記事一覧

文教厚生常任委員会

2015.09.14

アイコン

主な議案審議について

 先週から常任委員会が始まり、10、11日は文教厚生常任委員会が開催されました。平成26年度の決算と平成27年度の補正予算が主な議案です。文教厚生常任委員会は民生や衛生、教育分野を担当します。主な審議についてご報告いたします。

 民生分野、国民健康保険特別会計について
  現在の幸手市の国民健康保険の状況は、
  被保険者数は前年度比2.6%減
  財政状況は歳入総額は約76億円で前年度比4.4%減
  保険料の現年課税分の徴収率は93.96%でした。
  歳出総額は約72億600万円で前年度比4.0%減

  歳入と歳出の差額、約4億5600万円が繰越し
 「保険給付費支払基金」残高が約7億3800万円となっています

 私は、基金の積立金が増えていることについて、保険料の見直しも検討すべきではと述べました。これには、他にも複数の委員から同様の意見が。現在、幸手市の国保保険料は4方式(所得割・資産割・均等割り・平等割)となっており、他の県内の自治体と比べて少し高い設定となっています。
 国民皆保険の制度の安定的な運営のためには、できるだけ払いやすい保険料設定で収納率をあげて支え合っていかなければなりません。基金が多額に積み上がっている原因が市民の皆さまへのサービス量の不足というなら、まずは必要とされるサービス状況を十分チェックする必要がありますが、その点をクリアした上で、是非、検討してもらえたらと思います。今後も国保の動向に注目して参ります。

 さて、もう1つ。自治振興費において、継続審議となった事案がありました。各自治会への街路灯LED化補助についての事案です。自治会が管理する街路灯のLED化に対してはこれまでも補助金を出しており、補助をすることに異論はありません。しかし、今回の議案は「過去に遡って補助する」というもので、自治体予算が単年度のなかで、1000万円もの補助金が、過去の工事済分も含めて現年の「補助金」として補正されることに慎重に対応するためです。
 執行部が今年3月末に、「過去分を補助する」との文言の入った要綱を作成していたことも、委員に問われて明らかに。聞かれなかったら黙ってた?隠密裏に?と疑われても仕方ない状況ですよ。イレギュラーな事業だからこそ、真に必要性があるなら、おのずから説明すべきでしょう。議会は市民に対して「議決」という重い責任を負うのです。もう少し誠実な対応がなされるべきではと私は感じます。

 以上、雑駁ながら文教厚生常任委員会の報告でした。

今日は総務常任委員会です。10時から。私も傍聴に行って参ります。

台風被害に考える

2015.09.14

アイコン

台風一過、幸手市の被害状況に考える

 台風18号の幸手市の新たな被害状況(11日、午前9時現在)についての市の再度報告より。

 前回の報告では、床下浸水は「多数」とされておりましたが、今回の報告では建物被害は、倒壊建物1棟、床上浸水17棟、床下浸水380棟とのことでありました。
 
 昨日、今日、私は被害地域の知人宅に被害状況の聞き取りに伺いました。「市の職員がよくしてくれた」との感想と、皆さん、ご自分が被害に遭われながらも「もっとひどいところもあったから…」と半分ため息をつきながら、半分は自分に言い聞かせるように被害を語ってくださいました。現場対応の職員が頑張っていたのは私も知っていたので、嬉しい気持ちになりましたが、職員が大雨のごとに出動しなくていいまちづくりを真剣に考えていかなければなりません。

 昨日から今日にかけ、いろいろな資料をネットで検索し、地図を睨みながら真剣に考えました。水害のメカニズムを解明し、県や国に任せるのではなく、幸手市自身が今まで以上に積極的に、他の機関、団体に働き掛けていかなければならない局面ではないかと。低地で高低差もなく、水害が起きやすいという幸手市の条件をいかに克服するか。「まちづくり」の大きな課題です。

 そして、実はです。今回の台風で、わが幸手市議会の議場横にある廊下で、突如、じゃじゃモレのひどい雨漏りが発生し、濡れた天井板が数分ではがれ落ちるという”事件”も起きました。てんやわんやでした。雨漏りだけでなく、耐震化という緊急性を問われる市庁舎の改修等計画について、現市政は未だに推進方針も示していません。庁舎問題は、熟議が必要な問題です。 
 市政の重点施策を、市民の生命と安全を守る政策に優先シフトすべきでは。しかし、香日向小学校跡地利用や駅舎整備のような拙速なことの進め方はNGです。そのためにも議会への早めの投げかけをいただきたいものです。

 やりたいこと、やらねばならないことが山積する中、まずはしっかりと生活インフラの整備に知恵と汗と財源を集中させること。これが先決ではないでしょうか。今回のような被害が改善されないまま、例えば駅舎が整備されても、「駅は立派になったが人はいなくなった」となりかねない危惧を禁じ得ません。リーダーの先見性、時代を読む力は重要です。

 台風18号は、「60年に1度」とも言われるようですが、これからの自然災害は更に威力を増すことは間違いないでしょう。今回の被害を教訓として考えるなら、総花的な市政運営を整理整頓し、「市民が安心して住める幸手市」を確立することが先決と考えますが、皆さまはいかがでしょうか。