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あわや否決

2018.12.22

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議会最終日追加議案 決議案第2号「適正な行政事務執行を求める決議」

昨日は上記追加議案が二人の議員から提出されました。私が先の号の賛成討論でも取り上げたように近年、不適正な事務処理が続いており、今議会も昨年度の決算が終わった事務処理にミスが発覚して補正予算で対応した経緯はお知らせしている通りです。そこで議会として改めて再発防止と反省を促す主旨でこの決議案が提出され、辛うじて7対6で可決に。本来、このような決議は全会一致が相応しいのでしょうが。僅差で何とか可決されました。

【適正な行政事務執行を求める決議】
今議会、平成29年度の決算承認済の土地開発公社の市に対する西口区画整理事業用地の処分において、事務処理の誤りにより7100万円余の不足金が判明し、急遽そのための補正予算を議決するに至った。
更には、近年、同一事業者の開発申請書の市長名の誤りが2年2回にわたり、多くの関係者の決裁印を押印されながら発見されないままに許可されたこと、長年にわたり不適切な補助金事務執行が続けられてきたこと、例月出納検査の数値の誤り等と数々の事務執行上の問題が発生した。
また、いずれもこれらは情報公開条例による公開請求や市議会の指摘により明らかになったものであって、事務決裁段階や市の内部調査によるものではない。この事は市の行政事務は間違いはなく正しいものと信頼されている市民の期待に背き、一体何があるのだろうと疑念を生ずるものであり誠に遺憾であり残念なことである。
公務員としての自覚と職責、組織としての統治力の欠如に起因するものと思わざるを得ない。よって市民からの信頼確保のためにも、市民からの負託を受けた職員、市民全体の公務員としての責任に鑑み、憲法、法律、条例、規則、規定を遵守し、f市民の福利増進のためさらなる研修・研鑽に努められ適正な行政事務執行が図られるよう求めるものである。

以上決議する。
平成30年12月21日 幸手市議会

♥いろいろな考え方はあるのでしょうが、結果として反対をした複数の議員による質疑応答の後、反対討論もあり。私は「けじめ」は大事だと思っています。今回も一つのけじめとして決議に賛成。反対は6名。賛成したのは提出者の武藤議員、大山議員と、公明両小林議員、大平議員 会派先進の中村議員と松田の7名でした。現在、幸手市議会は14人。議長を除くと13人ですからあわやという。市幹部からも「当然」と受け止める声が聞かれる内容ながら、議会はなかなか一枚岩といかない。

賛成討論より

2018.12.22
2018.12月議会 議案第98号 賛成討論

昨日の議会最終日、全ての議案は賛成全員及び賛成多数で可決されました。私は会派先進を代表して賛成討論をいたしました。議案第98号。次期総合振興計画についてです。今後10年間、幸手市の市政運営の最上位となる計画です。内容は以下の通り。私の思い、会派先進の考える方向性など、最後までお読みいただければ幸いです。

【第6次総合振興計画基本構想及び前期基本計画 賛成討論】
6番松田まさよです。
私は会派先進を代表して議案第98号「第6次総合振興計画基本構想及び前期基本計画」に賛成の立場で討論をいたします。
わが国は、世界の中でも先行して高齢化が進み、また、国際社会は多様化、グローバル化など緊迫を強めております。そのような中、国では様々な改革が断行され、市民に1番身近な地方自治体である市区町村にも、自主性、自立性の高い行政運営と、より一層の政策執行責任が求められているのが現状であります。
今般の総合振興計画策定で行った市民意識調査を見ると、高い満足を得ているのが、「安全な水の供給」「健康づくりの支援」「消防・救急体制の充実」「廃棄物の排出抑制」「児童・生徒の安心・安全の確保」「地域安全活動の充実」「文化財の保護・活用」「社会教育の充実」です。これら施策については、本計画で目標とする10年後人口47000人、すなわち、現在の人口から約5000人減となることや人口構成の変化など、今後の環境変化に左右されず、引き続き満足度の高いサービスが提供されますよう要望いたします。
一方、市民満足度の低い項目として、「中心市街地の活性化」「公共交通機関の拡充」「幸手駅周辺の開発」があげられています。そして、市民ニーズの高い項目として、「総合治水対策の推進」「地域医療体制の充実」「財政健全化の推進」「災害対策の充実」「交通安全対策の推進」があげられています。これらの項目は住みよいまちづくり、住み続けたいまちづくり、すなわち、選ばれる自治体の必須項目として、縦割りではなく横の連携を密にして全庁が一丸となって改善・向上に取り組まれることを望みます。

そして特に、「財政健全化の推進」については、本計画の中で、平成30年度末基金残高の大幅減少や、起債の抑制、歳出削減などに言及されています。本市では、大型事業として、本年度で幸手駅橋上化、自由通路整備という二大重点プロジェクト事業が完了し、来年度から新たな事業を計画していくわけですが、会派先進は、行政の継続性の観点から区画整理事業や下水道、循環道路などのインフラ整備は出来る限り計画期間での完了を目指す事はもとより、東京から一時間という全国の自治体から見ればうらやましいほどの地理的優位性を十分に生かしきる政策の推進にさらなる努力と工夫を求めるものです。
そのためには、まずは、「起案なくして事業なし」。事業の優先順位をつけ、効果的な予算執行に鋭意尽力されますようお願い致します。

最後に、本計画第7章「市民の信頼に応える行財政運営を推進するまち」についてです。残念ながら、第5次総合振興計画後期基本計画の期間においては、不適正な事務執行が複数発生し、市の信頼を大きく損ねる結果となっており、誠に残念なことであったと思います。
市長はじめ職員各位には、市民の、そして、国民の血税を扱う事務のあり方を十分反省するとともに、二度と同じ過ちを繰り返さぬよう改めて強く要望いたします。

今後も様々な事業が目白押しであります。市民の皆様の声を真摯に受け止め、多様化する市民ニーズに的確・適切に対応し、限られた財源を有効活用して健全な財政運営を着実に実施されますよう。そして、本計画の将来像「みんなでつくる 幸せを手にするまち 幸手」の実現に向け、議論を重ねていかれますよう申し添え、賛成の討論といたします。

♥今の議会の会派力学からいうと様々な会派から私以外にも賛成討論がたくさん出るのかなあと思っていたのですが。他に賛成討論はなく、反対に反対討論が一人。特別委員会の採決ですでに反対を表明された議員から反対討論が出ることは想定内でしたが、この議案が市政10年の計として重要な位置付けにあることを考えると、賛成討論が私だけというのは想定外でした。