前、写真におさめた国立競技場(@新宿区)
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杉戸の男子 快挙

2021.07.17

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カブトムシ観察が学術誌に掲載

少し前の新聞記事です。杉戸町の小学6年生が、素朴な疑問から始めたカブトムシの観察が、専門家の協力で論文になり、世界的な生物専門誌に掲載されたとのこと。ご覧になった方もおられるでしょうか。

我が家でも東京にいる孫がクワガタやカブトムシの飼育中です。学校の近くの小さな公園でノコギリクワガタのオスメスを見つけたのを発端に、雨の日に同じ公園に出掛けて、カブトムシのオス2匹、メス1匹を捕獲。飼育ケースに入れてお世話をしているとママから聞いています。男の子のロマンが詰まった昆虫観察。そんなことでこの記事に関心を持ちました。

記事によると、杉戸の男子宅の庭にアジア由来のシマトネリコという木があって、夜行性のはずのカブトムシが日中も活動していた。男子は、その理由を知りたいと思い、図書館で題名に「カブトムシ」と書いてある本を片っ端から借りて読みあさり、昼間の活動について論じている専門家の本を見つけた。メールを送るなど母親がサポートして専門家と繋がり、アドバイスを貰うことができ、2年目の20年、庭に来るカブトムシの数と、162匹の入れ替わりを記録。夜の観察を家族にも手伝ってもらいながら数を数えたそうで、7、8月は毎日欠かさず観察し、調べた回数は、231回になったとのこと。

素晴らしい。ご家族のサポートや専門家とのタイムリーな出会いとアドバイス。子どもが育つ環境が目に見えるようです。2人の名前で投稿された論文を査読した別の専門家も、データの厚さに、「記録を集めた人は賛意に値する」と驚いているとのこと。なぜ、シマトネリコに集まるカブトムシが昼間も活動するのかはまだ分かっていないそうですが、男子は「カブトムシが来てくれる限り研究を続けたい」とし、今年の夏も観察を続ける予定だそうですよ。

♥ロマンですね??

自治体の許認可3

2021.07.11

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伊豆山盛り土崩落問題 森林法から見る

先回のブログでは熱海市が都市計画法の「非線引き地域」であることに注目しました。今日は森林法という法律との関係に注目。いずれも新聞記事の後追い情報で、皆さまにはすでにご存知のこともあろうかと思いますが、「自治体の許認可」を考えることは私たちの生活を考えることに直結することから、"考える材料"として現時点での情報を備忘録方、まとめておきたいと思います。

①今、明らかになっていること?経緯?
?起点の土地に不適切な盛り土をした不動産管理会社(精算)が、許可を必要としない約0.9haの面積で造成計画を熱海市に届け出ていた。
?熱海市が届け出を受理した直後、同社は土地を許可が必要な1haに拡大し、その後、盛り土に産業廃棄物を混ぜるなどの不適切な行為も繰り返した。
?不動産管理会社は2006年9月に問題の土地を取得。07年3月に市へ届け出て翌月受理された。直後に「面積が広がった」と市が通報し、県が調べると対象の土地が約1.2haに広がっていた。??県は森林法違反と判断し、同社を行政指導。8月に森林の状態に戻されたのを確認。
?その後も盛り土に産業廃棄物や木くずを埋めるなどの問題行為が続き、土砂搬入の中止要請に応じないまま、土地は現所有者に渡った。

②盛り土の状況
?計画では、盛り土の高さ=15m→土石流が起きる直前=約50mに達していた。7月3日午前10時半 大部分が盛り土と見られる推計約5.6万?が崩落。
?ずさんな管理(処理)の疑い??県の調べでは盛り土の量は業者が届けていた計画の1.5倍。地中を通すはずの排水管の痕跡も確認できず。

③言い分、認識
?県担当者=届け出直後の違反は「単なるミスとは考えにくい」。当初から届け出より広い面積に盛り土をしようとした疑いあり??詳しい経緯を調べる。
?不動産管理会社の元幹部=一連の手続きに「問題はなかった」

④許可の背景 根拠法の規定
?森林法=造成面積が1haを超える場合は都道府県知事の許可を得なければならない。
?対象の土地が1ha以下の場合は市町村へ届け出。許可は不要。

⑤国、全国の自治体の動きと限界
?国=国交省によると、盛り土などに使った残土の崩落事故は01から14年に全国で少なくとも14件発生している。だが、盛り土がどれだけあるかはわかっておらず、全国的な点検を遅急ぐ方針。
?自治体=宅地や農地を整備する目的で盛り土をする場合は、安全確認に関する法律の規制があるが、法の網にかからない場合は自治体が条例で自衛するしかないのが現状。佐賀県多久市では県が3000㎡以上の盛り土を許可制とする条例を制定。罰則規定も設けた。三重県、静岡県富士市など多くの自治体が、「条例がなく規制が弱い自治体が悪質な業者の標的になってしまう」との危機感を持ち、独自の規制を強化。しかし、自治体による独自の罰則には限界あり。条例を強化しても無許可搬入が止まないのが現状。??自治体担当者は、県境をまたいで持ち込まれ一自治体での対応には限界がある。国の責任で法規制すべきだと訴える。

