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家族と同居だけれど孤食・・・ 高齢男性、死亡リスク1.5倍
今日第3弾の書き込みです。この内容は少し前に何かで知って気になっていたのですが、28日の日経新聞が記事として扱っていました。小さな記事ですが、要約してお知らせいたします。
家族と同居しているが食事は一人で―。そんな高齢男性は家族と一緒に食事をとっている人に比べ、死亡リスクが5割高くなることが、東京医科歯科大学の調査でわかったということ。研究員は「家族と一緒に住んでいれば食生活は安心とはいえない。対策を検討する必要がある」と話しているというのですが。
調査では介助を必要としない65歳以上の高齢者7万1781人を約3年間追跡調査をしたそうで、同居はしているが家族と生活時間が合わないなど何らかの理由で1人で食事をしている男性は、誰かと同居して一緒に食事をしている男性より、死亡リスクが1.5倍高かったというのです。高齢女性についてはこうした差はなかったそうです。
さて、思い当たる節のある方はいらっしゃいますか。前々回のブログで、私が帰省の度に老親や義父母の様子を様々なポイントで確認しているとお話ししましたが、食は私も重要ポイントだと思っています。
先日の帰省時、一人で自炊している義父がどのような食事をしているのか心配をして尋ねてみると、野菜の煮物を作ったので食べてみるかとご馳走になりました。いやいや、予想以上の美味しさでした。作り方を聞くと、「五色の野菜を使っているんだ」と言いながら、ジャガイモ、玉ねぎ、人参、カボチャ、ピーマンを大きめにカットし、昆布だし、しょうゆベースで、煮崩れする材料は時間差で入れるんだと秘訣と教示。私があんまり「おいしい、おいしい」と言うので随分喜んでくれました。そして、義母がうちにいる時に食事の味付けなどを仕込んでくれたので役に立っていると。ハイ、ゴチソウサマデス(笑)。
義父はこの煮物を鍋いっぱいに炊いて、ご飯にパン食を交えて、5回くらいに分けて食べていると言っていました。さらに、肉は脂身を避け、タンパク質減として鶏肉のささみを別に煮てあわせて食べているそうです。
高齢になって自炊するのは特に男性にとってはつらいものがあると思いますが、義父がいろいろ工夫しながら食事をしている姿にひとまずほっとした次第です。
さて、義父は自炊&孤食ですが、今回の新聞の記事のように、同居していても孤食となる男性のリスクが高いというのはどうしたことか。以前この情報を知った時に、家族がいても孤食というのは、家族の中で大きなストレスをためている可能性があることが示唆されていたように記憶しますが、果たして対策はあるのか。気になるところですが、前述の研究員は「家族や近隣の人と一緒に食事をとることを勧める、自治体が会食を開催するといった対策が、高齢者の健康維持に効果があるかもしれない」と話しているそうです。
地域で会食の機会を、というのなら、私たちにもできそうですね。ただ、地域活動にはいくつかのカベがあって、特に、個人情報など、地域の方に自分のことを開示したくないという方には、無理なお誘いはできません。しかし、今は措置の時代ではなく、自らの意思で環境を選ばなければならないことは多いです。ある程度気心の知れた地域の方との月に1回でも年に数回でも会食の機会が持てるチャンスがあったら、是非、自らの意思で参加をなさってください。
前々々回のブログでもお話ししましたが、高齢となって人との交流が途絶えることはできる限り避けましょう。多少の煩わしさがあったとしても、人と会って、言葉を交わす機会は貴重です。簡単なことのようで自分の生活を変えることは勇気のいるもの。
みんなで声を掛け合って、地域の中からさまざまなリスクが、少しでも減るようにみんなで頑張って行きましょう。