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一般質問反省&感想 ”衝撃”
昨日は一般質問初日。台風の暴風が吹く午後、一般質問をいたしました。時おり激しく雨が窓を打ちつける中、災害対策本部長、本部要員となる市長始め部課長が列席していることから、台風の状況によっては最後まで行かないかもしれないと覚悟で臨みましたが、取り敢えず、終了できました。傍聴にお越しくださった皆さん、ありがとうございました。
さて今回は、行政事務が遅延していた(正式にはまだ一部未処理中)問題、小中学校の学力テストの結果分析、市立小中学校で取り組みを進める「コミュニティ・スクール」、シティプロモーションについて、の4項目を質問。
感想として、学力テストの結果報告にかなり衝撃を受けました。全国平均との差は縮まる傾向にあるとはいうものの、中学校では全国平均との差が著しい問題が多く、学校によって成果の出方に差があること。そして、まだまだ、政策として、学校現場として、家庭として、そして、当然、子どもたちにも克服していかなければならない課題が積み残っていることを強く感じました。
特に印象的だったのは子どもたちが持つスマートフォンの問題です。学力テストでは、学力の他に生活面の調査がされますが、幸手市の場合、一日に3時間以上をゲームやSNSに費やす子どもたちが比較的多いという結果。
どのような事象も十羽一絡げに語ることは危険ですので、自論的意見は控えます。まずはこの事実を一旦飲み込んで、反芻しながら検証していくしかないのですが、これが本当に、学力との相関関係にあるとしたら、これまで以上に本気でこの問題に対峙していかなければなりません。
その他にも、幸手市は長年、基礎基本の徹底に取り組んできた”はず”ですが、正答率の低い問題に漢字や四則計算問題が入っている。本当に政策の方向が間違っていないのか、正しい政策遂行ができているのかが問われる事態です。教育長からは、「学習に対する意欲は高まっている」と。家庭学習で予習や復習をしている割合が多いにもかかわらず、アフタースクールでフォローアップ体制が取られているのに基礎基本の課題すら問題が克服されない。
私は、今回は「予習・復習」に焦点を絞り、予習復習の概念をきちっと定着させる取り組みを要望しました。
学力向上は長期戦ですが、幸手市の義務教育を終えた子どもたちが毎年巣立っていくことを考えると、呑気に(それぞれは頑張っていたとしても、です)構えている時間はありません。このほかにも相関を為す因果関係を早急に洗い出して、早急に”対処”ではなく、”対応”していく必要を強く感じました。
私は点数至上主義ではありませんが、しかし、一定の学力と学習力が無ければ「学び」を深めることが難しい。「一億総活躍社会」「人生100年」「AI社会」を生き抜く力を備えさせて義務教育9年間を終えさせる責任は私たち大人にあります。今回、教育長が答弁された内容は、公開の場で語れるギリギリのものであり、ここから先は教育委員会の仕事です。この後の頑張りに期待したいと思います。
そして、今回セットで質問項目に選んだコミュニティ・スクールでは、制度に対する取り組み意識に少なからずギャップを感じました。これまでの学校応援団や学校評議員制度との大きな違いは、「学校運営協議会」という地域の協議体が学校・校長とともに”合議”して学校運営がなされるということです。幸手市でも東中校区で始まっています。
この協議体は、学校運営に地域の一員として責任をもつことになり、制限された権限ながら、教職員の人事に対して意見を述べることも許されます。学校応援団のように学校にご協力をいただく方たちの集まりという仕組みの延長線として考えていたら大きな間違い。全く異なるもので、例えば、今回の学力テストの結果なども地域で情報を共有しなければならないでしょう。
今は上澄みや概要をお知らせするにとどまっている学校も多いと思いますが、協議会ではもっと詳細な情報を求められるかも知れない。そして、一緒に対策を考えていく場面では、人事的な側面から改善を求める意見も出てくる可能性がある。ここでの勝負は、きちんと意見の言える方に委員を委嘱できるかどうか。”事なかれ”主義では正しい評価も建設的な議論もできず地域は浮かばれない。そのような厳しい制度であると心得て取り組んでいただくよう申し上げました。
国の狙いはまさにそこにあるのかもしれません。教育長は”骨太な学校運営”と表現されましたが、地域によって資源も問題も様々ななかで、画一的な指導に収まらない分を地域で考えなさいと言うことか。これからの時代、何にしても携わる人の”本気度”が試されるということです。
長くなりました&今日も一般質問2日目ということで議会に参ります。後は後日。