![]()
NPO法人「彩星学舎」のセミナーに参加して
「彩星学舎」というと、私が冬に開催しているボランティア活動「Salon de 香日向」に来てくださっている方にはあの「元気な朗読をする若者たち」を連想してくださる方もいらっしゃると思います。
その「彩星学舎」が主宰する「設立15周年記念連続セミナー」
~わが子が不登校になったら…
わが子が発達障がい?と思ったら…~
『児童・生徒の見立て 及び 指導についてのアドバイス』
-共感理解教育の実践の中でー
理解と支援について考える講演会
に、去る8月1日、参加してきました。
講師は「星槎国際高等学校」(特別理解教育の実践校)立川学習センター専任講師の石田博彰氏。
講義の根底にある主旨は、
子どもたちの困り感に大人が具体的に気づき、
●どんなことで困っているのか
●困った子どもの「困り感」に具体的に気づき、対処方法を考えてみる
①学習環境からの対処法を考える
②授業を通じての対処法(指導法)を考える
特に、子どもの課題の把握は重要で、課題と思われる事象がなぜ、起こっているのか。つまづきの要因は何か。行動面、学習面、対人関係などとともに、成育歴やエピソードも含め、表層部分から本質的な問題を見つけることが大事だとし、その実践の方法や考え方について語られました。
最後にセミナーに参加していた某市の中学校の相談員から「先生から受けた相談より」として質問がありました。学校の先生方には日々の実践の中でいろいろな子どもたちの抱える課題に対応していただいているわけですが、その質問を聞く限りでは、特別理解教育についてまだ、学校関係者の間で必ずしも共通理解が進んでいないか、若しくは、先生個人の問題解決力や突破力の弱さ、若しくは学校のチーム力に何か問題があるのでは、という疑問を感じてしまいました。
特別理解教育というのは特別なことではなく、すべての「困った子」は「困っている子」であるということを基本に、それぞれの子どもの課題を分割し、最適な対応をチームで分担しながら、成長(最終的には社会で生きていく力=ソーシャル・スキルの獲得)を見守っていくことです。
何か問題が発生した後に「カウンセラー」の専門性に頼る部分も重要ですが、日々の子どもたちが生活をする場が、より充実し、自己肯定感をもって成長できる場となるよう、チームで最適解を実行していくことが何より求められています。
大人の責任は重大です。大人とは先生たちだけでなく、親も、地域も、商品やサービスを提供する会社もすべてを含みます。子どもたちは大人が創った社会で生きているのです。そして、私の相談員の経験からも「みんな身近な人から愛されたい存在」であることは断言できますよ。人が人として生きていく基本は「愛=他者への共感」であるということです。
「愛されたい」とは”感情”を手に入れた人類(類人猿も含む?)普遍の欲求であろうと思っています。