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過剰補助金問題

2018.02.16

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14日、議員全員協議会で執行部より報告あり

 幸手市の土地改良区において市が過剰に補助金を交付していた件について、市が記者発表した内容が昨日の新聞で報道されていましたので、すでに皆さまには事の顛末はご承知のことと思います。私も本当は昨日のブログで取り上げるべきでありましたが、今日になってしまい申し訳ありません。遅れ馳せながらご報告いたします。

 一昨日の全員協議会では、約4cmもある厚い調査資料とともに、担当部長から報告がありました。全員協議会は非公式の協議会ですので、報道機関も市民の方も傍聴はできません。議事録もとりませんが、報告説明の後、一問一答の質疑の時間が設けられましたので、私も現時点での疑問点について質問をしました。
 質疑の中で私は、
①今回、過剰補助が起きた「土地改良施設管理適正化事業」は国や県が補助金を出すなど、全国の土地改良区が取り組む主要事業であり、全国的に展開されている。レアな事業でも特別な事業ではない。その事業のしくみを幸手市では部門担当者始め、各レベルの決裁権者の誰も掌握していなかったのか。奇怪な話し。本当に知らなかったのか。
②今回の補助金申請にあたり、市は団体側に口頭で他の補助金の有無を確認したとしている。結果的に市は国・県の補助金を含んでいることを確認できず市の補助金を交付。口頭での確認の際に、団体担当者は何と答えたのか。市は今回の報告で、「故意に不適正な申請がなされたことを十分に示す資料はない」としているが、実際にはあった他の補助金を「ない」と答えているとしたら、それは市として問題と捉えるべきではないのか。
③市は過剰補助金の返還を求めるとしている。市の例規上の根拠は。
など、いくつかの観点から10項目以上を確認いたしました。
 法的なこと等も含め、言葉遣い等も慎重さが求められます。私としては精一杯の質問をしたつもりですが、結果として、答弁ですべての疑問を晴らすには至らず。

 今回の事件はすでに市自らが不適正な事務処理を謝罪、過剰な補助金は返還を求めるとしています。市長は監督責任を認め、職員の減給問題にも発展している事件であります。さらに、この件で住民監査請求が出ています。まだまだ整理しなければならないことはたくさんあり、この度の報告書を以って一足飛びに解決ともいかないものと私は捉えています。

 この問題をいかに解決するかは、実は幸手市にとって大きな意味を持つものであり、各立場において関係者が相当の覚悟で取り組んでいかなければならないと私は考えています。市民の皆さまにはご心配をおかけしていますが、しかし今、幸手市は”新生幸手市”誕生に向けて「産みの苦しみ」の中にあるとご理解ください。この問題をきっかけに、これまでの古い体質や考え方を超越して、何をどう変えていけるか。

 難産が予想されます。出血も覚悟。1つ1つしっかり手当てをしながら新しい幸手市の誕生に向け、私もチェック機関の一員として取り組む所存でおります。事なかれ主義や見て見ぬふりで幕引きをしない。問題の核心にメスを。市の報告は最終形ではなくスタート。このような姿勢で。

質疑をしたのは私を含む議員3名のみというのも淋しい限りです。分厚い資料も誰かが精査しなくてはならない。また、3月議会の議案も研究しなくてはなりません。その他、一般質問の要旨を考えたりと、今後、ハードな時間割となるため、ブログの更新が滞ることも想定されます。その節はお許しを。またご報告いたします。