♥長くなってしまいました。これらを背景として、私たちの身近な問題としての考察は次号で。ご関心のある方はお読みいただければ幸いです。

自治体の許認可 追記

2021.07.07

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「非線引き」の都市計画区域

先のブログを掲載した後、さらにネットを検索して、以下のことがわかりましたので追記いたします。

「熱海市は全域が市街化区域と市街化調整区域の分類がなされていない「非線引き」の都市計画区域で、3000平方メートル未満の開発行為は許可も不要のため、開発が進みやすい環境。現場周辺は土砂災害警戒区域(土石流)に指定されていたが、決して特殊なケースではない」。

「非線引き区域」あまり馴染みのない言葉です。
改めて、国交省の「都市計画のこれまでの歩み」を紐解いてみると、
昭和43(1968)年 ◎新都市計画法の策定
・決定主体(都道府県知事又は市町村)
・市街化区域と市街化調整区域の区分の創設
・開発許可制度の創設

非線引き区域に指定されるエリアは、人家や森林、田畑などが混在し、この先の急激な市街化開発の可能性が低いと想定されている場所が多い特徴があり。都市計画区域内を市街化区域と市街化調整区域に線引きすることは無秩序な市街化開発を抑制する効果がありますが、一方、線引きを行う際には市街化区域とも市街化調整区域とも判断しがたいグレーゾーンがどうしても出てきます。このグレーゾーンエリアが非線引き区域で、熱海市では全域が非線引き区域だと。これは今回の事象の注目すべき要素かも知れないと私は感じます。

市街化区域では住宅地の建築ができ、市街化調整区域では許可を得た場合を除いて建築ができません。一方、非線引き区域での建築は可能で、定められた用途地域の範囲内であれば特に建築制限が設けられていません。
不動産売買を手がける多くの不動産会社が線引き区域のメリットとデメリットをまとめています。その多くが、メリットとして、不動産の売却を考えている場合、非線引き区域では比較的自由に土地を利用することができることをあげています。非線引き区域は都市計画区域内でありながら、区域区分の外にあるため、土地利用に関する規制が緩やかだと。
一方、デメリットとして、建築に際しての制限が緩いということは、周辺の環境が変化しやすいということでもあり、将来的にも現在の環境が続くとは限らないため思いもよらないトラブルが起こるかもしれないことを示唆。以下は不動産業者のHPから。

「市街化区域では1000平方メートル以上の建物を建てようと思えば
自治体からの許可を取る必要がありますが線引き区域では3000平方
メートルまでは許可を取らずに建築することができます」。

魅力的な誘導ですね。
土地は財産です。所有者が利活用を考えることは当然のことですし、売買の最終形として今の所有者がいます。許認可が時代を作るのか。時代の要請が許認可を変えるのか…。都市計画は時代そのものです。都市計画はこれまで様々な改定が行われて来ましたが、基本は昭和43年に見直された新都市計画法です。非線引き区域の有効性の時代的評価・検証に私は注目しています。

冒頭に記した新都市計画法。決定主体は都道府県知事若しくは市町村となっています。幸手市は近隣の杉戸町、宮代町とともに「幸手都市計画区域」と定められ、埼玉県が定めた区域区分に従って用途地域指定や都市計画を推進しています。
静岡県川勝知事というとJRリニア開発でトンネルの掘削に待ったをかけていることが最近の話題となっていましたね。静岡県は富士山を背負い、水脈も豊富な県と推測します。伊豆や熱海という観光地もあり、山間地の利用も県の重要な産業を支えています。地域の事情は複雑です。断定的なことはまだまだ言えませんが、土地利用についての国や県、専門家の今後の検証に注目したいと思います。

自治体の許認可

2021.07.07

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静岡県熱海市の土石流に思う

活発な梅雨前線による土石流が発生した伊豆山。今も懸命の捜索作業が続けられています。被災された方にお見舞いを申し上げるとともに、今後の救出を心より祈念いたします。

議会の末席にいて、条例の制定や改廃などに接する立場としてこの事象を見た時、やはり気になるのは土石流の発生源とされる盛り土です。どのような経緯で盛り土がなされたのか。日本は法治国家であり、様々なことは法令や条例に定められ、私たちの生活は成り立っています。その中で、その法律に照らして行政が行う行為に"許認可“があります。盛り土の許可は適切に行われたのか。

5日の朝日新聞によると、
「県は4日、今回の土石流の最上流付近には開発行為による盛り土があり、これを含む土砂の崩落が被害は甚大化したものと推定されるとの見解を公表した。盛り土は約54,000立方メートルと推定され、この盛り土も含め計約100,000立方メートルがこの付近から崩落した可能性があるとしている。川勝知事は、この日あった全国知事会で、開発行為との因果関係は明確ではないが検証の必要があると述べた」
とのこと。
同じく同新聞は、新聞社ヘリで4日に現地を視察した専門家に土石流の発生メカニズムを聞いています。
専門家は「ほかの谷や斜面は崩れていない。特殊な要因があったのではないか」と印象を語り、「特に注目するのが谷の西上流部で、えぐれた正面から大量の水が流れてる映像。もともと水みちがあったところに土が盛られ、大量の水が突き抜けたことで土砂が崩壊し、土石流の引き金になった可能性がある」とし、
「谷を埋める場合は排水管などを通して水はけを良くするが、その排水能力を超える量の雨が降ったり詰まっていたりすると、地中に水が溜まりやすくなる。施工状況の確認が必要だ」と指摘したとしています。

過去に例を見ない降雨量が観測されています。まだ因果関係は明らかではありませんが、原因者の特定は難しいものとなることが想定されています。土砂災害の危険は相当程度少ない幸手市ですが、いろいろな許認可は日々行われており、私はこの“許認可“の観点から、今後を注視していきたいと思います。

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