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ドラマチック&時代の変化

2018.09.11

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涙の全米オープン 女子シングルス決勝 大坂選手、四大大会優勝おめでとう!!

 読者の皆さまの中にはテニスが大好きという方もいらっしゃると思いますが、8日に行われた上記決勝。試合もさることながら、最後の最後、表彰式でも波乱の展開となりましたね。テニスには門外漢ながら、私もこの試合を見て、大坂なおみ選手に魅了されました。
 
 試合は途中で何度か気持ちが切れかねない状況もありましたが、よく耐えてプレーに集中した大坂選手。ブーイング渦巻く表彰会場ではその言動で観客を魅了し、各種報道が賞賛。彼女は只者ではなかった。若い人が自分の実力を信じて、大舞台でもひるむことなく偉業を成し遂げるという構図は、これからもいろいろな場面で目にすることになるでしょう。

 改めて、もう、何かあっても何も表現もせず、ただ耐え忍ぶ、やり過ごすだけの時代ではない。言うべきこと、やるべきことをストレートに表現する若者がこれからの社会を変えていく。最近の官僚に関わる問題、スポーツ界の騒動なども含め、私はその予感を強く感じましたし、このような若者を私たち大人が許容し、認めていかなければ新しい時代はない。そう感じます。
 今、世代間の意思疎通が難しいということを耳にしますが、私たちがこれまで捉えてきた「今の若者像」、すなわち、若者=ひ弱いというイメージを改め、若者を信じて、未来を託していく。そんな謙虚さを大人が持つべき時代になっているのでは。私たち大人は自分の上手な引き際=”勇退”=フェードアウトの在り方を本気で考えていくべき時が来ていると。

 戦後、日本は子どもたちを一貫して「純粋培養」してきました。大人への反抗もある種”封印”してひたすら「良い子」を育ててきた。それは裏返すと、世の中に対して純粋な思いで意見を言うチカラを養ってきたということ。今回の大坂選手の”涙のメッセージ”も彼女の感性もあるでしょうが、「こう振る舞わなければならない」という既成概念に縛られない自然な表現でもあったのでは。

 これから社会は変わります。もう、「面従腹背」的時代は終わり、議論したり、自由に意見を言う、自由に振る舞える、そんな若者が引っ張って行く時代なのです。ただ、自由と言えども若者もいつまでも”イノセント”ではダメです。交渉事や戦略など、冷徹で厳しい現実にも対応できなければなりませんから。しかし、その本質のところとして、誠実さや純真さを失わず頑張ってほしい。私たちロートルは各方面で若者の活躍を応援していきましょう。これからの社会を変え、引っ張って行くのは若者のパワーです。
 薀蓄ばっかり言わずテニスを”純粋に楽しんでヨ”という声が聞こえてきそうですね。でも、そうおっしゃらないでください。議員となって、これまで以上に”世の中の変容”に敏感でありたいと思っているとつい…。
 「こんな終わり方ですみません…」